プレミアリーグ2014-15総括 (2)期待を上回った11人!偏愛的ベストイレブン・裏版
GKは、単純なうまさでいえば、名前を挙げるのが億劫になるほど上にゴロゴロいるのは承知の上で、レスターの奇跡的なプレミアリーグ残留に貢献したカスパー・シュマイケル。負傷から戻ってきた直後から、レスターは何と7勝1分け2敗。ラスト10戦のチェルシーは7勝2分け1敗、マンチェスター・シティは7勝3敗、アーセナルは6勝3分け1敗ですので、最後だけ切り取ればレスターはチャンピオンズリーグ本大会ストレートインの2位ですね。中盤にも、レスターの攻撃を牽引して貴重なゴールを決め、イングランド代表にまで上り詰めたジェイミー・バーディをチョイスしましたが、カンビアッソ以外に大物選手がいないレスターの14位フィニッシュこそが、期待を上回るトピックスだったと思います。
最終ラインの4人は、33失点というチェルシーに次ぐ失点の少なさでシーズンを終えたセインツから2人。クリスタルパレス、アーセナル、セインツ以外に1度も3失点以上を許さなかった堅守速攻スタイルを貫いたウェストハムから2人です。ベルギー代表のアルデルヴァイレルトが軸となると思われたセインツの最終ラインで、実際にリーダーシップを発揮したのは誰にでも合わせられる遅咲きのポルトガル代表フォンテ。昨季、頭角を現したナサニエル・クラインの守備力の成長は、期待を上回ったのではないでしょうか。公称170センチと小柄な左SBアーロン・クレスウェルは、モウリーニョ監督に目をつけられるほどの存在となり、ウェストハムと長期契約を結んだウィンストン・リードも、昨季ほどではないものの下位のCBのなかでは貢献度が高かったと思われます。
中盤に目を移すと、まずはセントラルMFとしてヤヤ・トゥレやエリクセン並みの攻め上がりのセンスと得点力の高さを見せたキ・ソンヨン。10ゴールのエリクセンとヤヤ・トゥレはひとつ前のポジションで使われることも多く、9ゴールのジェラードはPKが多いことを考えれば、キ・ソンヨンの8発は素晴らしい数字です。ストークの中盤を支え、ショークロスら最終ラインをラクにさせてあげたのは、全試合出場のエンゾンジ。チャーリー・アダムやアルナウトヴィッチとともにストークのサイド攻撃の主役となり、8ゴールを重ねたウォルターズもやっかいな存在でした。パンチュンとともに、はまると手がつけられなかったボラシエは、瞬間的な眩しさにやられて選んでしまったかもしれませんが、サンダーランド戦のハットトリックはパーフェクトでした。
トップはハリー・ケインとチャーリー・オースティンの一騎打ち。「期待を上回った」という観点では、ヨーロッパリーグ出場権獲得に大きく貢献したストライカーのほうが、降格チームの突然変異よりも上かとも考えたのですが…。燃料補給が乏しいQPRで、ハリー・ケインと3本しか違わない18ゴールという数字に結局、降参しました。3年前まで9部に所属していた元レンガ職人には、エヴァートン、クリスタルパレス、ニューカッスル、セインツが関心を持っていると伝えられていますが、最終的にどこに落ち着くでしょうか。レギュラーを獲れそうなチームはクリスタルパレスですが、ステップアップをめざすならセインツでしょう。グラツィアーノ・ペッレやシェーン・ロングとのレギュラー争いは、目標が高すぎず低すぎず、望むところではないでしょうか。来季、彼が別なチームで同じようなゴール数を重ねられるようであれば、いよいよ本物。次に戦う相手は、クラブでも代表でもルーニー、ウェルベック、スタリッジらとなるでしょう。
以上、期待を上回った11人、偏愛的プレミアリーグベストイレブン・裏版でございました。今季もいよいよあと1試合です。週末のFAカップ決勝は、グーナーもヴィラサポーターも、セインツファンも吉田麻也を応援するみなさんもドキドキですね!
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