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【Aston Villa×Liverpool】GKと1対1が4回…決定機を逃したリヴァプール、悔いが残る2‐2ドロー!

カラバオカップのファイナルに進出したリヴァプールは、29節のアストン・ヴィラ戦が前倒しとなり、2月のプレミアリーグが6試合に増えています。本日はヴィラ・パーク、週末にマンチェスター・シティ、中2日でニューカッスル。タイトなスケジュールの難敵3連戦は、独走継続か混戦突入かを決める重要なバトルです。

ウナイ・エメリは、オリー・ワトキンスの後ろにラシュフォード、モーガン・ロジャース、アセンシオを並べて「攻めますよ」と宣言しています。対するスロット監督はガクポを起用できず、ルイス・ディアスはベンチスタート。最前線はジョッタで2列めにサラー、ショボスライ、カーティス・ジョーンズ、中盤にフラーフェンベルフとマック・アリスターという布陣です。

最終ラインのアーノルド、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソンと守護神アリソンは、盤石の顔ぶれ。開始3分のショートカウンターから、ボックスの外にいたアーノルドが右足アウトで絶妙な浮き球を入れると、右にいたファン・ダイクのボレーはバーを越えていきました。リヴァプールは、猛攻を続行。ヴィラの守備陣は、ボックス脇に出る縦パスへの対応が遅れています。

5分のサラーの折り返しをニアで叩いたジョッタの一撃は、タイロン・ミングスがブロック。波状攻撃を何とかしのいだヴィラは、徐々に前に出られるようになっています。左サイドのラシュフォードは、アセンシオへの2本のパスが通らず。ディーニュとのワンツーでディサシが左サイドを突破すると、ヴィラ・パークに大歓声が沸き起こっています。

ロバートソンのオウンゴールがオフサイドで取り消された直後の18分、ボックス左にコナテのロングフィードが入ると、ジョッタの左足ボレーはファーに切れていきました。1分後、カーティス・ジョーンズの絶妙なスルーパスで、ショボスライとエミ・マルティネスが1対1。ダイレクトのフィニッシュは、詰めてコースを塞いだGKが体に当てました

敵陣でアーノルドがロングフィードをカットし、ショボスライが左に展開した26分のチャンスは、ロバートソンのクロスに反応したサラーのヘッドがバーの上。直後、右サイドからバックパスを出したアンドレス・ガルシアは、ジョッタが足元に収めたのを見て頭を抱えています。GKを引き付けた20番が中央に転がすと、左足で押し込んだのはモー・サラーです。

38分に左サイドのFKを蹴ったのはラシュフォード。クリアがファーに浮き、マッギンが頭で中央に送ると、タイロン・ミングスが競り勝ったボールが左隅に向かいました。ショボスライがクリア、しかし落下点にいたティーレマンスが左足のボレーを決めて1-1。直後、ロバートソンの斜めのパスでラインの裏を取ったジョッタは、GKと1対1からのシュートをミスしてしまいました。

40分、中央からドリブルで仕掛けたカーティス・ジョーンズのシュートは左にアウト。このままハーフタイムかと思われた追加タイムの終了間際に、オリー・ワトキンスがディーニュに預けて中央にスプリントしました。エースがどこに入ってくるのか、わかっていたような完璧なクロスから、ヘッダーが右隅に収まり2‐1。リヴァプールのシュート10本に対して、ヴィラは3本です。

静かに始まった後半は、徐々にリヴァプールのペースに傾いていきます。ディーニュの縦のフィードで、ラシュフォードが左サイドを突破したのは49分。飛び出したアリソンをかわした9番が、無人のゴールめがけて右足で浮かすと、必死に戻ったコナテがクリアしました。57分、アーノルドの縦パスを右足で直接叩いたショボスライは、GKの正面に飛んだのを見て天を仰いでいます。

60分のジョッタのミドルは、クロスバーに弾かれてゴール裏へ。1分後、自陣で奪った瞬間にスプリントしたアレクサンダー=アーノルドが、右のサラーにつなぎました。ディーニュをかわしたレフティがニアに転がすと、トラップしたSBの鋭いシュートがタイロン・ミングスに当たって跳ね上がり、GKの手の先を抜けて2‐2。追いついたレッズは、当然のように猛攻を続けています。

65分、ロバートソンのアーリークロスはニアのジョッタにぴったりでしたが、頭を突き出したヘッダーは左に逸れていきました。スロット監督は、ここでアーノルドとジョッタをダルウィン・ヌニェスとブラッドリー。同時に動いたエメリ監督は、アンドレス・ガルシア、ラシュフォード、アセンシオに代えてマティ・キャッシュ、ドニエル・マレン、ジェイコブ・ラムジーです。

レッズがさらなる決定機をつかんだのは69分。ブラッドリーの縦パスでラインの裏に出たショボスライは、自分で打たずに左にラストパスを転がしました。走り込んだダルウィン・ヌニェスは、ディサシのスライディングを気にしたのか、左足のフィニッシュがクロスバー越え。レッズの9番は、74分にもタイロン・ミングスのパスをカットして独走態勢になったのですが…。

ボックスを飛び出したエミ・マルティネスが猛然とスプリントして右足のタッチをカット。両者ともに一気にゴール前に迫るオープンな展開は、必勝の首位チームにとってはリスクでしょう。アリソンのパントで、サラーが左から飛び出したのは80分。落としをもらったダルウィン・ヌニェスは判断が遅れ、ショボスライへのパスが合いませんでした。

81分にマック・アリスターが下がり、ルイス・ディアス。ブラッドリーは88分にピッチに座り込んでしまい。クアンサーに後を譲っています。93分、CKの二次攻撃からジェイコブ・ラムジーが斜めに出した素晴らしいパスで、ボックス左のモーガン・ロジャースがフリー。しかし22歳のMFの力んだシュートは浮いてしまい、ヴィラ・パークはため息とどよめきに包まれています。

タイムアップ直前のドニエル・マレンのシュートは、左ポストすれすれを抜けていきました。やがて笛が鳴り、2‐2のドロー。決定機を活かしたヴィラに対して、レッズはショボスライ、ジョッタ、ダルウィン・ヌニェスがここぞというシーンで決められませんでした。サラーは今季公式戦で11回めのゴール&アシストですが、勝てなかったのはニューカッスル戦とこの試合だけです。

両者ともにサイドの守備に難があり、サイドアタッカーとSBが躍動するゲームとなりました。レッズを見ていて気になったのは、フラーフェンベルフが元気がなかったこと。マック・アリスターとショボスライも、疲労が蓄積しているでしょう。トナーリとブルーノ・ギマランイスのパスワークを止めたいニューカッスル戦は、彼らの運動量が懸念材料となるかもしれません。

リヴァプールがさらにポイントを落とせば、直接対決で並ばれるギャップに詰められてしまう可能性が高まります。次節のマン・シティは自信を失ったチームか、あるいは開き直って攻めてくるのか。4人のMFを全員80分以上プレイさせ、ポイントを落としてしまった首位チームが、どんな布陣と戦い方で対抗するのかに注目しましょう。


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