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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Leeds×Liverpool】96分、田中碧!勝利を逃したスロット監督は、イサクに何を求めたのか?

アレクサンデル・イサクとモー・サラーはベンチスタート。エキティケの後ろにはショボスライ、ヴィルツ、ガクポが並んでいます。プレミアリーグ15節、エランド・ロードのリーズVSリヴァプール。開始3分のゴールキックのクリアから、オカフォーに打たれた左足のシュートはアリソンの左に切れていきました。

中盤センターはカーティス・ジョーンズとフラーフェンベルフ、最終ラインはブラッドリー、コナテ、ファン・ダイク、ケルケズ。3分のFKをシュタッハがゴール前に放り込み、ファン・ダイクのクリアがグズムンドソンの足元へ。ロングシュートは、クロスバーを大きく超えていきました。5分のロングスローからオカフォーが放ったシュートは、ケルケズが足に当ててCKです。

立ち上がりの不用意な失点を回避したリヴァプールは、8分のケルケズのミドルをきっかけに、自らのペースで戦えるようになっています。16分のカーティス・ジョーンズのコントロールショットは、クロスバーにヒット。27分にショボスライのFKに走り込んだファン・ダイクは、ヘディングを浮かしてしまいました。

40分には、自陣右から上がったショボスライが逆サイドのガクポにロングフィード。ボックスに持ち込んだ18番が中に持って左隅を狙うと、ボールは左に逸れていきました。前半のシュートは5対8、オンターゲットはゼロ。後半のピッチにもサラーとイサクの姿はありません。0‐0のゲームが動いたのは48分。右サイドのロドンが中に入れたパスをさらったのは、エキティケでした。

GKペッリとの1対1から、冷静に左隅に決めて先制。1分後にコナテの縦パスでラインの裏に抜け出したストライカーは、ビヨルにシャツをつかまれて転倒するも、PKを取ってもらえませんでした。直後、ブラッドリーが右からクロスを入れると、ペッリの前で左足を出したのは、またもエキティケ!GKとの交錯はノーファールで、たった2分で0‐2です。

リードしたアウェイチームは、リーズの反撃に冷静に対応しています。ダニエル・ファルケ監督が、田中碧とアーロンソンを投入したのは65分。ショボスライからエキティケ、ガクポとつながった67分のカウンターが決まっていれば、リヴァプールの完勝で終わっていたでしょう。ボックス左に出たガクポが右隅を狙った一撃は、ペッリが左に弾き出して希望をつなぎました

スロット監督は、このタイミングでヴィルツとブラッドリーを下げ、マック・アリスターとジョー・ゴメスを投入。ドイツ代表のプレーメイカーは、プレミアリーグで15試合を経てもゴールとアシストがありません。残り20分で0-2は、昨シーズンのリヴァプールだったら決まりです。70分にボックス左を突破しようとしたニョントに対して、コナテはなぜスライディングしたのか…?

ゴールライン際で一瞬、クロスを入れるのを躊躇したニョントは、コースさえ切れば問題なかったはずです。ボールに触れず足がかかったら、何が起こるかは想像できたでしょう。PKを右に蹴り込んだのは、カルヴァート=ルーウィン。リヴァプールは、自ら戦い方を難しくしてしまいました。75分に左から仕掛けたのはアーロンソン。ニアでパスを受けたのはシュタッハです。

フラーフェンベルフは傍観者になり、カーティス・ジョーンズとコナテもコースを切れず、右足のシュートがアリソンの逆を取ってニアに決まりました。ホームチームも、たった2分で2ゴール。エラント・ロードはハイテンションでチャントを響かせています。78分にショボスライが左からFKを入れると、ファン・ダイクのヘッドはペッリが右に飛んでセーブしました。

80分に左から上がったのはフラーフェンベルフ。逆サイドに出したパスをマック・アリスターがスルーすると、ショボスライは完全にフリーです。今やチームに欠かせないMFは冷静で、GKのポジションを見て左隅に流し込みました。2-3となった83分、スロット監督はエキティケとガクポを下げ、イサクと遠藤航で逃げ切りを図りました。なぜ、この状況でイサク?

リードを守りたかったのなら、必死に走り回ってくれるフェデリコ・キエーザが適任だったのではないでしょうか。今シーズンのプレミアリーグで1ゴールしか決めておらず、プレスも緩いイサクの起用は、4ゴール2アシストのサラーに説明できないでしょう。追加タイムは9分。このまま終われれば、よかったのですが…。

96分、左からのCKのキッカーはシュタッハ。ファーに上がったボールはフラーフェンベルフの手に当たり、外にこぼれました。左足のボレーを叩き込んだのは田中碧。チェルシーとリヴァプールを相手に連続で3発のチームを、スタンドは盛大な声援と拍手で称えています。リーズが右サイドを攻め続け、3-3でタイムアップ。スロット監督は、カードを1枚余らせています。

1点めはコナテの判断ミス、2点めはアーロンソンとシュタッハの近くにいた4人が何もできず。3点めのシーンは、田中碧が外してもVARがハンドを取っていたでしょう。最初の失点の元凶となったCBは、最後の失点でも頭上に飛んできたCKに首をすくめています。勝つために必要だったのは、「ファン・ダイクの相棒はジョー・ゴメス」というシンプルな策だったのかもしれません。

田中碧は、「BBC」のファン投票で8.04というハイスコアを叩き出し、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれています。試合後のサラーの発言については、別な場でレポートすることとしましょう。昇格クラブに連続ドローのリヴァプールは、チームが求める役割を果たしていないイサクとコナテの起用が、スタンドとドレッシングルームの火種になるような気がしてなりません。


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