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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Arsenal×Liverpool】リヴァプールは枠に打てず、アーセナルは後半停滞…両者不満のドロー決着!

エミレーツのピッチに現れたリヴァプールの顔ぶれを見て、思わずため息が漏れました。ディオゴ・ジョッタ、ルイス・ディアス、ダルウィン・ヌニェスを夏に失い、モー・サラー、ウーゴ・エキティケ、アレクサンデル・イサクを欠いています。ユルゲン・クロップの黄金時代には、最強のフロントスリーと怖れられたのですが、今ここにいるのはコーディー・ガクポだけです。

2列めはフリンポン、ショボスライ、ヴィルツ、センターはフラーフェンベルフとマック・アリスター。中盤には優勝メンバーが揃っているものの、ブラッドリー、コナテ、ファン・ダイク、ケルケズのバック4に昨シーズンの安定感はありません。首位アーセナルとの差は14ポイント。ここで負けたら、優勝の可能性はゼロになるといっていいでしょう。

一方、ライバルを迎え撃つアーセナルは、盤石のメンバーです。GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、インカピエ、MFズビメンディ、ウーデゴーア、デクラン・ライス、FWサカ、ギョケレス、トロサール。目下の懸念は、ビッグ6との直接対決となると「負けない」を優先しがちになるアルテタ采配です。接戦となれば、戦況を読む力とともに胆力も求められます。

キックオフから5分は、両者ともにセーフティーファースト。降りしきる雨は、微妙な判断を狂わせる装置になりえるのでしょうか。アーセナルの中盤は、プレスをかいくぐられたときに裏を取られるのが気になります。9分のサカのクロスは、トロサールの前でブラッドリーがクリア。15分を過ぎても、トロサールの遠めからのボレー以外にシュートはありません。

16分にケルケズとマック・アリスターを抜き去ったサカは、ゴールラインからの折り返しがズビメンディに通らず。18分に切り返しから放った左足ミドルは、アリソンが悠々とキャッチしました。ビルドアップで優位を築くためか、インカピエはサイドに張っており、デクラン・ライスはCBの脇でボールを散らしています。20分までのレッズは、バーンリーのように防戦一方です。

アウェイチームがようやく攻めに転じたのは24分。右から上がったフラーフェンベルフの強引なシュートはブロックされました。アーセナルにミスが出たのは27分。ブラッドリーがフリンポンに出した縦パスを奪ったサリバがバックパスを出すと、タイミングが合わなかったラヤは足に当てるのが精一杯で、カットしたブラッドリーのシュートがGKの頭上を越えていきました。

ボールはクロスバーを叩き、リヴァプールの先制はならず。再び主導権を握ったアーセナルは、カウンターをつぶした36分の反撃でチャンスをつかみました。サカ、ズビメンディ、デクラン・ライス、トロサールと左につながり、ブラッドリーをかわした19番のシュートはコナテに当たってCK。今日のサカのキックは、簡単にクリアされています。

44分に右に流れたギョケレスの絶妙のパスで、ティンバーがボックス右を突破。クロスをブラッドリーがクリアすると、デクラン・ライスのジャンピングボレーはアリソンががっちりキャッチしました。前半は0-0、ポゼッションは60%対40%、シュートは6対3、オンターゲットは2対0。両チームのxGを足しても0.44というシブい展開です。

ギョケレスのボールタッチが7回しかなかったのは、本人ではなく戦い方の問題でしょう。後半開始からしばらくは、リヴァプールのペース。48分に4人に囲まれたヴィルツのスラロームは、トロサールが体を当てて止めています。インカピエがピッチに倒れ込んだのは56分。痛めたのはハムストリングでしょうか。ルイス=スケリーは守備のタスクが増えそうです。

前半とは逆で、自陣にこもっているのはアーセナル。62分のショボスライのFKはミスタッチで、アンフィールドの再現はなりませんでした。65分にギョケレスとトロサールが下がり、ジェズスとマルティネッリ。プレスに忙殺されたストライカーは、後半のボールタッチは1回だけでした。ウーデゴーアがCBの脇にいる時間は、順調とはいえません。

後半のアーセナルは、70分を過ぎてもノーチャンス。サカもマルティネッリも、縦のパスコースを切り続けています。時折サカにボールが出ても、ケルケズが冷静にカット。アルテタ監督は78分にサカとウーデゴーアを諦め、個人で打開できるノニ・マドゥエケとエゼで変化を起こそうとしています。82分のショボスライのFKは、クロスバーすれすれを抜けていきました。

91分、右に出たサリバのクロスはジェズスにぴったりでしたが、余裕がないヘッドはアリソンの正面。直後、マルティネッリが入れたゴールに向かうボールはジェズスの前を横切り、アリソンが左に倒れてキャッチしました。93分にロングフィードをクリアしようとして転倒したブラッドリーは、膝を痛めてしまったようです。

SBが担架で運ばれたのは95分で、既に追加タイムは終わっています。右のフルバックはジョー・ゴメス。最後のノニ・マドゥエケのCKは、ファーのガブリエウがフリーで打てる素晴らしいボールでしたが、落下スピードを読み違えたCBはうまくミートできませんでした。より悔しがっているのは、ハーフタイムに戦い方を変えて首位チームを追い詰めたスロット監督のほうでしょう。

とはいえ、オンターゲットが4対0ではドローもやむなしです。ポゼッションは48%対52%、シュートは9対8。後半のスタッツは、両者の苦しさを如実に物語っています。ガナーズのシュート3本はすべて追加タイムで、レッズの5本はすべてショボスライ。ヴィルツの偽9番の負担を減らし、パスワークで優位に立てるようにした副作用は、ボックス内から2本というプアな数字です。

アルテタ監督の交代策で、効果的といえるのはノニ・マドゥエケだけで、スロット監督はブラッドリーのリタイアまで動きませんでした。終盤のアーセナルは、サイドからの仕掛けに頼らざるを得ない状況だったので、最前線にミケル・メリノ、左右のウイングにエゼとノニ・マドゥエケのほうがよかったのではないかと思います。

手応えを感じていたであろうスロット監督が動くとすれば、マック・アリスターをカーティス・ジョーンズぐらいでしょう。サブの選手の投入ではなく、中盤と前線のアプローチを変えてゴールに迫るという選択は悪くなかったのではないでしょうか。主力を揃えたアーセナルが、アタッカーをごっそり失っていたリヴァプールを攻め倒せなかった一戦でした。

リヴァプール戦を180分ノーゴールで終えたアーセナルは、苦しい状況が続くノッティンガム・フォレスト戦は連発を期待しましょう。直近のプレミアリーグで9戦連続無敗(しかし5つはドロー)のリヴァプールは、バーンリー戦でポイントを落とすわけにはいきません。最後に、マルティネッリへ。負傷していたブラッドリーに対する乱暴な行為を、ちゃんと謝りましょうね。


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