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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Arsenal×Crystal Palace】主力3人が続々とリタイア…苦しんだアーセナル、エゼの1発で公式戦7連勝!

リヴァプールとチェルシーが下位に敗れた波乱の土曜日を終えて、日曜日はアーセナル、マンチェスター・シティ、トッテナムが登場します。エミレーツで開催されるプレミアリーグ9節の一戦は、アーセナルVSクリスタル・パレス。ミケル・アルテタ監督が選んだ11人は、チャンピオンズリーグのアトレティコ・マドリード戦から2人を入れ替えただけのベストメンバーです。

GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、カラフィオーリ。中盤センターはズビメンディとデクラン・ライス、2列めにサカ、エゼ、トロサール、トップはギョケレス。対するクリスタル・パレスも、前線にマテタとイスマイラ・サール、ジェレミ・ピノ、中盤に鎌田大地とウォートンを配したファーストチョイスです。キックオフから、アウェイチームは自陣に引いています。

アーセナルが短いパスをつないで縦のボールでスピードアップし、クリスタル・パレスが速攻を狙う展開は、5分を過ぎても変わりません。8分にマテタがサリバから奪い返し、右に流れたボールをムニョスが中に折り返すと、ジェレミ・ピノの前でガブリエウがクリア。14分にサリバのロングフィードを受けたギョケレスは、トラップが大きくなり打てませんでした。

20分を過ぎても、アーセナルはシュートゼロ。右サイドでボールをまわす時間が長く、カウンターを警戒しているカラフィオーリはフツーのSBです。22分、ズビメンディのパスを敵陣でカットしたのはイスマイラ・サール。右からのシュートは、ガブリエウがスライディングでブロックしました。27分にウォートンが左足で放ったミドルは、右にアウト。ここまではアウェイチームのペースです。

33分に自陣の右奥からティンバーが前線に蹴ると、右に流れたギョケレスがキープ。ストライカーがズビメンディに戻し、デクラン・ライスからトロサールと左につなぐと、19番のシュートはデイーン・ヘンダーソンががっちりキャッチしました。39分のFKを左に浮かしたのはデクラン・ライス。競り合いから中央に落ちたボールを右隅に叩き込んだのは、エベレチ・エゼでした。

鮮やかなジャンピングボレーにグーナーの大歓声が鳴り響きますが、エミレーツといえども古巣相手のゴールセレブレーションはありません。アーセナル入りを熱望していた10番にとって、移籍後のプレミアリーグ初ゴールは感無量だったはずで、「よりによってこの試合か…」と思ったのではないでしょうか。前半はこのまま1-0で終了。アーセナルのシュートはエゼのボレー、ミドルとトロサールだけです。

おお、後半のピッチにサリバの姿がありません。代わって入ったのはクリスティアン・モスケラ。負傷したのか、予防措置か。夏の補強で選手層が厚くなったとはいえ、絶対的なCBのリタイアは大きなダメージです。キックオフからしばらくは、ボールが落ち着かない展開でしたが、徐々にアーセナルがポゼッションを取り始めています。

50分、ボックス左脇からFKを蹴ったのはデクラン・ライス。ニアのエゼからリターンをもらってファーに浮かすと、ガブリエウのヘッドはクロスバーを叩き、こぼれ球に詰めたデクラン・ライスの一撃はディーン・ヘンダーソンが冷静にセーブしました。二次攻撃からのサカの鋭いミドルは、左のポストの外。トロサールがハンドをアピールしていますが、笛は鳴りません。

58分にガブリエウの浮き球でトロサールがラインの裏に出ると、右に流したラストパスに走り込んだサカの前で、マーク・グエイがクリアしました。59分にジェレミ・ピノが下がり、好調のエンケティアがピッチへ。ゴールが必要なオリヴァー・グラスナーのチームは、どこかでギアチェンジするはずです。66分、サカに代わってマルティネッリ。こちらは負傷ではないようです。

68分のCKはギョケレスが右に逸らし、ファーから飛び込んだガブリエウはポストに激突。ミッドウイークのトレーニングをスキップしていたCBは、プレイを続行できるようです。79分、ズビメンディが敵陣で奪われ、カウンターがスタート。左からのスプリントでモスケラをかわしたエンケティアが中央に転がすと、マテタのシュートにガブリエウが触って、左に逸れていきました。

CKの後、ピッチに2人が座り込んでいます。デクラン・ライスは、序盤に痛めた足首。カラフィオーリは足をつったのか。2人ともベンチに向かって歩いており、長期離脱はなさそうです。中盤に加わったのはミケル・メリノで、左サイドのインカピエはプレミアリーグデビュー。87分に交代となったエゼに盛大な拍手が送られ、ルイス=スケリーが入って5バックにシフトしました。

6分の追加タイムを守り切った瞬間、ミケル・アルテタはガッツポーズ。「選手たちには、今シーズンのどの勝利よりも価値ある1勝だと伝えた」という試合後のコメントは、偽らざる本音でしょう。主力の3人が続々とピッチを去り、総力戦となった96分のバトルは、クリスタル・パレスのしぶとさを思い知らされた一戦でした。

ポゼッションは60%対40%、シュートは10対9、オンターゲットは3対1。サリバが前半だけで71本のパスを記録したのは、前線へのコースを切られて後ろでやり直すシーンが多かったからです。イーグルスの攻撃はシンプルで、ボールを奪ってもマテタ、イスマイラ・サール、ピノ、ムニョスしか上がってこないことも多いのですが、彼らのキープ力と突破力は常に驚異でした。

30分過ぎまで打たせてもらえず、決勝ゴールはセットピースからのルーズボール。ラインの裏を狙うギョケレスはボールが出るとすぐに囲まれ、サカがカットインから打ったのは1回だけでした。ズビメンディがこれほど奪われたゲームは、他にないでしょう。昨シーズンまでなら、この展開はおそらくドロー。エゼの1発と、最終ラインを落ち着かせたラヤ&ガブリエウに拍手です。

順位テーブルを見ると、TOP4はアーセナル、ボーンマス、スパーズ、サンダーランド。3連単なら、60万ぐらいか。ボーンマスは、複勝でも4ケタでしょう。「BBC」のアレックス・ハウエル記者によると、9節終了時点でマン・ユナイテッド、リヴァプール、チェルシー、マン・シティがすべてTOP4から外れたのは、プレミアリーグが創設された1992-93シーズン以来だそうです。

公式戦5試合連続でクリーンシートの首位チームは、カラバオカップのブライトン戦をどんな布陣で戦うのでしょうか。ケパ、ベン・ホワイト、モスケラ、インカピエ、ルイス=スケリー、ノアゴーア、ヌワネリ、ミケル・メリノ。激戦を制した主力には週末まで休んでもらいたいのですが、こういう状況でもミケル・アルテタは期待を裏切るのでしょうか…?


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