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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.CITY×Spurs】トラフォードが激痛のミス!交代策が空転したマン・シティ、ホームで完敗!

ペップ率いるマンチェスター・シティは、敵地モリニューでウルヴスに0‐4快勝。トーマス・フランクを招聘したスパーズは、昇格初戦のバーンリー戦を3‐0でクリアしました。プレミアリーグ2節のシックスポインターは、好調のクラブの激突といっていいでしょう。先発メンバーをチェックすると、8人の負傷者を抱えるスパーズが劣勢に見えます。

ホームのマン・シティから、ピッチに登場した11人を紹介しましょう。GKトラフォード、DFリコ・ルイス、ジョン・ストーンズ、ルベン・ディアス、アイ・ヌーリ。中盤センターにレインダースとニコ・ゴンザレス、2列めにマルムシュ、シェルキ、オスカー・ボブ、最前線に開幕戦で2ゴールのハーランドという布陣です。

対するスパーズは、パペ・マタル・サールがトップ下に入るようです。ヴィカーリオ、ペドロ・ポロ、ロメロ、ファン・デ・フェン、ジェド・スペンス、パリーニャ、ベンタンクール、クドゥス、パペ・マタル・サール、ブレナン・ジョンソン、リシャルリソン。開始早々からマン・シティが猛攻を仕掛け、スパーズは全員が自陣深くに引いています

右サイドのリコ・ルイスが中央に絞る3-2-4-1。サイドのペドロ・ポロとジェド・スペンスは、前からのサポートがなければ耐えられないでしょう。9分に左から狙ったペドロ・ポロのFKは壁に当たり、こぼれ球を叩いた2発めは左にアウト。直後、ペドロ・ポロのバックパスをさらったマルムシュがボックス左からファーを狙うと、ボールはゴール前を横切っていきました。

好調のマルムシュは、12分にもボックス左で縦に持ってペドロ・ポロを抜き去りますが、間合いを詰めたヴィカーリオが折り返しをクリアしています。15分にピッチに倒れ込んだのは、ボーンマスから加わったアイ・ヌーリ。左足を痛めたようで、8分粘ってからナタン・アケに後を譲りました。18分にマルムシュが左から放った強烈な一撃は、ヴィカーリオが冷静にセーブしました。

28分、右から中央にドリブルで進んだハーランドは、ベンタンクールとパリーニャをかわして縦にスルーパスを通しました。左から流れてきたマルムシュがヴィカーリオと1対1。シュートはGKの足に当たりました。35分、ペドロ・ポロのロングフィードがサイドに流れたパペ・マタル・サールへ。頭でスライドさせたボールが、ラインの裏に出たリシャルリソンに届きました。

フリーで右から持ち込んだ9番が中央にグラウンダーを入れると、ブレナン・ジョンソンのダイレクトショットがトラフォードの腕を弾いてネットへ。オフサイドを取られたリシャルリソンは、VARでセーフとなり、スパーズが先制です。39分には、ラインの裏に浮いたボールをルベン・ディアスがヘディングでGKに戻そうとして、クドゥスに奪われてしまいました

GKトラフォードが必死に前に出てクリア。右腕を膝で蹴られたクドゥスは大丈夫でしょうか。直後に足を痛めたペドロ・ポロもクドゥスも、大事に至らなかったようです。0‐1となってからは、サイドアタックを繰り返すスパーズペース。追加タイム2分、トラフォードがボックスに戻ったニコ・ゴンザレスにパスを出すと、狙っていたパペ・マタル・サールがカットしました。

こぼれ球を拾ったリシャルリソンの切り返しはGKが手で弾いたのですが、後ろにいたパリーニャが蹴り込んで0-2。先制するまで、ジェド・スペンスのドリブルとクドゥスへの縦1本しかなかったスパーズが、望外のリードを得て前半を終えました。後半の立ち上がりは、マン・シティのポゼッション。スパーズはプレスの強度を上げ、パスコースを切ろうとしています。

48分のシェルキの縦パスで、リコ・ルイスがボックス右でフリー。折り返しをもらったナタン・アケがノーマークで打ったシュートは、間に合ったパリーニャがスライディングでブロックしました。53分、敵陣ボックスでオスカー・ボブがファン・デ・フェンから奪ったチャンスは、ハーランドのパスがシェルキに合わず、ギャップを詰められずに終わっています。

この直後、シェルキとマルムシュが下がり、ベルナルド・シウヴァとドク。56分にペドロ・ポロのクロスを頭で合わせたリシャルリソンは、リコ・ルイスにブロックされ、1分後のカウンターはブレナン・ジョンソンの左からのシュートがバーを越えていきました。交代策の後、シュートがないマン・シティ。70分にCKのクリアを叩いたリコ・ルイスは、打ち上げてしまいました。

75分、ニコ・ゴンザレスとオスカー・ボブに代わってロドリとフォーデン。78分に左から仕掛けたドクがペドロ・ポロを翻弄して中に転がすと、フォーデンの足元に入ったファン・デ・フェンがクリアしました。85分のフォーデンのミドルは、GKの正面。後半のマン・シティが苦戦したのは、プレスによってラインが縦に長くなってしまったからでしょう。

93分のカウンターからルベン・ディアスをかわしたのは、途中出場のソランケ。クロスに打った右足のシュートをセーブしたトラフォードは、浮いたボールを叩いたオドベールのヘッダーも左に弾き出しました。スパーズが0-2で連勝。ターニングポイントは、0‐1からのトラフォードの無謀なパスだったといわざるを得ません。

2点のアドバンテージを得たアウェイチームに余裕が生まれ、後半はプレスとリトリートのバランスが向上し、マン・シティは前線にボールを入れるまでに時間がかかるようになりました。アグレッシブな守備で4バックの負担を減らしたパリーニャと、両チームで最多のドリブル成功3回を記録したクドゥスは、的確な補強といえそうです。

ペップはなぜ、マルムシュを早い時間に代えたのか。ファーストハーフに最も危険だったアタッカーをハーランドの近くに配し、ドクとフォーデンをサイドに入れるのが妥当だったのではないかと思われます。選手が多すぎると嘆く名将は、エデルソンとアカンジの移籍は全力で止めたほうがいいのではないでしょうか。

勝ったスパーズの次節は、最終ラインのレギュラーが3人抜けたボーンマス。ペップはブライトンに勝てなければ、不安を抱えたままマンチェスターダービーとアーセナルという厳しい連戦を迎えます。ロドリとフォーデンが復活すれば、強いマン・シティが戻ってくるのでしょうか。2失点の前半より、後半の停滞に危機感を抱いた一戦でした。


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