2025.11.10 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【MAN.CITY×Liverpool】圧巻のジェレミー・ドク、結局ハーランド!マン・シティが3発快勝!
さっそく、ホームのマン・シティから先発の11人をチェックしましょう。GKドンナルンマ、DFマテウス・ヌネス、ルベン・ディアス、グヴァルディオル、ニコ・オライリー。アンカーにニコ・ゴンザレス、2列めにフォーデン、ベルナルド・シウヴァ、シェルキ、ジェレミー・ドクが並び、最前線にハーランドという布陣です。
対するリヴァプールは、ヴィルツが左に入る4-2-3-1でしょうか。GKママルダシビリ、DFブラッドリー、コナテ、ファン・ダイク、ロバートソン。2センターはフラーフェンベルフとマック・アリスター、2列めはサラー、ショボスライ、ヴィルツ、最前線にエキティケという顔ぶれです。マルムシュ、レインダース、ガクポ、イサクは、後半の重要な場面で出てくるのでしょう。
キックオフの笛が鳴り、ペップ・グアルディオラが監督として1000試合に到達しました。開始1分に右サイドからドリブルで上がったジェレミー・ドクは、ヴィルツとロバートソンが体を寄せてストップ。最初の3分は、両者ともにスローなパスワークでペースをつかもうとしています。5分にボックス左に入ったドクはコナテが止め、こぼれ球をマック・アリスターがクリアしました。
8分にコナテがロングフィードを入れると、ラインの裏でトラップしたサラーがボックス右に持ち込みました。右足のシュートはルベン・ディアスがコースを切り、ゴールラインに転がったボールをドンナルンマがキャッチ。9分のドクの仕掛けは、ブラッドリーが体を入れて封じたのですが、コナテのクリアを拾われてウインガーとGKが1対1です。
転倒したドクは、ママルダシビリに足を払われたのか。シェルキの連打は、ショボスライがブロックしています。間もなくVARが入り、オンフィールドレビュー。リプレイを見ると、左足がママルダシビリのスパイクと膝にかかっており、ジャッジはPKです。キッカーはもちろんハーランド。右に蹴ったボールはコースが甘く、読み切ったママルダシビリが左に弾き出しました。
15分のチャンスメイクも、ジェレミー・ドク。縦のスルーパスで、左から抜け出しかけたベルナルド・シウヴァは、ファン・ダイクがカットしました。17分にもドクが左から仕掛け、優しいグラウンダーがシェルキの足元へ。左足のシュートは、コナテが足に当ててCKです。21分にピッチに座り込んだニコ・オライリーは、プレイを続けられるようです。
26分のドクとブラッドリーのマッチアップは、ボックス左に持ち込んでSBを振り切り、体勢を立て直してニアに打ったウインガーの勝ちというべきでしょう。ポストに向かったシュートは、ママルダシビリが冷静にセーブしました。29分、右からクロスを上げたのはマテウス・ヌネス。コナテと競ったハーランドの顔に当たったボールが右隅に吸い込まれました。
リードされたリヴァプールは、38分のサラーのCKをファン・ダイクが右隅に叩き込んだのですが、コースにいたロバートソンがオフサイドを取られてノーゴールです。42分に右から抜けたサラーが中央にグラウンダーを通すと、トラップから反転したヴィルツの左足シュートはマテウス・ヌネスがブロック。ホームチームの2点めが決まったのは、追加タイム3分でした。
50分のフラーフェンベルフのスルーパスでサラーがラインの裏に出ると、ボックスから跳び出したドンナルンマの前で、ルベン・ディアスがスライディングでクリア。53分のシェルキをサヴィーニョは、カウンターの精度を高めるための策でしょうか。55分に、ボックスの左脇でフラーフェンベルフとブラッドリーを一気に抜いたドクは、右足の一撃がママルダシビリの正面です。
スロット監督が動いたのは56分、エキティケとロバートソンをガクポとケルケズ。59分、サラーとのパス交換で右から上がったブラッドリーがクロスを入れると、ファーに走り込んだガクポのボレーは浮いてしまいました。勝負を決する3発めは63分。ニコ・オライリーが左から上がり、ボックスの手前でパスをもらったドクが鮮やかなコントロールショットを右隅に収めました。
74分、別世界だったドクに代わってマルムシュ。スロット監督の2度めのカードは、マック・アリスターをカーティス・ジョーンズです。76分、サラーの落としをダイレクトで叩いたのはショボスライ。この試合で初めてのオンターゲットは、ドンナルンマが右に弾き出しました。79分にドンナルンマのキックをケルケズが頭で前に送ると、サラーがグヴァルディオルの裏に出ました。
GKとの1対1から、左隅を狙ったフィニッシュはポストの外。83分にブラッドリーとヴィルツが下がり、ジョー・ゴメスとフェデリコ・キエーザがピッチに入りますが、勝つための策には見えません。エースが決定機を逃した後、シュートを打てなかったリヴァプールは、3点のギャップを埋められないままタイムアップを迎えました。
93分のバトルをできるだけ短い言葉で表現するなら、「ジェレミー・ドクのショータイム」でしょう。ドリブル成功7回、チャンスクリエイト3回、デュエル11勝3敗、オンターゲット3本とPKゲット、そして完璧なコントロールショット。ブラッドリーとともに対応したコナテは、PKのきっかけを作った後、ハーランドとドクのゴールシーンで何もできずに終わっています。
最終ラインの背後を3回取ったサラーは決められず、時折センターに持ち込んだヴィルツはフィニッシュにつながる仕事をできませんでした。エキティケのボールタッチはわずか11回で、前線が機能していたとはいえません。ドクに翻弄された最終ラインは、ハーランドとニコ・ゴンザレスも止められず、敗戦は妥当だったといわざるを得ません。
「アスレティック」のアンディ・ジョーンズ記者は、「ファン・ダイクのヘッダーのシーンで、ロバートソンはGKの視界を遮っておらず、ゴールは認められるべきだった」と主張しています。この意見には賛成で、1-1ならもっと緊張感が高いゲームになっていたかもしれません。それでも、リヴァプールの勝利をイメージするのは難しい一戦でした。
戦術の完成度に加えて、個々のモチベーションとパフォーマンスも、マン・シティが上回っていたといえるでしょう。昨シーズンの最終結果を上回る5敗めを喫したスロット監督のチームは、イサクとヴィルツを組み込んだ布陣の完成度を高めていくしかありません。一方、完勝のマン・シティは首位と4ポイント差で、タイトル奪還がリアリティを帯びてきました。
ゴールマシンを封じられたとき、ドク、マルムシュ、レインダース、フォーデンが決められる形を創れれば、スパーズ戦やヴィラ戦のような敗戦を減らせます。次節のセント・ジェームズ・パークは、今後の展開につながる大事な一戦になる可能性があります。アンソニー・ゴードンとリヴラメントが間に合えば、きわどいゲームになりそうですが、果たして…!(ニコ・ゴンザレス 写真著作者/Werner100359)
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