イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Chelsea×Bournemouth】不安定だった最終ライン…マレスカ監督の戦術と用兵は妥当だったのか?

オールド・トラフォードで最下位のウルヴスとドローだったマンチェスター・ユナイテッドほど、ショッキングではありませんが、チェルシーもスタンフォード・ブリッジで15位のボーンマスに勝てませんでした。アーセナルとのロンドンダービーの直前は、6ポイント差の2位だったのですが、その後は1勝2分4敗と崩れて15ポイント差の5位に後退してしまいました。

ククレジャの負傷欠場は、想像以上に戦い方を難しくしたようです。マレスカ監督はマロ・グストを左にまわし、右サイドにアチャンポンという初めての布陣を採用しました。中盤センターはカイセドとエンソ・フェルナンデス、2列めはエステヴァン、コール・パルマー、ガルナチョ、最前線はリアム・デラップ。最終ラインが機能すれば、すんなり勝てそうだったのですが…。

立ち上がりのチェルシーは、ビルドアップがぎこちなく見えるぐらいで、デラップ、ガルナチョ、エステヴァンは調子がよさそうでした。3分のロングスローはフォファナがクリアし、二次攻撃にも冷静に対応しています。6分にセネシのフィードを受けたデヴィッド・ブルックスがラインの裏に浮き球を通すと、エヴァニウソンの強引なシュートはフォファナがブロックしました。

右からのロングスローも、セメンヨ。ニアでジェームズ・ヒルに着いていたトレヴォ・チャロバーとアチャンポンは競り負け、バックヘッドがゴール前に落ちてきます。デヴィッド・ブルックスに前に出られたガルナチョは、至近距離からのヘディングをロベルト・サンチェスが弾いた後も見てるだけで、こぼれ球に詰めた7番がネットを揺らしました

セーブした後も、必死にボールを追った守護神を責めるのは酷でしょう。不穏なスタートとなったチェルシーは、失点から5分で同点のチャンスをつかみました。カイセドのロングフィードが、右サイドのエステヴァンに届いたのは11分。トリュフェを抜き去り、ボックスに入った18歳のウインガーは、セメンヨに体をぶつけられて転倒しました。

最初のジャッジは正当なチャージ。しかし映像を見ると、エステヴァンは腕をつかまれ、倒れる直前に足も引っかかっています。VARから提案があったのでしょう。試合を中断したサム・バロットは、オンフィールドレビューでコンタクトを確認し、PKだったとアナウンスしました。コール・パルマーのキックは左で、ペトロヴィッチの手を弾いてネットに届きました。

10番が右に蹴ってGKが弾いていたら、しゃがんで見ていたエステヴァンは叱られていたでしょう。ボーンマスはすかさず反撃。アチャンポンの軽率な横パスをタヴァーニアーがカットし、エヴァニウソンがデヴィッド・ブルックスにつないだ18分のショートカウンターは決定的でした。しかしレフティの右足のシュートはコースが甘く、好調のGKが左手で叩き落としました。

チェルシーが逆転したのは23分。カイセドからエンソ・フェルナンデス、ガルナチョと左につながり、2人がかりのマークは外せないと判断したウインガーが8番に戻すと、アレックス・スコットをかわして右隅を狙った一撃がサイドネットに収まりました。今季プレミアリーグの5発めは、11月のバーンリー戦以来、7試合ぶりです。

逆転されたボーンマスは、27分に左サイドでスローインをゲットしました。ロングスローは、やはりセメンヨ。ニアにいたトレヴォ・チャロバーは前にクリアできず、外からゴール前に入ったジャスティン・クライファートへのバックヘッドのアシストとなってしまいました。ここまでのシュートは2対10。不安定な最終ラインは気になるものの、ここから立て直せば間に合います。

しかしこの日のボーンマスは出足がよく、前で奪取してからの速攻で決められると信じていたのでしょう。42分にボックス右を突破したのはデヴィッド・ブルックス。ニアへの折り返しにセメンヨがヒールで合わせると、守護神が足に当て、エヴァニウソンのボレーは空を切りました。前半は2-2、ビッグチャンスは1対5。マレスカ監督は放置できず、ハーフタイムに動きました。

判断ミスが多かったアチャンポンと守備に難があるガルナチョを下げ、リース・ジェームズとペドロ・ネト。後半のポゼッションは73%対27%で、チェルシーが主導権を握り続けたのですが、決定機を創れませんでした。唯一のオンターゲットは64分。カイセドのインターセプトから、中央に上がったエステヴァンが右足を振り抜くと、ペトロヴィッチが冷静に右に弾き出しました。

この直前に、スタンフォード・ブリッジに不穏な空気が流れました。コール・パルマーを、なぜ代えるのか。「オマエは何をしているのか、わかっていない」という指揮官に向けたチャントは、勝ち切れないチームにストレスが溜まっているというアピールでもあります。交代策の意図を理解しているはずの10番も、まだやれるといいたそうな表情を浮かべていました。

体調不良を理由に、試合後の会見をパスしたマレスカ監督の代理を務めたアシスタントコーチのカバジェロは、「コールは長期離脱から復帰したばかりだ。彼を残りの全試合で起用したければ、ヘルスケアが必要」と説明しています。代わって入ったジョアン・ペドロはチャンスを創れず、ドリブルがキレキレだったエステヴァンは味方に決めさせるボールを出せませんでした。

むしろボーンマスのほうが、ドローという着地を悔やんでいるかもしれません。セネシのパスを受けたトリュフェが、アーリークロスを入れたのは92分。ファーに走り込んだアドリがダイレクトで折り返すと、エネス・ウナルのボレーは浮いてしまいました。ロベルト・サンチェスは動けず、枠に収めていれば決まっていたでしょう。

チェルシーの次節は、エティハドでマンチェスター・シティ。イエロー5枚でサスペンデッドのカイセドの代役は、リース・ジェームズでしょうか。ここで負けると、4位のリヴァプールとの差が8ポイントに開く可能性があります。マンチェスター・ユナイテッドやニューカッスルとELの出場権を争うシーズンにするわけにはいきません。マレスカ監督の用兵と戦術に注目しましょう。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す