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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Saints×MAN.CITY】消えたハーランド、まさかのドロー!マン・シティが6位に落ちる可能性は…?

「最下位に快勝して、いい雰囲気でクリスタル・パレスとのFAカップ決勝へ」。ペップだけでなく、アルネ・スロットもミケル・アルテタも、同じシチュエーションならこう考えたはずです。最前線にハーランドが復帰した一戦。ジェレミー・ドク、オライリー、サヴィーニョ、ニコ・ゴンザレスはベンチスタートでしたが、極端にメンバーを落としたわけではありません。

「サウサンプトン 0‐0 マンチェスター・シティ」。この着地を予想できた人はいるのでしょうか。戦前のデータのどこを取っても、ペップのチームが快勝としか思えません。昨シーズンまで4連覇の強者は公式戦5連勝と復調しており、セインツは既に降格決定。後半戦は1勝2分13敗で、ダービー・カウンティが記録したプレミアリーグ史上最少勝ち点の11ポイントに並んでいます。

マンチェスター・シティはこの試合の前まで、最下位のチームに29戦連続無敗(24勝5分)で、44ゴール1失点という圧倒的なスコアを残しています。ハーランドの後ろにデブライネ、左右にジェームズ・マカティーとフォーデン、中盤センターにベルナルド・シウヴァとコヴァチッチという攻撃的な布陣には、早々にセーフティリードを築こうという意志が感じられたのですが…。

開始2分のラムズデールのロングスローがハーフラインを越え、スレマナが抜け出しかけたときはテンションが上がったのですが、そこからはマン・シティのハーフコートマッチ。左右のサイドからクロスが上がり、クリアすると拾われてつながれる地獄のような時間が続きました。アウェイチームは攻め立てながらも打てず、最初のシュートは16分のコヴァチッチのミドルでした。

32分のデブライネのFKは、クロスバー越え。40分に右に出て打ったルベン・ディアスのミドルをスレマナがブロックすると、こぼれ球を直接叩いた2発めはマテウス・フェルナンデスの足に当たってラムズデールの正面です。これが前半の唯一のオンターゲット。ボックス内からのシュートは、FKとCKでアカンジが打った2本のヘッダーのみで、0-0は妥当なスコアでしょう。

ハーフタイムでジェームズ・マカティーが下がり、ジェレミー・ドクが左サイドへ。ペップが早い時間に最初のカードを切ったのは、危機感を抱いていたからでしょう。後半もセインツは自陣に引きこもり、最前線のスレマナはバイタルエリアでコヴァチッチをケアしています。ハーランドは完全に消えてしまい、60分までのボールタッチは8回だけでした。

最大の希望は、左サイドを切り裂くジェレミー・ドク。64分にワンタッチでブリーを抜いたウインガーがニアに転がすと、ベルナルド・シウヴァの一撃はゴール前をカバーしたジャック・スティーヴンスがクリアしました。70分のCKを叩きつけたアカンジのヘッドは、ラムズデールがセーブ。76分にリコ・ルイスとフォーデンが下がり、サヴィーニョとオライリーが入っています。

76分にデブライネの縦パスでボックス左に出たハーランドは、トーキックで転がしたグラウンダーがオライリーの後ろを横切ったのを見て、肩を落としています。83分、左からファーにクロスを上げたのはデブライネ。ハーランドが頭で折り返すと、サヴィーニョとコヴァチッチが重なってしまい、ウインガーの左足ボレーはGKが外に弾き出しました。

CKの二次攻撃からベルナルド・シウヴァが左に浮かすと、ルベン・ディアスのヘッドはラムズデールがゴール裏にプッシュ。ペップの最後のカードは、コヴァチッチをマルムシュです。91分にデブライネがボックス右に出したスルーパスをマテウス・フェルナンデスがカットすると、こぼれ球に先着したマルムシュの鋭いシュートはクロスバーにヒットしました。

92分のショートコーナーからのグラウンダーがカットされ、デブライネが中央に浮かすと、ハーランドのヘッドは左にアウト。復帰したストライカーは1本しか打てず、タイムアップを迎えました。ポゼッション29%対71%、シュートは2対26、デブライネのクロスは18本、ドクのドリブル成功は5回。しかしオープンプレーからのオンターゲットは3本だけでした。

勝てばCL出場権獲得はほぼ決まりだったのですが、ドローで終わったため、6位転落の可能性が見えてきています。本日のニューカッスルVSチェルシーで、どちらかが勝てば4位。ボーンマスとフラムの残り2試合を1勝1敗以下なら、ニューカッスル、チェルシー、アストン・ヴィラ、ノッティンガム・フォレストのうち、3つにかわされてしまうかもしれません。

FAカップ決勝の後、ボーンマス戦まで中2日。カンファレンスリーグの出場権を得られるチャンスがあるイラオラのチームは、全力で勝ちにくるはずです。マン・シティがドローで、ニューカッスルとフォレストが連勝し、チェルシーとヴィラがマンチェスター・ユナイテッドとトッテナム(=EL決勝直前でBチーム?)に勝つと、37節終了時点の順位はこうなります。

3位/ニューカッスル 69ポイント
4位/フォレスト   67ポイント
5位/マン・シティ  66ポイント
6位/チェルシー   66ポイント
7位/ヴィラ     66ポイント

最終節のフラムVSマン・シティとフォレストVSチェルシーがドローで、ヴィラがマンチェスター・ユナイテッド(=EL決勝直後で結果がどっちでも抜け殻)に勝てば、ビッグ6のうち4つが6位以下という恐怖の着地になります。これ以外にもペップが連続ドローで落ちるシミュレーションはあるのですが、結論はひとつです。「次節のボーンマス戦は必勝」。いけるはずですが…!


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