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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ビッグ6が勝利なしの波乱の週末。チェルシーはTOP5陥落のピンチ、スパーズはついに17位…!

TOP5フィニッシュをめざすマンチェスター・シティが、最下位サウサンプトンに0‐0のドローという事件が起こった翌日。チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナムがペップに歩調を合わせるように、すべてノーゴールで完敗です。その後、直接対決のリヴァプールVSアーセナルは2‐2。ビッグ6が勝利なしという大波乱の週末となりました。

消化試合が増える最終節ならまだしも、アーセナル、マン・シティ、チェルシーはCL出場権を奪い合うバトルの真っ最中です。マンチェスター・ユナイテッドとスパーズはヨーロッパリーグの決勝が控えてるとはいえ、ボトム10のウェストハムとクリスタル・パレスにホームで敗れるとは…!ここからは、それぞれの戦いをダイジェストでレポートしてまいります。

3位ニューカッスルとのシックスポインターに臨んだチェルシーは、セント・ジェームズ・パークの雰囲気に呑まれてしまったのでしょうか。最初の失点は開始2分。左サイドのリヴラメントが縦に送ったロングフィードで、アンソニー・ゴードンが抜け出しました。必死に追ったカイセドがカットし、トレヴォ・チャロバーがラヴィアにつなぐと、体を寄せて奪ったのはトナーリです。

脇にいたブルーノ・ギマランイスがパスを受け、すかさず逆サイドに展開。ジェイコブ・マーフィーがダイレクトでファーに絶妙なクロスを入れると、フリーで走り込んできたのはトナーリでした。左足で触っただけのフィニッシュだったのですが、ロベルト・サンチェスはインパクトの瞬間に右に飛んでおり、逆を取られる格好となりました。

20分までシュートを打てず、苦しい展開だったチェルシーは、35分のトラブルが激痛でした。ジャンプする前にボトマンを見ていたニコラス・ジャクソンは、意図的な肘打ちと見做されてもやむなしです。VARによって、イエローはレッドへ。オンターゲットゼロでハーフタイムを迎えたマレスカ監督は、機能していなかったノニ・マドゥエケをリース・ジェームズに代えています。

前半は優勢だったニューカッスルは、後半の立ち上がりは攻めていたのですが、ゼロトップのアウェイチームに対して4-1-4-1で引き気味に構えています。リードを守ろうと考えたのか、前に出られなかったのか。エンソ・フェルナンデス、カイセド、ククレジャが前線に飛び出しても打てる形を創れず、62分のククレジャの決定的な一撃はGKポープのビッグセーブに阻まれました。

75分に入ったサンチョは、狭いスペースにパスを通して最終ラインのバランスを崩そうとしていたのですが、ゴール前で勝負する選手がおらず、82分に左からの折り返しを受けたエンソ・フェルナンデスのシュートはポープが上に弾き出しました。勝負を決するゴールは90分。右からのトナーリのFKが、ファーで出せとアピールしていたダン・バーンに届きました。

脇にいたブルーノ・ギマランイスにボールが渡ると、ボックス手前から放ったミドルがマロ・グストの足に当たって右隅へ。マン・シティをかわして3位に浮上したマグパイズは、アーセナルかエヴァートンに勝てばTOP5に残れるでしょう。敗れたチェルシーは、次節のマンチェスター・ユナイテッド戦を落とすと、CL出場権獲得は絶望的になりそうです。

マンチェスター・ユナイテッドは、オールド・トラフォードでハマーズに0‐2で完敗。26分に左からカットインしたワン=ビサカがボックスに縦パスを通すと、アマド・ディアロのスライディングをかわしたクドゥスが高速グラウンダーを入れました。ハリー・アマスの前に入って押し込んだのはソーチェク。57分の追加点も、仕掛け人はワン=ビサカとクドゥスです。

敵陣でウガルテから奪ったのはワン=ビサカ、ドリブルで持ち込んで強引に打ったのはクドゥス。リンデロフに当たったボールが左に流れると、先着したワン=ビサカが冷静にファーのボーウェンに合わせました。マンチェスター・ユナイテッドの収穫は、消えてしまう試合が多いホイルンドが6本のシュートを放ったことぐらいです。

74分の速攻では、アマド・ディアロのラストパスでGKアレオラと1対1になったのですが、工夫がないフィニッシュをブロックされてCK。79分のFKでマグワイアが競り勝ち、左に落ちたボールをフリーでプッシュすると、またしてもGKのビッグセーブに阻まれました。残り20分から12本という猛攻は実らず、「直接対決」で敗れたため、7試合連続勝利なしでついに16位です。

スパーズもクリスタル・パレスに0‐2。主力を起用して敗れたマン・ユナイテッドに対して、ポステコグルーの最終ラインはペドロ・ポロ、ダンソ、ベン・デイヴィス、ジェド・スペンスというBプランです。前半の追加タイムのカウンターは、マテタのスルーパスでムニョスが右から抜け出し、最後は左から走り込んだエゼ。48分の2点めは、エゼが仕掛けたカウンターでした。

右から上がったイスマイラ・サールに長いスルーパスが通り、シュートのこぼれ球を自ら拾った7番が中央に転がすと、フリーで左隅に流し込んだのはまたもエゼ。シュート数は8対23とFAカップのファイナリストが圧倒しており、オンターゲットがCKからのダンソのヘッドしかなかったスパーズの敗戦は必然といえるでしょう。

ノルウェー遠征のメンバーからペドロ・ポロ、ベンタンクール、クルゼフスキを残した指揮官は、16分のグエイとの接触でリタイアしたクルゼフスキが大事に至らず、胸をなでおろしているのではないでしょうか。シーズン20敗も17位もプレミアリーグ創設以来の最悪で、「勝てば天国、負ければ地獄」のEL決勝は、どちらが勝っても「リーグ戦で最低順位の優勝チーム」です。

今までになかった事件が続出したシーズンが、ようやく終わりを告げようとしています。マンチェスター・シティとチェルシーはTOP5に残れるのか。マンチェスター・ユナイテッドとスパーズは、勝てないままで最後のタイムアップを迎えるのか。リヴァプールが勝ったシーズンというより、リヴァプール以外が負け続けたシーズン。次節はさすがに…!


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