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【Wolves×Arsenal】危なかったアーセナル…10人対10人になった直後、決勝ゴールはカラフィオーリ!

サリバとルイス=スケリーが復帰したかと思えば、ウーデゴーアは体調不良、ミケル・メリノは打撲で欠場。プレミアリーグ23節、モリニューのウルヴス戦も、アルテタ監督はやりくりを強いられています。ヌワネリはキャプテンの代役か、4‐4‐2の右サイドか。いずれにしても、攻撃をリードするとともに、マテウス・クーニャとアイ・ヌーリの速攻もケアしなければなりません。

まずは、先発の11人をチェックしておきましょう。GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、ルイス=スケリー、MFトーマス、ヌワネリ、デクラン・ライス、FWマルティネッリ、カイ・ハヴェルツ、トロサール。立ち上がりから5分の戦い方を見ると、ヌワネリとトロサールがサイドに張っており、マルティネッリは中央でせわしなくポジションを変えています。

カイ・ハヴェルツとジョゼ・サが競ったのは8分。トラップが大きくなり、奪われそうになったGKは、倒れ込みながら外に出して事なきを得ています。1分後、右サイドをスプリントしたセメドのアーリークロスが、フリーで中央に走り込んだサラビアへ。決定的な左足ボレーは、左ポストの外に逸れていきました。

アーセナルのビルドアップはいつもよりスローで、サリバやトーマスがコースを探す姿が目立っています。ヌワネリ、マルティネッリ、トロサールと左にまわったのは19分。クロスに競り勝ったカイ・ハヴェルツのヘッドは、惜しくも右に外れました。デクラン・ライスがトロサールに展開した24分の速攻も、アーリークロスに頭を突き出した29番がビッグセーブに阻まれています。

40分にFKを壁に当てたヌワネリは、こぼれ球を拾った2発めもブロックされました。事件が起こったのは43分。ボックス手前にいたトロサールがCKのクリアを打ち切れず、奪ったドハーティーが大きく前に出してカウンターに出ようとすると、後ろから引っかけたルイス=スケリーはレッドカードです。

ヨルゲン・ストランド・ラーセンの負傷リタイアでロスした時間をカウントし、7分となった追加タイムはイーブンの展開でした。今季プレミアリーグで、過去3回の10人のゲームは2分1敗。前半のシュートが5本しかなかったアーセナルは、勝ち切れるのでしょうか。後半開始から、左サイドにカラフィオーリ。ベンチに下がったのはヌワネリです。

49分の右からのCKはトロサール。ニアでクリアされ、右サイドからの二次攻撃でデクラン・ライスがクロスを入れると、ファーのガブリエウの折り返しは、誰もいないエリアに転がってしまいました。53分にマルティネッリのパスを受け、右から上がったデクラン・ライスの強烈なミドルは、ジョゼ・サが冷静にセーブしています。

59分のファン・ヒチャンのミドルは、ラヤが右に反応してセーブ。徐々に攻める時間が増えているホームチームは、ビルドアップに対するプレスの強度を高めています。62分の右からのFKで勝ったカイ・ハヴェルツのヘッドは、またも枠にいかず。1分後、サリバのクリアを足元に収めたマテウス・クーニャは、デクラン・ライスをかわして打ったシュートをラヤにセーブされました。

CKのクリアを直接叩いたウルヴスの10番は、右に逸れていったボールを見て悔しがっています。ジョアン・ゴメスが2枚めのイエローを喰らったのは70分。押していたウルヴスにとっては、激痛のアクシデントです。右のマルティネッリが、切り返しから左足でファーに上げたのは74分。セメドのクリアを左足のハーフボレーで右隅に決めたのは、カラフィオーリでした。

0‐1となってからは、再びウルヴスのペース。84分のジョゼ・サのパントでティンバーの裏を取ったアイ・ヌーリは、左足のシュートを飛び出したラヤにセーブされています。86分のマテウス・クーニャのミドルは、ラヤの正面。アルテタ監督は、ここでマルティネッリをティアニーです。5分の追加タイムを守り切ったアーセナルは、シュートを打たせずタイムアップを迎えました。

MVPの「V」が勝利を意味するなら、決勝ゴールのカラフィオーリか、広いエリアをカバーしてパスワークの軸となったトーマスか、4つのセーブで今季8度めのクリーンシートを記録したラヤか。スタッツで選ぶなら、冬のマーケットでランスから移籍したウルヴスのCBエマニュエル・アグバドゥでしょう。

マルティネッリをつぶし続けてデュエル17勝3敗、タックル成功5回、ドリブル成功3回、味方に通したロングフィードは7本。アルテタ監督がデュエル14敗のマルティネッリを引っ張り、スターリングを起用しなかったのは、守備を重視したからでしょうか。ハーフタイムに入れたSBがゴールをゲットし、ティアニー投入で逃げ切るという采配は、0‐1で勝つと決めていたかのようです。

11対10のピンチをしのいで貴重な3ポイントを手に入れたアーセナルは、CLのジローナ戦はサブ主体のメンバーでやり過ごし、満を持してペップのチームを迎え撃つというシナリオでしょう。決定的だったヘッド3発をことごとく外し、苦戦の原因となったカイ・ハヴェルツに、次こそは決めてもらいましょう。(リカルド・カラフィオーリ 写真著作者/Timmy96)


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