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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Everton×Arsenal】決勝ゴールはギョケレスのPK!決定機を逃したアーセナル、堅守で辛勝!

アーセナルのベンチを見ると、ストライカー、ウインガー、プレーメイカーが6人!3つか4つの椅子を争うバトルは、負傷者の復帰によって熾烈になっています。アンタッチャブルといえるのはブカヨ・サカのみ。ギョケレス、トロサール、ウーデゴーアは、ヒル・ディッキンソンで結果を出せなければ、次の出番を奪われてしまいそうです。

マンチェスター・シティが絶好調の今、エヴァートンに敗れて首位を明け渡すわけにはいきません。アルテタ監督の11人は、現在のベストでしょう。GKラヤ、DFティンバー、サリバ、インカピエ、カラフィオーリ。MFズビメンディ、ウーデゴーア、デクラン・ライス、FWサカ、ギョケレス、トロサール。開始直後に激突したインカピエとカラフィオーリは、問題ないようです。

序盤の戦い方を見ていて気になるのは、最終ラインまで引いてパスをまわしているウーデゴーアです。キャプテンが下がると、サカに2枚が着いて、右サイドからのアタックが殺されます。10分を過ぎてもイーブンの展開で、ギョケレスはひたすらプレス、プレス。12分からのエヴァートンのCKとロングスローは、シュートを打たせずにしのぎました。

15分のピックフォードのロングフィードから、アルカラスがズビメンディをつぶしてカットインしたチャンスは、打つ寸前にサリバがカット。19分に左サイドのトロサールが斜めに転がすと、珍しく左から入れたサカのクロスはクリアされ、ズビメンディの左足ミドルは浮いてしまいました。直後、ウーデゴーアのクロスに競り勝ったギョケレスのヘッドは、左に逸れていきました。

23分のデクラン・ライスのCKがファーに抜けると、アーセナルの選手たちが一斉に手を挙げました。VARの映像を見ると、カラフィオーリの前で手を挙げたオブライエンは、明らかに触っています。PKのキッカーはギョケレス。左に飛んだ強烈なシュートをピックフォードは止められず、攻めあぐんでいたチームが貴重な先制点をゲットしました。

リードしてからは、セーフティなパスワークが目立つアーセナルは、前線に上がったMFやSBを活かせないのが課題のひとつです。41分のデクラン・ライスのミドルは、クロスバー越え。ヒル・ディッキンソンには弛緩した空気が流れています。44分にドリブルで上がったサリバが、ボックス右に出した縦パスは、ギョケレス活用マニュアルの1ページめにあるお手本でしょう。

右足を振り抜いたストライカーはタルコフスキーに阻まれ、2点めはならず。追加タイム5分のカウンターは4対3だったのですが、ウーデゴーアが右のギョケレスに出したパスが外に流れてしまいました。前半は0-1、シュートは0対6、オンターゲットはPKのみ。大苦戦だったウルヴス戦の前半は、PKなしで6本を放っており、前線と中盤の課題は解決していないようです。

後半の立ち上がりは、エヴァートンがラッシュ。右サイドからのアタックは、最終ラインがシュートコースを消して事なきを得ています。デクラン・ライスがアンカーとなり、ズビメンディが上がる布陣は、どんな狙いを秘めているのでしょうか。50分にトロサールの縦のロングフィードで左から上がったギョケレスは、タルコフスキーに体を入れられ、打てませんでした。

1分後、サカの縦パスでボックス右に入ったティンバーがニアに折り返すと、フリーだったウインガーの右足のシュートは、ゴール前に必死に戻ったタルコフスキーがクリア。コースを切られて窮屈なパスが増えたアーセナルは、カウンターに苦しめられています。デクラン・ライスが右から仕掛け、ニアのサカにつないだのは62分。左足の一撃はマイケル・キーンが足に当てました。

さらに65分、ウーデゴーアが中央のデクラン・ライスに預け、左に出たラストパスでトロサールがGKの前に躍り出ました。右隅に決まるかと腰を浮かした瞬間、ポストにヒット。ギョケレスはここで下がり、ジェズスが前線に張っています。69分にサカの縦パスでボックス右に出たウーデゴーアが折り返すと、ズビメンディのダイレクトショットもポストに阻まれました。

80分にトロサールが下がり、マルティネッリ。87分に右から突破を図ったサカは、マイコレンコをかわした後、オブライエンと競って転倒しますが、ジャッジはCKです。このタイミングで、ウーデゴーアに代わってミケル・メリノ。追加タイムは6分です。左サイドで時間を遣ったアーセナルは、ピックフォードの放り込みにもうまく対応し、0-1で首位をキープしました。

両チーム合わせて、オンターゲット3本の塩試合。アーセナルは決まった2発だけで、エヴァートンの唯一の枠内は「アルカラスの頭に当たって浮いた」と表現すべきでしょう。サリバのマンマークの強さと、ラヤの的確なプレー選択を称えたい一戦。左サイドに再三蹴った守護神のロングフィードによって、追加タイムは半分ほど削られたのではないでしょうか。

堅守で勝ち切ったアウェイゲームは、トロサールが決めてくれたらラクに勝てた一戦でもあります。前線に目を移すと、シュート4本、ドリブル成功4回、デュエル7勝のサカがやはり目を引きます。ウーデゴーアはギョケレスを活かせず、ジェズスとマルティネッリは打てる形に持ち込めずに終わりました。エゼを入れたらどうなっていたかと、想像してしまいます。

ミッドウイークはカラバオカップ準々決勝で、クリスタル・パレス。週末はブライトンで、2025年のラストマッチはアストン・ヴィラです。ホーム3連戦ですが、主力のコンディションが不安なら、火曜日のゲームは大胆なターンオーバーを敢行したほうがいいでしょう。ジェズス、エゼ、ノニ・マドゥエケ、ヌワネリ、ルイス=スケリー…アルテタ監督の用兵に注目しましょう。


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