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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Tottenham×MAN.UTD】決定機を逃し続けたマンチェスター・ユナイテッド、ついに15位転落!

エヴァートンの勝利で暫定15位となったトッテナムと、14位のマンチェスター・ユナイテッド。不振の両者は、負傷者リストの充実度は2強といえるでしょう。ロメロ、ファン・デ・フェン、ウドジェを欠いたスパーズは、12月以降のプレミアリーグで2勝2分8敗という絶不調で、1試合平均2失点の守備を立て直せずにいます。

勝てば13位に上がれる直接対決も、最終ラインがいかに耐えられるかが勝負のポイントとなりそうです。GKヴィカーリオ、DFペドロ・ポロ、ダンソ、ベン・デイヴィス、ジェド・スペンス。中盤センターはベルヴァルとベンタンクール、2列めにクルゼフスキ、ジェームズ・マディソン、ソン・フンミン。最前線は1月に加わったマティス・テルです。

対するマン・ユナイテッドも、リサンドロ・マルティネスに続いてウドジェ、メイヌー、アマド・ディアロが負傷離脱となってしまいました。GKオナナ、DFマズラウィ、マグワイア、デ・リフト、2センターはブルーノ・フェルナンデスとカゼミーロ。WBはダロトとパトリック・ドルグで、ガルナチョとザークツィーの前にホイルンドを配する3‐4‐2‐1です。

立ち上がりからゲームをコントロールしているのは、ホームのスパーズ。6分のソン・フンミンの危険なクロスは、ゴール前に飛び込んでくるアタッカーがいませんでした。7分のジェド・スペンスのクロスはミスキック。5-1-3-1で守っているマン・ユナイテッドは、ダロトのサイドをケアする必要がありそうです。

マグワイアのロングフィードが、右に流れたホイルンドに届いたのは10分。中に持って放った左足の一撃をセーブしたヴィカーリオは、直後に左から打ったガルナチョのシュートも左に弾き出しました。ようやく攻めに転じたかと思いきや、12分に先制したのはスパーズ。右サイドのペドロ・ポロが外にいたベンタンクールに預けると、素晴らしいクロスがファーに上がりました。

ソン・フンミンの豪快な左足ボレーをマズラウィがブロックすると、こぼれ球を左足でトラップしたベルヴァルも鋭いボレー。オナナが左に弾くと、詰めたジェームズ・マディソンが難なくプッシュしました。すかさず反撃したマン・ユナイテッドは横につなぐばかりで、打てるチャンスを創れないまま、カゼミーロが奪われてしまいました

パトリック・ドルグがザークツィーに縦パスを入れたのは22分。左からのミドルは、ファーポストの外を抜けていきます。直後、ブルーノの素晴らしいラストパスがフリーのガルナチョへ。枠に入れろと祈ったのですが、やはり打ち上げてしまいました。アウェイチームペースだった26分、ジェームズ・マディソンが美しいスルーパスをソン・フンミンに通しました。

ニアでグラウンダーを受けたマティス・テルは、右に反応したオナナのセービングを見て悔しがっています。マン・ユナイテッドのアタックは、サイドチェンジは通るものの、シュートを打てるエリアへのボールが決まりません。40分のFKをブルーノが右のカゼミーロに送ると、ハイクロスにデ・リフトが競り勝った後、ホイルンドはこぼれ球に触れませんでした

前半のポゼッションは66%対34%、シュート数は5対8、オンターゲットは3対2。形勢はイーブンで、次のゴールが勝負のターニングポイントになりそうです。後半開始直後、ブルーノ・フェルナンデスが左から蹴ったFKがファーのマグワイアに届きますが、ヘディングの落下点に味方はいませんでした。

53分に左サイドを突破したのはジェド・スペンス。グラウンダーにニアのクルゼフスキが触ると、背後のマティス・テルは打ち上げてしまいました。55分、ザークツィーの縦パスでボックス右に抜けたガルナチョの決定的なシュートは、ヴィカーリオの正面。58分にブルーノのクロスのクリアを叩いたガルナチョの強烈な一撃は、今度こそ決まりと思ったのですが…。

ニアに反応したヴィカーリオのビッグセーブで、依然として1-0。相変わらずCKの守備が不安なマン・ユナイテッドですが、ソン・フンミンとマティス・テルのシュートを必死にブロックし、3ポイントへの希望をつなぎました。64分にジェームズ・マディソンとベリヴァルが下がり、パペ・マタル・サールとブレナン・ジョンソンがピッチに入っています。

70分、ソン・フンミンが直接狙ったCKはぎりぎりでクロスバー越え。72分にマズラウィが右から上げたクロスは、ニアのザークツィーにぴったりでしたが、ファーを狙ったヘッドは外に流れていきました。78分、ダンソとベンタンクールに代わって、アーチー・グレイとイヴ・ビスマ。79分のCKの後、ブルーノを囲んで取り返したショートカウンターは4対3でした。

右のソン・フンミンがニアに落とすと、クルゼフスキのダイレクトショットはオナナがセーブ。直後、ガルナチョがカウンターを仕掛けると、左のドルグが斜めに出したラストパスに走り込んだホイルンドは、左足のシュートをジェド・スペンスに阻まれました。89分のCKをフリーで叩いたカゼミーロのヘッドは、ヴィカーリオの正面です。

アモリムの最初のカードは90分、カゼミーロをチド・オビ=マルティン。17歳の逸材はチャンスを得られず、やがてタイムアップとなりました。壮絶な殴り合いは1-0で、スパーズの勝利。前線の3人が決定機を活かせなかったマンチェスター・ユナイテッドは、15位に転落しました。ベンチにいたシニアプレーヤーはリンデロフのみで、打開策はなかったということでしょう。

攻めてはいたものの、勝てる気はしなかった一戦。アマド・ディアロはおそらくシーズンアウトで、メイヌーの復帰は4月になりそうです。今季の残り試合は、トビー・コリアー、レニー・ヨロ、チド・オビ=マルティン、ガルナチョ、パトリック・ドルグ、ウィートリーらU-20の選手の成長を促す場と割り切ったほうがいいのかもしれません。

前線の3連発とヴィカーリオのセービングで連勝を遂げたスパーズは、最終ラインの主力が戻ってくれば、さらに勝利を重ねられるようになるでしょう。最後のプレミアリーグ制覇以降、最悪のポジションとなりそうなマンチェスター・ユナイテッドは、楽観的になれる材料がありません。次のエヴァートンは厳しそうですが、イプスウィッチとのホームゲームは何とか…。(ジェームズ・マディソン 写真著作者/KrispyKrumpets)


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