2026.03.07 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【Aston Villa×Chelsea】ロセニオールの指導で開眼したジョアン・ペドロ、ついにハットトリック!
とはいえ、ブルーズのサポーターにしてみれば、リーズ戦とバーンリー戦の連続ドローは納得できる結果ではありません。アーセナルに敗れ、3試合でわずか2ポイント。このうえヴィラ・パークでウナイ・エメリのチームに負けて、マンチェスター・ユナイテッドがニューカッスルに勝てば、確実にCLの出場権を獲得できる4位との差は9ポイントとなります。
必勝だったアストン・ヴィラ戦は、キックオフから2分で先制されてしまいました。右サイドでジョエル・ハトをかわしたレオン・ベイリーが絶妙なタイミングで折り返すと、ニアに入ってきたオリー・ワトキンスの動きを気にしたエンソ・フェルナンデスはボールに触れず、裏にいたドゥグラス・ルイスが巧みなタッチでGKの脇に流し込みました。
「ククレジャが先発していれば」という嘆きとともに、「ロベルト・サンチェスをなぜ外したのか」といった疑念の声も挙がりそうです。ヨルゲンセンはノーチャンスでしたが、劣勢に立たされるとアレもコレも気になるのがサポーターの常です。スタンドで成り行きを見守る地元の人たちは、左サイドで久々に先発したガルナチョも不安だったのではないでしょうか。
エステヴァンとバイノー=ギッテンスはハムストリングを痛めており、アーセナル戦でイエロー2枚のペドロ・ネトはサスペンデッド。ロセニオール監督に、ガルナチョ以外の選択肢はありませんでした。6分にカイセドのパスを受けたガルナチョは、左サイドでレオン・ベイリーを翻弄し、ジョアン・ペドロの頭にぴったりのクロスを入れました。
エースが叩きつけたヘッダーは、エミ・マルティネスが体に当てるビッグセーブ。15分に右から中央に持ち込んだコール・パルマーは、ガルナチョとのパス交換から放ったダイレクトショットをGKにセーブされています。22分のカイセドのフィードで始まった速攻は、左に持ち込んだコール・パルマーが落としたボールをガルナチョが右足で叩き、コンサに当たってCKとなりました。
チェルシーが追いついたのは35分、エンソ・フェルナンデスの素晴らしいロングフィードでマロ・グストがボックス右に入り、グラウンダーに走り込んだジョアン・ペドロがスライディングで押し込みました。逆転ゴールは追加タイム6分。カイセドが左に送ったボールを追ったガルナチョが、エンソ・フェルナンデスにパスを通すと、ラインの裏へのラストパスは絶品でした。
コンサの背後に出たジョアン・ペドロのチョイスは、右のサイドネットに収まるチップキック。直近のプレミアリーグ7試合で5ゴール4アシストと絶好調のストライカーは、フィニッシュとなると常に冷静です。1-2で折り返したアウェイチームは、後半が始まって10分も経たないうちに3点めをゲットし、勝負を決めました。
カイセドのインターセプトから、ジョアン・ペドロがドリブルで上がり、右にいたコール・パルマーがオーバーラップしてきたリース・ジェームズをボックスに走らせました。右足のクロスはエミ・マルティネスがパンチ。しかしこぼれ球がコール・パルマーの足元に転がり、左足のダイレクトショットがど真ん中に突き刺さりました。
2点リードのチェルシーは、64分の4点めも鮮やかでした。右サイドのマロ・グストからパスをもらったコール・パルマーが、逆サイドで最終ラインの隙を窺っていたガルナチョに美しい浮き球を通しました。ウインガーを視界から外していたボハルデは追いつけず、左から優しいグラウンダーが入ると、フリーで流し込んだのはまたもジョアン・ペドロです。
ハットトリックを達成した20番は、今季プレミアリーグで29試合14ゴール5アシスト。年明けから量産モードに突入したのは、新たな指揮官の指導があったからでしょう。「彼はトップクラス。左足のシュートは世界最高水準」と称えたロセニオール監督は、「ゴール前に入るトレーニングを繰り返し、適切なタイミングを体得した」といっています。
セカンドストライカータイプだったブラジル人FWを、リーグ屈指の9番に仕立てた指揮官は、1ヵ月以上先発がなかったガルナチョや、ヨルゲンセンにポジションを譲ったロベルト・サンチェスも丁寧にケアしています。前日のプレスカンファレンスで監督に称賛されたガルナチョは、キャリアハイとなるチャンスクリエイト6回を記録し、エースとともに勝利の立役者になりました。
ヨルゲンセンのプレイをベンチで見ていた守護神について、「出場できないと知って落胆していたが、トレーニング、ウォームアップ、ロッカールームでフィリップを支えてくれた。その姿勢は素晴らしかった」とフォローした指揮官は、丁寧なマネジメントで選手たちのモチベーションの向上と成長を促しています。21歳以下が9人もいるチームは、前途洋々といえるでしょう。
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