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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.UTD×Wolves】最下位にホームでドロー…試合後のアモリムの言葉に、心の底から落胆した夜。

プレミアリーグ18節を終えた時点で8勝5分5敗。チェルシーと並ぶ29ポイントで6位は、悪くないポジションというべきでしょうか。夏の補強で攻撃力が高まったマンチェスター・ユナイテッドは、取りこぼしが目立つものの、TOP4が視界に入っています。未勝利の最下位ウルヴスを下して、ライバルの結果を待ちたいところです。アモリム監督の布陣は3-4-2-1か、4-2-3-1か?

GKラメンス、DFダロト、エイデン・ヘヴン、リサンドロ・マルティネス、ルーク・ショー。2センターはカゼミーロとウガルテ、2列めはドルグ、ザークツィー、マテウス・クーニャ、最前線にシェシュコ。名前を並べると、4バックのほうがしっくりきます。立ち上がりから攻めているマンチェスター・ユナイテッド。左右のダロトとルーク・ショーが高いポジションを取っています。

4分のルーク・ショーのCKは、直接狙ったのでしょうか。7分に左から蹴ったマテウス・クーニャのFKは、壁として立ったジョー・アリアスの腕に当たるも笛は鳴りません。ニューカッスル戦に続いて4バックかと思いきや、3-4-2-1に戻したようです。15分には、左サイドのドルグのフィードをシェシュコがボックス左でキープ。中に持ち込んで放った一撃は、右に逸れていきました。

20分にモスケラが右から入れたクロスはファーに流れ、拾ったファン・ヒチャンのシュートはクロスバーの上。徐々にウルヴスがサイドから攻める時間が増えています。27分、敵陣右サイドでファン・ヒチャンから奪ったのはエイデン・ヘヴン。カットインしたCBがザークツィーにつなぐと、パスをカットされたストライカーはシュートに切り替え、左足を振り抜きました。

クレイチーに当たったボールがジョゼ・サの逆を取る形となり、マンチェスター・ユナイテッドが先制。33分にドルグのクロスが中央に上がると、シェシュコが頭で合わせたボールはGKの正面です。38分に左から放ったドルグの強烈なミドルは、チャチュアに当たってCK。ルーク・ショーがファーに浮かすと、シェシュコのヘッダーはポストに阻まれました。

41分、自陣右から逆サイドに入れたファン・ヒチャンのロングフィードをアロコダレがキープ。ボックス左に走り込んだブエノは、縦パスをトラップせずに左足を振り抜きました。決定的な一撃は、ラメンスが足で止めるビッグセーブ。守り続けていたマン・ユナイテッドは、45分のブエノのCKから、クレイチーに頭で押し込まれてしまいました

ニアのザークツィーが頭に当てたボールがファーに浮いた瞬間、37番を誰も見ておらず、慌てて走り寄ったドルグは間に合いませんでした。1-1のままでホイッスルが鳴り響くと、オールド・トラフォードは大ブーイング。最下位を相手にシュート数5対6、オンターゲット2対3は、「前線の主力を欠いているから」となだめられても納得できません。

アモリム監督は、ハーフタイムにザークツィーを下げ、ジャック・フレッチャーを投入。これによって、ベンチにいるアタッカーはチド・オビ・マルティン、シェイ・レーシー、マンタトと、ティ-ンエイジャーだけになりました。4人のアタッカーを欠く厳しいスカッドなのに、曲がりなりにもゴールを決めたストライカーを早々に諦めるとは…。

後半はマンチェスター・ユナイテッドのペースですが、決定機といえる状況を創れずにいます。ウガルテのサイドチェンジが、ボックス右のダロトに届いたのは51分。頭で折り返したボールを叩いたマテウス・クーニャのボレーは浮いてしまいました。2分後、カゼミーロが右足のアウトでラインの裏に浮かすと、ノーマークだったシェシュコのヘッドはジョゼ・サの正面です。

リサンドロ・マルティネスのフィードが最前線に入ったのは55分。モスケラのバックパスが右に逸れ、必死に戻ったジョゼ・サが掻き出したシーンは、ゴールラインテクノロジーがセーフといっています。ウルヴスの決定機は63分。ブエノが放り込んだボールをドハーティーが頭で左に送ると、クレイチーのワントラップボレーはラメンスがビッグセーブでしのぎました。

詰めたモスケラのタッチは右に流れ、ゴール裏はどよめきに包まれています。11月の就任以来、プレミアリーグで7連敗のロブ・エドワーズ監督は、未だリードしたことがありません。アモリム監督の2度めのカードは75分、エイデン・ヘヴンとウガルテに代えてレニー・ヨロとマンタト。本気で勝ちにいくなら、トップチームデビューの17歳ではなく、シェイ・レイシーでしょう。

83分のシェシュコのヘッドは、またしてもGKの正面。90分のカゼミーロの縦パスがシェシュコの足元に入り、ドハーティーをかわして放ったシュートをジョゼ・サが外に弾くと、ファーから走り込んできたドルグのゴールはオフサイドとなりました。5分の追加タイムは、オンターゲットゼロ。3週間前のモリニューでは、1-4の圧勝だったのですが…。

あの試合のゴールは、ブルーノ・フェルナンデスの2発とメイソン・マウント、エンベウモでした。彼らの欠場が痛かったのは確かですが…。試合後の指揮官のコメントを聞いて、がっかりしました。後半から4-2-3-1に変えた理由を問われ、「戦術的な理由だった。ジャックが加わって、バランスがよくなった」と答えたからです。もしかして、最下位相手に失敗したといってます?

こんなことをいわれても、「主力がいないのに、戦い方を間違えたらやばいですね!」と返すしかありません。その後のコメントも微妙でした。「ニューカッスル戦も今日も主力の不在を言い訳にしない」といいながら、「負傷者が回復し、アフリカネーションズカップに出場している選手たちが戻ってくれば、チームの流動性は変わってくる」。結局、主力の不在を言い訳にしています。

試合前の会見では、「あなたがたがシステムを変えろといっていたとき、私は変えられなかった。選手たちが、記者にいわれて変えたと思うからだ。それは監督としての終わりを意味する」といっていました。「記者の圧力に負けて変えた」と、「負けたくなかったから変えなかった」は、どちらも「記者の圧力を判断基準にしている」ということに気づかなかったのでしょうか。

最近のコメントを聞いていると、ビッグタイトルやサポーターの喜び、選手たちの成果より、「自分がどう思われているか」のほうが大事ですか?と確認したくなります。ペップやクロップ、アルテタが就任して間もない頃、思うように勝てなくても感じられた野心や将来像を見出せないのは、「この人は自分が認められるだけでいいのね」と思わせる言葉が多いからでしょう。

「アタック!」を連呼していたサポーターたちが、エイデン・ヘヴンをレニー・ヨロに代えたときにブーイングを浴びせたのは、オールド・トラフォードで守備を気にしてドローなどという試合を観たくなかったからです。数々のコメントが、マンチェスターダービーで勝てなかった後なら、わかります。最下位とのホームゲームで戦術を誤り、ポイントを落として言い訳って…(号泣)。

2025年の「偏愛的プレミアリーグ見聞録」は、これが最後の記事となります。本年も多くの方にお立ち寄りいただき、大変感謝しております。最近は執筆時間を取るのが難しい日があり、遅れての投稿が増えておりますが、これまでと変わらず毎日2本ずつを目標に、プレミアリーグのおもしろさを伝えられればと思います。2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。


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