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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Liverpool×Wolves】前半は順調、後半は失速、遠藤航は大奮闘!苦戦のリヴァプール、原因は疲労?

アンフィールドに乗り込んできた17位ウルヴスは、今季のアウェイ12試合は2勝3分7敗。1失点以下は2試合しかなく、アーセナル、チェルシー、ニューカッスルにはダブルを許しています。リヴァプールの右サイドにはアレクサンダー=アーノルドが復帰しており、懸念材料はガクポの軽傷のみ。首位チームの快勝しか想像できない一戦が、0-0で進んだのは15分まででした。

アグバドゥが突っ込んできた5分のCKはヒヤリとさせられましたが、ポゼッションを取るリヴァプールのパスワークは安心して見ていられます。ウルヴスはカウンター頼みで、時折マテウス・クーニャやアイ・ヌーリがドリブルで仕掛けますが、レッズの守備陣の戻りはスピーディーで、シュートレンジに入られる前に潰しています。

アーノルドのクロスのクリアが、ジョッタの前に落ちたのは8分。左足のボレーは右に切れていきました。マック=アリスターが、左に流れたジョッタに縦パスを通したのは15分。すかさず左サイドのルイス・ディアスにボールが渡り、カットインから逆サイドのサラーにパスが通ると、ダイレクトパスを蹴り出そうとしたトティ・ゴメスはうまくクリアできませんでした。

ボールはゴール前にこぼれ、左から詰めてきたルイス・ディアスが倒れ込みながらプッシュしました。リードされたウルヴスの逆襲は18分。最後方のドハーティーがラインの裏にロングフィードを入れると、マテウス・クーニャのトラップは三笘薫のようには収まらず、奪えるタイミングを図っていたコナテが落ち着いて回収しました。

26分にドリブルで右に出たショボスライのミドルは、惜しくも左ポストの外。ロバートソンのグラウンダーをジョゼ・サが弾いた32分のチャンスは、こぼれ球を拾ったジョッタのシュートをGKが足で止めています。マック・アリスターのフィードで、ルイス・ディアスがラインの裏に出たのは35分。飛び出したジョゼ・サをかわした7番は、足にグローブがかかって転倒しました。

もらいにいった感はありますが、VARの映像はどう見てもPK。サラーは珍しく、ど真ん中に浮かしました。リヴァプールの2-0は、セーフティーリードといっていいでしょう。40分のマテウス・クーニャのFKは、右ポストをかすめるきわどい1発。40分にフラーフェンベルフと競り合ったアイ・ヌーリの転倒は、自らつまずいたというジャッジです。

前半終了間際のウルヴスの猛攻は、シュートをことごとくブロックされてしまいました。ハーフタイムにコナテをクアンサーという交代策は、2枚めのイエローが出そうなチャージを危惧したのでしょうか。後半も当然のレッズペースかと思いきや、ベルガルドとムネツィを投入したウルヴスが攻勢に転じています。

アグバドゥの高速の縦パスを、ベルガルドがラインの裏に流したのは50分。アリソンと1対1になったムネツィは、左足のシュートを肩に当ててしまいました。レッズの最終ラインが下がる時間帯が増えたため、ラインは間延びし、ウルヴスのシンプルなアタックがより脅威になっています。フラーフェンベルフのスルーパスを受けたジョッタが転倒したのは、57分でした。

最初のジャッジはPK。しかしVARの映像を見ると、接触はありません。ウルヴスは3点めを回避したものの、アグバドゥが負傷リタイアとなってしまいました。アレクサンダー=アーノルドが自陣でミスパスをカットされたのは62分。ゴール前でパスを収めたジョアン・ゴメスは打つかどうか迷い、左足のフィニッシュは中途半端になってしまいました。

スロット監督が動いたのは64分、ジョッタとアレクサンダー=アーノルドに代えてダルウィン・ヌニェスとブラッドリー。ウルヴスが追いついたのは67分、フラーフェンベルフをキックフェイントでかわし、左隅に決めたマテウス・クーニャの左足のミドルはパーフェクトでした。スロット監督の3度めのカードは71分、ルイス・ディアスを下げて遠藤航です。

ここからの20分は、イーブンの展開。ポイントを獲得できる可能性が出てきたウルヴスは、必死に攻めたのですが、サイドでキープした後の打ち手を見出せません。88分に右から上がったドイルのグラウンダーは決定的でしたが、ムネツィの前に入ったクアンサーがスライディングでクリアしました。

93分のドイルのFKは、壁にヒット。直後のCKは、こぼれ球をマック・アリスターが掻き出しています。サラーのゴールやPKが取り消されるシーンがあったため、圧倒的に押されていた印象はないのですが、後半のシュート数は0対10。リヴァプールがセカンドハーフをシュートを打たずに終えたという記録は、Optaにはなかったそうです。

ウルヴスの猛攻は実らず、2‐1のままでタイムアップ。リヴァプールの勝因のひとつは、遠藤航だったといっていいでしょう。CBの前のスペースを埋めるだけでなく、左右のサイドでSBをサポートした3番は、泥くさいチャージを繰り返してアンフィールドを盛り上げました。「BBC」の記者たちは、「大苦戦」「つらい時間」「彼らは疲れていた」と、総じて辛口の評価です。

アストン・ヴィラ、マンチェスター・シティ、ニューカッスルという難しい3連戦の直前の危うい勝利は、優勝争いが混戦になる予兆なのでしょうか。ミッドウイークにヴィラ・パークで戦うウナイ・エメリは、エヴァートンとウルヴスの戦術をチェックしているはずです。2位との7ポイント差は死守したものの、後半の失速が大いに気になる辛勝でした。


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