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アーセナルは本気で獲りにいくのか?現地記者が語る「エベレチ・エゼがアルテタ戦術で輝く理由」

「月曜日に直接コンタクトがあったことが明らかになり、エベレチ・エゼはアー​​セナルへの移籍への扉を明確に開いた。彼はアーセナルのプロジェクトに加わることに前向きで、未来に向かうチャンスに魅力を感じている。アーセナルは、リリース条項などディテールについて通知を受けた」(ファブリツィオ・ロマーノ)

クリスタル・パレスの10番に関する話は、まだ始まったばかりです。アーセナルはエベレチ・エゼの代理人と交渉しつつ、サウスロンドンに獲得の条件を照会しただけで、オファーに至るかどうかはわかりません。それでも現地メディアは、「エゼはアルテタの戦術にフィットするのか」「アーセナルの左サイドの問題を解決できるのか」と踏み込んだレポートを配信しています。

先に動いていたスパーズよりガナーズが注目されている理由は、「ガーディアン」が明確にしています。「トッテナムはエゼに対して長らく関心を抱いており、トーマス・フランクの監督就任を機に、目玉補強として獲得を検討している」というエド・アーロンズ記者は、「オファーの是非は、リリース条項を下回る金額が受け入れられるかどうかで決まる」と伝えています。

クリスタル・パレスとエゼが結んだリリース条項は、最大6750万ポンド。満額を主張しているクラブが譲歩する気配はなく、スパーズはこのままフェードアウトする可能性があります。一方、アーセナルにとって7000万ポンドを切る移籍金は、ターゲットリストに名を連ねている他のプレーヤーよりローコストという評価になりえるようです。

「スポーツディレクターのベルタは、ロドリゴの9000万ユーロ(7690万ポンド)よりも安価なリリース条項で獲得できれば、アーセナルのバランスシートに潜在的なメリットをもたらすことを痛感しているはずだ」というのは、「スカイスポーツ」に寄稿したロン・ウォーカー氏で、「プレミアリーグへの適応に苦労する懸念も抱えていない」というメリットも添えています。

昨季公式戦で43試合14ゴール11アシスト、プレミアリーグは34試合8ゴール8アシスト、優勝したFAカップは準々決勝から3戦連続ゴール。エゼがもたらす効果は、「スカイスポーツ」が掲載したヒートマップで一目瞭然です。左サイドに張る時間が長いトロサールと、ドリブルでの仕掛けが単調になりがちなマルティネッリに対して、27歳のクリエイターはより広範囲です。

自陣左サイドでの守備を忠実にこなし、中央に斬り込んでゴールを狙う機会も2人より多いエゼは戦術理解度も高く、ポゼッション60%以上の17試合で7勝しかしていないチームを変えてくれるかもしれません。マルティネッリのドリブル成功率の低さと、トロサールの安定感の欠如を指摘したジャーナリストは、「狭いスペースでプレイしながら崩せる選手」と評しています。

「アスレティック」でアーセナルを担当するアール・ド・ロシェ記者も、「ピッチを縦横無尽に駆け上がり、密集したボックス内でも繊細なタッチでチームメイトのチャンスを演出し、ペナルティエリアの外でもリスクをとってアタックできる」とレポート。「スミス・ロウが託されていた創造力の空白を埋める存在」と激賞しています。

8歳でアーセナルに入団するも、13歳で退団したエゼにとって、古巣への帰還は夢の実現で、リベンジでもあります。最後に、グーナーのみなさんが盛り上がりそうな言葉を紹介しましょう。「BBC」のインタビューで、「僕のようなタイプの選手は、自らがプレイする理由を見失いやすい」「なぜ他の選手が思いつかないことをするのかといえば…」と語った後のコメントです。

「その理由は、試合を観てくれている人たちのためだ。スタンドにいる人々に及ぼす影響、彼らを立ち上がらせる方法こそが、フットボールの本質だと思う。最近はフットボールが少しずつ変化し始めているように感じる。そういった要素は、以前ほどないのかもしれない。でもプレーする限り、それが自分のすべてだ」


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