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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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イギリスメディアが紹介した「プレミアリーグで崖っぷちから這い上がった5人」が微妙…。

私も以前、やっていたので感覚はわかりますが、編集者や記者という職業の方は「キリのよさ」「偏り」を気にするもので、イギリスメディア「TalkSport」の方も、おそらくそうだったのだと思います。「プレミアリーグで崖っぷちから這い上がった5人」という企画はおもしろいのですが、中途半端な4人ではなく何とかTOP5に仕立てたかったものの、ちょうどいい選手が浮かばなかったのでしょう。力技で揃えたその人選は微妙です。

「ゴールを奪えずドリブル突破もない。まるで死んでいるかのようで、セリエAに戻るのではないか」といわれていたトッテナムのエリック・ラメラ。「何が起こったのかわからないがとにかく大ブレイク」のクリス・スモーリングと、デパイ入団後も存在価値をアピールし続け、サイドアタッカーとSBで大忙しのアシュリー・ヤングといったマンチェスター・ユナイテッド勢までは順調です。しかし、ここに3年も前に放出が噂されたジョーダン・ヘンダーソンを放り込んでくると、既にムリめ感が漂ってきます。そして何と、最後のひとりはスペインに移籍寸前だったダヴィド・デ・ヘア。これはさすがに、趣旨違いでしょう。マンチェスター・ユナイテッドサポーターがこんないい方をするのも何ですが、プレミアリーグ4位のクラブからレアル・マドリード移籍は、一般的にはご栄転という評価です。期待して読んだだけに、腰砕けで終わってしまったのは非常に残念。うまくバトンを受け取って完走できるか、自信はありませんが、せっかくの企画ですから「プレミアリーグで崖っぷちから這い上がった5人」をここでまとめ上げさせていただこうと思います。

例えばアーセナルのナチョ・モンレアルなどはどうでしょうか。昨季のプレミアリーグ28試合出場という数字だけ見れば、「堂々のレギュラーじゃないですか」といわれそうですが、モンレアルの2014-15シーズンはCBにSBにと便利屋扱いされかかっており、ここ2年、本職の左サイドでは「ケガがなければギブス」という時期のほうが長い状況。今年の7月にはアスレティック・ビルバオ移籍の噂もあり、必ずしも評価が高いSBではありませんでした。しかし今季は、マンチェスター・シティと同勝ち点の2位と好調のアーセナルにおいて、プレミアリーグ全試合フルタイム出場はチェフとモンレアルだけです。右サイドのベジェリンにスピードという武器があり華やかなので、モンレアルは陰に隠れがちですが、ガナーズがどちらのサイドからのピンチが多いかといえば、実は右でしょう。マジメに戻ってきてくれるアレクシス・サンチェスのサイドがチェンバレンより負担が少ないとはいえ、なかなかの安定感だと思います。

マンチェスター・ユナイテッドから選ぶなら、ひと頃の崖っぷち感ではアシュリー・ヤングの上をいくマルアン・フェライニを推したいところです。少なくとも、デ・ヘアを無理やり押し込んでマンチェスター・ユナイテッドを3人にしてしまうなら、ベルギー代表MFのほうが納得感はあったのではないでしょうか。彼は、昨夏の負傷がなければ確実に売られていたはずです。「デパイの入団でベンチが定位置になりそうだったアシュリー・ヤングは踏ん張った」とはいっても、彼はプレミアリーグ8試合出場でスタメン3回。前シーズンの最終節で一発退場を喰らい、3節まで出場できなかったフェライニは、大事なシーンで起用されての6試合とやや少ないだけという状況です。今季はまだノーゴールですが、日程がタイトになる12月以降、得意のヘッドで貴重なゴールを決めてくれるはずと期待しています。

このほかでは、ボニーの控えにまわって昨季前半戦を1ゴールと空回りしたものの、エースがマンチェスター・シティに移籍するやいなや水を得た魚となり、2月末以降の3ヵ月で6ゴールを決めて今や不動のCFとなったスウォンジーのバフェティンビ・ゴミス。サウサンプトンで一時は吉田麻也の控えでありながら、ひとたびレギュラーをつかんだら連携能力の高さを発揮し、デヤン・ロブレン、アルデルヴァイレルト、ヴィルギル・ファン・ダイクと誰とでも組める「みんなの相棒」ジョゼ・フォンテ。5試合ノーゴール、12試合1ゴールと30代になってからの2年を無為に過ごし、終わったとみせかけて今季5ゴールと復活を果たしたエヴァートンのアルナ・コネなど「あるな!」と思いませんか(失礼)。「崖っぷちから這い上がった5人」という企画自体が人選微妙で崖っぷちでしたが、これにて復活ということでよろしいでしょうか。

最後に、「これから復活に期待」の選手を何人かピックアップして、この稿を締めることとしましょう。1年以上にわたる重傷が癒えてカムバックしたサウサンプトンのジェイ・ロドリゲス。こちらも負傷から復活し、先頃9か月ぶりのゴールを挙げたウェストハムのアンディ・キャロル。クリスタル・パレス移籍後、すっかりおとなしくなってしまったコナー・ウィッカム、新天地サンダーランドで未だノーゴールのファビオ・ボリーニ。コクランの台頭で出場機会が減ってしまったミケル・アルテタ。そしていちばんは…やはりラダメル・ファルカオです。このなかに気になる選手がいらっしゃる方は、活躍を見届けた際には、いつもよりもひときわ大きい拍手と歓声でリスペクトしてあげていただければと思います。

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“イギリスメディアが紹介した「プレミアリーグで崖っぷちから這い上がった5人」が微妙…。” への6件のフィードバック

  1. por より:

    Jロドリゲスってコロンビアだっけ?イングランドだろ!あ、ハメスのほうか…汗
    ってなっていたのが、懐かしい笑
    一般的にはハメスなのに、このブログに犯されてたました笑
    復活して欲しいですね(^^)

  2. makoto より:

    porさん>
    ワールドカップ、期待していたんですけどね。復活してほしいです!

  3. ぐーなー より:

    更新お疲れ様です。

    このような企画は興味深いですが、たまにそこですか!ってチョイスもありますよね(笑)

    管理人さんのチョイス渋いです。ヤングもフェライニもスモーリングも一時期かなり批判を浴びた選手でした。でもこう考えますとファンファールっていい監督なのかなって思います。

    個人的には右SBのベンチ要員から左SBにコンバートされたアスピリクエタ、人が足りなくてレンタル先から呼び戻されたコクランなんてどうかと思いました。

  4. プレミアリーグ より:

    モンレアルは今やアーセナルに欠かせない存在になりましたね。

  5. YNWA より:

    崖っぷちから這い上がったということで、リヴァプールファンとして真っ先に思い付くのはルーカスですね。
    ロジャーズ政権下では放出候補として半ば戦力外になりながら、アーセナル戦で急遽起用されて好パフォーマンスを見せてくれた時は本当にうれしく思いました。

  6. makoto より:

    ぐーなーさん>
    おお、確かに。アスピリクエタは、すっかりなくてはならない選手になっているので、微妙な時期があったのを忘れてました。コクランも、世が世ならポドルスキの仲間だったかもしれず、崖っぷちでしたね。

    プレミアリーグさん>
    モンレアル、安定してますね。私はギブス派だったので、最近旗色が悪いです。

    YNWAさん>
    なるほど。ルーカスは、今のレッズが出してはいけない選手のひとりですね。クロップ監督のサッカーにはぴったりはまりそうです。

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