2025.08.16 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【Liverpool×Bournemouth】レッズ快勝!先制はエキティケ、決勝ゴールはフェデリコ・キエーザ!

4人の新戦力がスタメンに加わった昨季プレミアリーグ王者は、どんな戦い方を見せてくれるのでしょうか。GKアリソン、DFフリンポン、コナテ、ファン・ダイク、ケルケズ、2センターにショボスライとマック・アリスター、2列めはサラー、ヴィルツ、ガクポ。最前線はコミュニティシールドで先制ゴールを決めたエキティケです。
キックオフから3分、左から上がったエキティケのミドルは新守護神ペトロヴィッチの正面。1分後、右からカットインしたサラーが左足を振り抜くと、ペトロヴィッチが右に飛んでクロスバーの裏に弾き出しました。6分に左からオーバーラップしたのは、ケルケズの後釜としてリールから加わったトリュフェール。クロスに走り込んだセメンヨは、ボレーを打ち上げてしまいました。
ビルドアップの際に、ファン・ダイクがパスを出さずに止まるシーンが多いのが気になります。エキティケに縦のボールが入ったのは11分。中央に入ってパスをもらったサラーが縦のスルーパスを出すと、ガクポの手前に戻ったアダム・スミスがスライディングでクリアしました。20分には、ジョッタを称える大きな拍手とチャントが鳴り響いています。
ボーンマスの中盤は、マック・アリスターとショボスライに入るボールを狙っており、ファン・ダイクやケルケズが詰まると、ヴィルツが下がってきてしまいます。フリンポンがエキティケに出した27分のクロスは、体を寄せたディアキテがクリア。右からのCKがファン・ダイクに届くと、強く打てなかったヘディングはペドロヴィッチが悠々とキャッチしました。
35分、ボーンマスに決定機。エヴァニウソンのパスでアダム・スミスがボックスの右脇を突破し、折り返しがタヴァーニアの足元に出たのですが、右足のラストタッチがうまくミートせず、アリソンの守備範囲に飛んでしまいました。直後、左に流れたエキティケがマック・アリスターに落とし、ボックス手前のスペースに走ってリターンをもらいました。
強引なドリブルでセネシをかわし、GKと1対1。冷静に右に流し込んでプレミアリーグデビュー戦ゴールをゲットしたストライカーは、エンブレムを指差しながらスタンドに駆け寄り、永久欠番となった「20」を指で示して両手を合わせました。前半は1-0、シュートは7対6、オンターゲットは4対1。レッズは時折テンポを欠くビルドアップが気になるものの、悪くない折り返しです。
後半が始まり、47分のCKで競り勝ったエキティケのヘッドはバーの上。49分にケルケズの鋭いパスがボックス左のエキティケに通ると、左から中央に入っていたガクポが落としを受けて2人をかわし、フリーで右隅に流し込みました。2-0となった52分、右から放ったマック・アリスターのミドルは、ペトロヴィッチがぎりぎりで触ってCKです。
60分にケルケズとフリンポンが下がり、ロバートソンと遠藤航。スロット監督は、リードしたらここで代えようと決めていたのではないでしょうか。アンフィールドは拍手喝采。サラー、ショボスライ、ヴィルツと中につながった63分のチャンスは、ドイツから来たプレーメイカーのダイレクトショットが左のポストの脇を抜けていきました。

70分からのボーンマスの波状攻撃は、左からのセネシのクロスをニアで受けたエヴァニウソンが、ヘディングを浮かしてゴールならず。72分にエキティケとマック・アリスターが下がり、ジョー・ゴメスとカーティス・ジョーンズが入っています。アンフィールドを騒然とさせる同点ゴールは76分。自陣からドリブルで中央を切り裂いたのは、先ほど決めたばかりのセメンヨです。
コナテをかわして打った強烈なシュートにアリソンは1歩も動けず、ボールは右隅に突き刺さりました。再度攻めなければならなくなったリヴァプール。80分に左のヴィルツがカーティス・ジョーンズに預け、逆サイドのショボスライに速いパスが通ると、中に持って左足で放ったシュートは惜しくもバーを越えていきました。
スロット監督の最後のカードは82分。ショボスライに次ぐ11kmの走行距離を記録したヴィルツに代えて、フェデリコ・キエーザです。トップ下で起用されたヴィルツはゴールに絡めなかったものの、プレスやパスをもらう動きはチームにフィットしており、近いうちに主役になれるでしょう。88分、アリソンのフィードが右サイドへ。ゴール前にクロスを入れたのはサラーでした。
バウンドしたボールをペトロヴィッチが弾き、ウィンターバーンのヘディングのクリアがディアキテに当たって前に落ちると、待ち構えていたファデリコ・キエーザの完璧なボレーがゴール右に決まりました。3-2で追加タイムは6分、勝ち点を持ち帰りたいボーンマスの猛攻がスタート。アンフィールドは青いシャツがボールを持つと、ブーイングでミスを促しています。
94分、遠藤航がラインの裏に蹴り出すと、前線に残っていたサラーが左から持ち込んで切り返しました。細かいステップを見極めようとしたジェームズ・ヒルは足を出せず、右足のフィニッシュが右隅へ。守備を期待されていた遠藤航に、アシストが付いたようです。リヴァプールが4‐2で快勝。敗れたボーンマスにも拍手を送りたいエキサイティングな一戦でした。
1ゴール1アシストのエキティケを見て、イサクと丸かぶりになりそうと思いました。前線を強化するなら、ガクポの仕事も9番もこなせるロドリゴのほうが機能するのではないでしょうか。ゴールを決めた前線の3人に負けず劣らず目を引いたのは、両チームで最多のパス成功64本、タックル成功4回、走行距離11.5kmという数字を叩き出したショボスライです。
カウンターから失点を喫するきっかけになってしまったものの、攻撃に緩急をもたらそうとするパスワークとポジショニングは、中盤センターという新たな場で生まれ変わるベースになるかもしれません。マック・アリスター、カーティス・ジョーンズ、ショボスライが6番、8番、10番を自在にこなせるようになれば、中盤の安定感は格段に高まるでしょう。
次節はセント・ジェームズ・パークでニューカッスル。イサクが不在でも侮れないチームですが、ヴィルツをつぶしにくるトナーリを空転させられれば、勝利に近づきます。開幕戦は守備を重視した感があるフリンポンとケルケズも、サイドの主導権を握るためのキーマンとなるでしょう。攻撃力が高まったリヴァプールの新たな戦い方を見られればと、楽しみにしています。
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