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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【West Ham×Chelsea】ジョアン・ペドロが1ゴール2アシスト!CKから連発のチェルシー、5発圧勝!

縦か、横か。マレスカ監督が、リアム・デラップとジョアン・ペドロを並べています。プレミアリーグ2節、ウェストハムVSチェルシー。ロンドンダービーのトンネルから登場した11人のなかに、コール・パルマーの姿がないのは、ウォーミングアップで負傷してしまったからだそうです。代役はエステヴァン・ウィリアン。2人のストライカーとのコンビネーションが楽しみです。

マレスカ監督の4-2-3-1は、コルウィル、ファファナ、バディアシルを欠いたバック4も懸念材料です。GKロベルト・サンチェス、DFマロ・グスト、トシン、トレヴォ・チャロバー、ククレジャ。センターにカイセドとエンソ・フェルナンデス、2列めにエステヴァン・ウィリアン、ジョアン・ペドロ、ペドロ・ネト、最前線にデラップ。立ち上がりはハマーズが主導権を握っています。

エステヴァン・ウィリアンのヒールキックがナイフ・アゲールにカットされたのは6分。左からドリブルで上がったルーカス・パケタがファーに打ったミドルは、ロベルト・サンチェスの指先を抜けてサイドネットに飛び込みました。古巣対決のグレアム・ポッター監督は、クリスタル・パレスとチェルシーの開幕戦を研究したのでしょう。複数の選手でカイセドを包囲しています。

それでも徐々に、ペースをつかみ始めたアウェイチーム。14分に左サイドのペドロ・ネトが右足でクロスを上げると、エステヴァン・ウィリアンの前に入ったディウフがバックヘッドでCKに逃れました。ペドロ・ネトのCKはニアのククレジャへ。頭で中央に流すと、ワン=ビサカに競り勝ったジョアン・ペドロがヘディングで押し込みました。

17分に右サイドを突破したトディボが折り返すと、キルマンのシュートがボーウェンに当たり、こぼれ球に先着したフルクルクがゴールに叩き込みました。ハマーズが勝ち越しかと思いきや、ジャッジはノーゴール。ルーカス・パケタの斜めのパスをもらったトディボの足が、オフサイドラインを踏み越えていたようです。

23分のペドロ・ネトのクロスは右に流れ、ディウフがカット。前線に蹴れば問題なしだったのですが、3人に囲まれていたルーカス・パケタに預けたため、トレヴォ・チャロバーに奪われてしまいました。ジョアン・ペドロがファーに浮かしたボールに走り込んだペドロ・ネトは、左足のインサイドで難なくプッシュ。前に入られたワン・ビサカは呆然としています。

さらに34分、マロ・グストが右に流れてきたデラップに縦パスを通すと、落としをもらったエステヴァン・ウィリアンがキルマンをあっさり抜いて一気に加速しました。高速グラウンダーがゴール前に走り込んだエンソ・フェルナンデスの足元に届いて1-3。背後を取られたのは、またしてもワン=ビサカでした。

39分のワン=ビサカのアーリークロスをフルクルクが頭で後ろに戻すと、ルーカス・パケタのオーバーヘッドはロベルト・サンチェスの正面。追加タイム4分にワン=ビサカのラストパスを受けたボーウェンも、頭越しにGKの守備範囲に飛ばすのが精一杯でした。前半のシュートは5対5、オンターゲットは3対4と接戦のスタッツながら、ハマーズが追いつく展開は考えられません。

ポッター監督はハーフタイムにフルクルクとトディボを下げ、カラム・ウィルソンとフレディ・ポッツを投入。50分に左のペドロ・ネトに展開したエンソ・フェルナンデスは、優しいリターンを打ち上げてしまい、悔しがっています。54分のCKは、ハーマンセンがパンチミス。カイセドのハーフボレーがバーを叩いてネットを揺らすと、ロンドンスタジアムはため息に包まれました。

レスターから来たGKは58分のCKにも触れず、ジョアン・ペドロが頭で送ったボールをトレヴォ・チャロバーが左足ボレー。ハマーズサポーターは、続々とゲートに向かっています。62分にデラップをアンドレイ・サントスに代えた指揮官は、69分にチャロバー、マロ・グスト、ククレジャをジョエル・ハト、フォファナ、リース・ジェームズ。すべて先を見据えた交代でしょう。

ハマーズの後半唯一の決定機は70分。ルーカス・パケタのパスを中央で受けたカラム・ウィルソンは、トシンを翻弄してコースを創った瞬間、右から上がってきたカイル・ウォーカー=ピータースのほうが有利と判断して足元に転がしました。ソーチェクと代わったばかりのSBがファファナをかわして強烈なシュートを放つと、ゴール前に引いたカイセドがクリアしました。

チャントが聞こえてこないロンドンスタジアム。ホームで5失点もさることながら、プレミアリーグに久々に戻ってきたサンダーランドに3‐0で完敗したのが、サポーターの怒りを湧き起こしたのだと思われます。77分にエステヴァン・ウィリアンと代わったバイノー=ギッテンスは、イングランドのスピーディーなテンポに慣れる時間を過ごしているようです。

弛緩した空気のなかでタイムアップとなり、チェルシーが1-5で圧勝。セットピースから3ゴール、相手のミスを突いて1ゴールで、敵陣を崩したのはエステヴァン・ウィリアンの突破からのゴールだけですが、チームの士気を高める貴重な勝利といえるでしょう。1ゴール2アシストのジョアン・ペドロは、コール・パルマーが戻ってきてもトップ下で起用されるかもしれません。

レフティが揃う右サイドに比べて、左サイドの層が薄いのが気になりますが、当面は好調のペドロ・ネトにまかせて、バイノー=ギッテンスがフィットしてくれればOK。ガルナチョの5000万ポンドを引き下げようとせず、気前よく払ってもらえれば、われわれもハッピーです。コルウィル不在の最終ラインは、戦力ダウンのフラムやブレントフォードには対応できるでしょう。

今季のチームのレベルをつかめる最初の機会は、9月のマンチェスター・ユナイテッド戦になりそうです。25歳のペドロ・ネトが最年長となるフレッシュな前線と中盤は、アーセナルを自陣に押し込んだチームにどんな戦い方で対応するのでしょうか。前線をリニューアルしたチームの激突がますます楽しみになるゴールショーでした。


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