2025.04.27 プレミアリーグ観戦記2024-25プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Everton】感極まったニコラス・ジャクソン!4ヵ月ぶりの一撃は勝負を決する貴重なゴール!

ボックスの手前でトラップしたストライカーが振り向きざまに右足を振り抜くと、ピックフォードの指先を抜けたボールが左のサイドネットに突き刺さりました。12月16日のブレントフォード戦以来、プレミアリーグで12試合連続ノーゴールだったニコラス・ジャクソンは、チームメイトの祝福を受けた後、ピッチの脇で頭を抱えています。
4ヵ月の苦しみから解放された瞬間。次のプレイを始める前に、気持ちの整理が必要だったのでしょう。デヴィッド・モイーズが復帰してから、5勝6分3敗と巻き返したエヴァートンですが、後半戦に入ってから逆転勝利はひとつもありません。序盤からアグレッシブにプレスをかけ続け、シンプルなサイドアタックを仕掛けていた今日のチェルシーを押し返すのは難しそうです。
前節のフラム戦で3枚めのイエローをもらい、スタンドで戦況を見守ることになったマレスカ監督は、ペドロ・ネトを右に配してノニ・マドゥエケを左にまわしました。2センターはエンソ・フェルナンデスと復帰戦のラヴィアで、カイセドは右SB。前線への供給力が高まったこの布陣は成功といえるでしょう。ペドロ・ネトのドリブルとノニ・マドゥエケのカットインは効果的でした。
前半のエヴァートンのシュートはゼロ。終了間際のドゥクレのヘッドは、記録上はカウントされているのかもしれませんが、「マイコレンコのクロスを何とか頭に当てただけ」という表現がぴったりです。後半も立ち上がりからチェルシーのペース。49分に右からのCKをニアでトラップしたノニ・マドゥエケの決定的な一撃は、ピックフォードが足でブロックしています。
エヴァートンがチャンスをつかんだのは61分。自陣でカットしたボールが前線に流れ、ジャック・ハリソンがボックス右に短いパスを出すと、ベトの鋭いシュートはロベルト・サンチェスが右に弾き出すビッグセーブでしのぎました。3月のレスター戦でヨルゲンセンからポジションを奪い返した守護神は、ダヴィド・ラヤを上回るセーブ率76.1%がリーグNo.1です。
前線への的確なフィードが目を引いたラヴィアは、67分にリース・ジェームズにチェンジ。久々のゲームは上々の出来といっていいでしょう。交代直後のグイェの強烈なミドルは、GKの正面。74分に右からカットインして2人をかわしたノニ・マドゥエケは、右足のシュートをピックフォードにセーブされました。直後のCKからククレジャが放ったヘッダーは、GKの守備範囲です。
85分のククレジャのロングシュートをピックフォードが左に弾くと、こぼれ球をプッシュしたニコラス・ジャクソンはオフサイド。2分後、アルカラスの折り返しを左足で合わせたマクニールのボレーは決定的でしたが、右に飛んだロベルト・サンチェスが外に押し出してピンチを逃れました。僅差の勝負になりましたが、チェルシー快勝といっていい内容だったと思います。
暫定5位のチェルシーは、1試合消化が少ないノッティンガム・フォレストと60ポイントで並んでいます。残り4試合はリヴァプール、ニューカッスル、マンチェスター・ユナイテッド、ノッティンガム・フォレスト。ライバルとのシックスポインターとなる2試合は必勝で、ビッグ6との2試合を両方落とすわけにはいきません。
ようやくゴールを決めたニコラス・ジャクソンは、プレスやボールを引き出す動きがよく、次戦以降も期待できるでしょう。ノニ・マドゥエケは左サイドでも持ち味を発揮し、ペドロ・ネトも好調です。最大の懸念はコール・パルマー。公式戦17試合連続ノーゴールのレフティは、エヴァートン戦はシュートゼロで、最後まで結果を出せなければチームも沈んでしまいそうです。
カンファレンスリーグでセミファイナルに進出したチェルシーは、ELのチケットならこちらからも辿り着けるでしょう。難敵4連戦をクリアして、5枠に増えたチャンピオンズリーグの出場権を得られるのか。昨季と同じ6位で終わり、進化していないという評価を甘受するのか。まずはリヴァプール。今日のスパーズ戦で優勝を決めてくれれば、戦いやすくなりそうですが…。
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