ライブにいきたいから勝手に帰宅⁉ プレミアリーグを代表するレフェリーが、まさかのファール!
事件が起こったのは、10月25日に行われたプレミアリーグ第9節、WBA対クリスタル・パレス戦。クラッテンバーグ氏は、試合が終わるとすぐに、ひとりで車を駆って帰宅し、ニューカッスルでやっていたエド・シーランのライブに向かったそうです。
この行動の何が悪いのかといえば、プレミアリーグのプロ審判員協会(PGMOL)の規則に「審判団は試合への行き帰りは一緒に行動しなければならない」という項があるとのこと。目的はふたつで、レフェリーとしての品位を保つことと、安全確保です。クラッテンバーグのやんちゃはこれだけに留まらず、「試合後に主審が監督と話していいのは、当該ゲームを担当したすべてのレフェリーの立ち合いがあるとき(帰りはずっと一緒にいるはずですから当然ですね)か、 マッチ・オフィシャルの許可を得たときのみ」というルールも破って、試合後にクリスタル・パレスのワーノック監督と電話で話したと伝えられています。当然、経験豊富なレフェリーなら、ルールについてはその意図するところも含めて理解しているはずで、クラッテンバーグさんには言い訳の言葉もないでしょう。
…やめてください、ただでさえ、レフェリーのジャッジにいろいろ不満が集まっているこの時期に。クラッテンバーグさんといえば、以前にチェルシーのミケルに人種差別的な発言をしたと調査されたことがあり(結果は証拠不十分で捜査打ち切り)、今季のアーセナルVSマンチェスター・シティ戦では、ペジェグリーニ監督に「アーセナルのゴールは2つともファールで、われわれに与えられるべきPKは見逃された」と激しいクレームを入れられたばかり。クラッテンバーグさん以外でも、先日のマンチェスター・ユナイテッドVSチェルシー戦でも、モウリーニョ監督がレフェリーに対する不満を匂わせており、試合を裁くプロフェッショナルたちの毅然とした姿勢が求められているタイミングです。そんなときに、「カレシとデートしたかったからバイトを途中でブッチしちゃった」的な理由でルール違反するなんて…。
私は、本ブログにおいては、「サッカーは”レフェリーの判断が絶対”というスポーツなので、審判の個別のジャッジについては安易に異議を唱えてはいけない。批判していいのは、立場を明確にしながら事実に基づく検証をしたジャーナリストのみで、当事者は公式に抗議をしないのであれば、口をつぐむべき」というスタンスです。従って、観戦記におけるジャッジに関する記述は、「厳しい判定だった」「映像ではこう見えた」といった書き方が限界。判定の是非にふれるコメントや、断定的な批判はしないようにしています。プレミアリーグの現場でも、審判批判は基本ご法度で、試合中に限らずペナルティが科せられるケースがあるわけですが、今回のようなプロ意識を疑われるようなスキャンダルが出回れば、審判不信が蔓延して監督やプレイヤーがあれもこれもおかしいと言い出し、収拾がつかなくなる可能性もあります。
クラッテンバーグさん個人に特別な感情はありませんが、FAとPGMOLは、今回の件に関しては公式に事件の経緯を発表し、しかるべき期間の出場停止と講習の受講を義務付けるなど、厳しい処分で臨んだほうがいいのではないでしょうか。少なくとも、一般企業においては、結構炎上しそうな職場放棄だと思います。「ライブにいきたいから、遠足の引率をこっそり抜けて帰っちゃった先生」「終了前に、会場を部下に任せて呑みにいっちゃったイベント責任者」は、その事実が明らかになれば、校内・社内で確実に信用を失うでしょう。この件、「次節のプレミアリーグで笛を吹かない」程度ではなく、何らかのけじめが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
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こんにちは。更新ご苦労様です。
クラッテンバーグさんやっちゃいましたね〜。今回ばかりは言い訳できないですね。プレミアの中ではしっかりしているレフリーと思っているので、残念な行為ですね。。。
しっかりとお勤め果たしてまたグラウンドに復帰してください。
Mackiさん>
そうですね。今回はうやむやにせず、多少おつとめを果たしていただいたほうが、後々よさそうだと思いました。