2025.08.18 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【MAN.UTD×Arsenal】ラヤの奮闘でアーセナル辛勝!アルテタは要改善、アモリムは手応えあり!

2025-26シーズンのガナーズは、序盤の6試合中4試合が昨季の7位以内という厳しいドローとなっています。マン・ユナイテッドの後、リーズ、リヴァプール、ノッティンガム・フォレスト、マン・シティ、ニューカッスル。アルテタ監督は、新たな戦い方が確立していないライバルを早いタイミングで叩くチャンスと考え、入念な準備を進めてきたはずです。
片やアモリム監督は、未だ補強を終えていません。スタメンを見るとオナナが不在で、ザークツィーとシェシュコはベンチです。GKバユンドゥル、DFレニー・ヨロ、デ・リフト、ルーク・ショー。WBはダロトとドルグ、中盤センターはブルーノ・フェルナンデスとカゼミーロ、エンベウモとマテウス・クーニャの前にメイソン・マウント。期待より不安が先に立つ布陣です。
アルテタ監督の4-3-3で読みづらかったのは最終ラインですが、プレシーズンマッチで好調だった選手を優先しているようです。ダヴィド・ラヤ、ベン・ホワイト、サリバ、ガブリエウ、カラフィオーリ、ズビメンディ、ウーデゴーア、デクラン・ライス、サカ、ギョケレス、マルティネッリ。キックオフから5分までは、マンチェスター・ユナイテッドのポゼッションです。
メイソン・マウントが右のエンベウモにスルーパスを通したのは6分。右から持ち込んで放ったシュートは、ラヤの正面です。8分のFKがドルグに渡り、思い切りよく打ったミドルは右にアウト。徐々に攻める時間を増やしたアーセナルは、13分のCKで先制します。デクラン・ライスのキックにバユンドゥルは触るのが精一杯で、頭でプッシュしたのはカラフィオーリでした。
17分のブルーノのFKは、壁にヒット。ウーデゴーアのドリブルをカットしたカゼミーロが、すかさず右のエンベウモに展開した24分のチャンスは、カットインからのシュートをガブリエウが足に当ててCKです。ブルーノが左のドルグに展開し、カウンターが発動したのは30分。WBが左足で放った鋭いミドルシュートは、ファーポストに阻まれました。
33分、自陣からドリブルを始めたマテウス・クーニャがデクラン・ライスとガブリエウを抜き去りますが、サリバに追いつかれる前に打ったシュートはラヤの守備範囲に飛んでしまいました。35分のウーデゴーアのミドルは、ニアと読んだバユンドゥルがキャッチ。38分にブルーノがボックス左のメイソン・マウントに預けると、落としを受けたのはマテウス・クーニャでした。
デクラン・ライスをかわしてゴールの左から狙ったフィニッシュは決定的でしたが、ラヤが指先でコースを変えるビッグセーブでリードを守りました。前半は0‐1、ポゼッションは56%対44%、シュートは10対5、オンターゲットは4対3。攻守の切り替えが速かった前半は互角の展開に見えましたが、立ち上がりからペースを握っていたホームチームが数字では上回っています。
後半立ち上がりの49分、左からゴールラインに出たルーク・ショーの折り返しがニアのメイソン・マウントに入ると、左足のシュートはサリバがブロックしました。ダロトに代わってアマド・ディアロが右サイドに入ったのは55分。サカがカットインした60分のアタックは、マルティネッリの落としを受けたデクラン・ライスのミドルが浮いてしまいました。
60分にギョケレスとマルティネッリが下がり、カイ・ハヴェルツとノニ・マドゥエケ。プレミアリーグデビューのストライカーはシュートゼロで、パス成功4本、デュエル2勝5敗と封じられました。65分にカゼミーロとメイソン・マウントが下がり、ウガルテとシェシュコ。この時間帯のオープンな展開は、アルテタ監督にとって本意ではないでしょう。

攻勢のマン・ユナイテッドは、73分にもビッグチャンスを創りました。マテウス・クーニャが左サイドのドルグに預けると、クロスに競り勝ったエンベウモのヘッドはラヤが左に弾き出すビッグセーブ。アマド・ディアロがブルーノにつないだ二次攻撃は、シェシュコのヘッドが左に外れました。残り時間は15分。アマド・ディアロのミドルはラヤの正面です。
80分、ルーク・ショーに代わってマグワイア。82分にデクラン・ライスが右足で巻いたFKは、壁の外側にいたドルグに当たって右のポストの脇を抜けていきました。アルテタ監督はここで41番を下げ、ミケル・メリノを投入。スコアをキープして勝つというメッセ―ジです。89分に右サイドでキープしたアマド・ディアロは、ボックス右に入ったデ・リフトにパスを通しました。
切り返しを入れたCBの左足のシュートは、ラヤの前でマテウス・クーニャと競ったサリバがつま先でクリア。猛攻を続けていたマン・ユナイテッドは、6分の追加タイムに入るとシュートシーンを創れなくなり、96分のCKでクリアに競り勝ったデ・リフトのヘッドもラヤががっちりキャッチしました。開幕戦を制したのはアーセナル。MVPはダヴィド・ラヤでしょう。
ポゼッションは61%対39%、シュートは22対9、オンターゲットは7対3。マンチェスター・ユナイテッドにとっては収穫が多い一戦で、アーセナルは反省すべき点が多い一戦でした。ドリブル成功4回のマテウス・クーニャと、シュート5本のエンベウモは惜しかったのひとこと。ぎりぎりで止めたラヤ、ガブリエウ、サリバをほめるしかありません。
偽9番のメイソン・マウントと、右サイドからアグレッシブに仕掛けたアマド・ディアロは、近いうちに結果を出してくれるはずです。チャンスクリエイト5回のブルーノ・フェルナンデスは、不動の中盤センターになるのではないでしょうか。ドルグはデュエル11勝で、サカに自由を与えませんでした。ホームで敗戦というスタートとなったものの、次節のフラム戦が楽しみです。
一方、得意のセットピースで勝利を手繰り寄せたアーセナルは、ギョケレスを活かす形を創れず、マテウス・クーニャやアマド・ディアロに翻弄されるシーンが目立ちました。攻撃が縦に急ぎすぎたために陣形が間延びし、突破力があるアタッカーたちが前を向いてプレイできるスペースを生んでしまったのが苦戦の要因でしょう。
ギョケレスを活かすなら、ウーデゴーアを近い位置に配する布陣のほうがいいのかもしれません。途中出場のカイ・ハヴェルツとノニ・マドゥエケは不利な状況でボールをもらうシーンが多く、劣勢を打開するという役割を果たせずに終わっています。中盤と前線の距離感の改善と、チェンジ・オブ・ペースが次なる課題になりそうです。
アルテタ監督と選手たちは、次節のリーズ戦でゴールの感触を得て、満を持してアンフィールドに乗り込みたいところでしょう。90分までボックス内でのタッチがゼロだったサカと、得意のドリブルが不発に終わったマルティネッリは、自身とギョケレスが打てるチャンスを増やせるでしょうか。順調に補強を進め、得点力を高めようとしてきた優勝候補の戦い方に注目しましょう。
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