2025.11.30 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【Tottenham×Fulham】悪夢の6分、終わらない混乱…指揮官はサポーターのブーイングに激怒!
苦し紛れに右に出したボールは、ベリヴァルがカットして終わるはずだったのですが、なぜか前に出た19歳は触れず、右から上がってきたテテの前へ。左隅を狙ったダイレクトショットは、ウドジェの右膝に当たってコースが変わり、ニアポスト際に決まりました。ヴィカーリオは、1歩も動けず。これだけなら、アンラッキーな失点だったと気持ちを切り替えられたかもしれません。
6分に自陣の右サイドでFKを得たフラムは、ヨアキム・アンデルセンが縦に大きく蹴りました。ラウル・ヒメネスの前でトラップしたヴィカーリオは、サイドに持ち出してキープしています。クリアすれば何でもないシーンだったのですが、左足で蹴ったボールは浮かず、ジョシュア・キングがカット。コースがないと見た18歳は、外にいたハリー・ウィルソンに預けました。
左足でドライブをかけたボールがゴールラインを越えたとき、守護神はゴールエリアに戻れておらず、チームメイトに対して拳を振り上げています。何が起こったのかを見ていれば、すべての責任は自分にあると理解できたでしょう。アウェイサポーターは一斉に「Who are ya!」。ホームのファンは、GKが周囲のせいにしたのが気に入らなかったのか、ブーイングを浴びせています。
あっという間に0-2。最終ラインは動揺してしまったようで、10分にもイオビのスルーパスで左からチュクウェゼが抜け出しました。必死に追ったファン・デ・ファンがボックス左でスライディング。ぎりぎりでボールに触ると、ゴールの脇でこぼれ球を拾ったチュクウェゼのシュートは、ウドジェが足に当てました。対応した2人は、逆サイドのDFです。
ここからのCKをヴィカーリオがパンチで逃れると、落下点にいたチュクウェゼがジョアン・パリ―ニャをかわして左足一閃。ボールは左のポストを叩き、外に逸れていきました。12分には、右サイドのラウル・ヒメネスがラインの裏にフィード。ハリー・ウィルソンの前でクリアしたヴィカーリオは、スタンドに煽られています。
2分後、敵陣でパスをカットしたサンデル・ベルゲから左につながったショートカウンターは、チュクウェゼのグラウンダーを受けたハリー・ウィルソンがフリーで、ノーステップのシュートをダンソがブロック。スパーズの中盤は、最終ラインから簡単に縦パスを通されており、ラストパスの精度が高ければ、さらなる失点を喫していたかもしれません。
いきなりやられた選手たちのマインドだけでなく、トーマス・フランクの4-2-2-2も戦術的なリスクを抱えていたといえるでしょう。ようやく最初のシュートを放ったのは25分で、アーチー・グレイのミドルは左に切れていきました。直後、レノのパントをラウル・ヒメネスが頭で後ろに逸らすと、ペドロ・ポロから奪ったチュクウェゼはヴィカーリオと1対1です。
GKを抜いて打とうとした瞬間、ファン・デ・フェンがスライディングでカット。ロメロがサスペンデッドで、代役にダンソを入れるなら、右サイドは攻撃力のペドロ・ポロより、守備力のジェド・スペンスのほうがよかったのではないでしょうか。前半のスパーズはシュート2本。SBとウイングでサイドを攻略するというプランは空転していました。
ペドロ・ポロのクロスがニアのコロ・ムアニに入ったのは57分。ヘディングはポストをかすめ、ストライカーはピッチを叩いて悔しがっています。59分、ベリヴァルのパスを受けたクドゥスが、右からニアポスト際に鋭いシュート。レノは触るのが精一杯で、1点差に迫ったトーマス・フランク監督はここで3枚代えを敢行しました。
リシャルリソン、アーチー・グレイ、ジョアン・パリ―ニャを下げ、シャビ・シモンズ、オドベール、ベンタンクール。66分、ペドロ・ポロのグラウンダーがニアのシャビ・シモンズに入ると、ダイレクトショットはヨアキム・アンデルセンがブロックしました。CKからのベリヴァルのバックヘッドは、ゴールラインの前にいたラウル・ヒメネスがクリアしています。
結果的には、交代策は成功したとはいえないでしょう。サイドを執拗に攻めるスパーズは、センターの枚数が足りないシーンが多く、ワントップになったコロ・ムアニのシュートは、81分のロングスローからのヒールキックだけでした。最後の20分はオンターゲットゼロ。序盤の2失点は、あまりにも重かったといわざるを得ません。
「ファンの反応は気に入らない。彼はあの直後にブーイングされただけでなく、ボールを持つと3度、4度と罵声を浴びせられた。到底受け入れられない。彼らは真のトッテナムファンとはいえない。試合後のブーイングはフェアだ。問題ない。だけど試合中は結束するべきだ。状況を変えたければ、みんなで力を合わせる必要がある。私にとっては極めて重要なことだ」(トーマス・フランク)
GKの無謀なプレイと態度を咎めたい気持ちは理解するものの、アタッカーたちを後押しして勝ってから文句をいっても、遅くはありません。過去1年のプレミアリーグで、ホームの20試合は3勝5分12敗。2025-26シーズンは、開幕のバーンリー戦を制してから6試合勝利なしです。チャンピオンズリーグでは連勝しているのに、国内となると崩れてしまう理由は不明です。
プレミアリーグで2位に食い込んだ2017-18シーズン、最後のホワイト・ハート・レーンでは17勝2分けと負け知らずでした。トーマス・フランク監督がアウェイで勝ち続けても、CLのリーグフェーズで上位に食い込んでも、トッテナム・ホットスパー・スタジアムを盛り上げることができなければ、サポーターたちは納得しないでしょう。
現地メディアのタイムラインやSNSを見ると、アンジェボールの復活を願う声もあるようです。しかし今、考えるべきは、監督の人選より最終ラインとセントラルMFの強化ではないかと思います。過去3シーズンにわたって60失点以上だった守備が、ダンソや高井幸大を加えただけで劇的に変わるはずがないでしょう。そうはいっても、新指揮官はそろそろ巻き返しを図らないと…。
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