2023.02.11 チームの話題(全体・他クラブ)
ロンドンの勢力図が激変!チェルシーの上にいるブレントフォードとフラムは、なぜ強い?
ロンドンのクラブといえば、チェルシー、アーセナル、トッテナム。その次に想起するのは、ウェストハムでしょうか。2021-22シーズンは、ブルーズとスパーズがCL出場権を獲得し、ガナーズは5位。デヴィッド・モイーズの下で攻守ともにレベルアップしたハマーズは、プレミアリーグを7位で終え、ヨーロッパリーグでは準決勝に進出しています。
2022-23シーズンも、積極的な補強を敢行した4チームがCL出場権争いに参加するものと思われていました。とりわけ注目度が高かったのは、夏のマーケットでプレミアリーグ史上最高額となる2億6000万ポンドを投じたチェルシーと、スカマッカ、ルーカス・パケタら即戦力を引き入れたウェストハムです。
2020-21シーズンは31節まで4位、昨季は24節までCL出場権圏内にいたモイーズのチームは、新シーズンも欧州行きのチケットを争うと目されていました。ところが、いざ蓋を開けてみると、深刻な得点力不足に陥ってしまい、残留争いに突入。トゥヘル監督を解任したチェルシーも、9位という冴えないポジションで停滞しています。
不振とはいえ、ブルーズがロンドンで5番めと聞くと、耳を疑う方が多いのではないでしょうか。2022-23シーズンは、ロンドンの勢力図が激変しています。アーセナルが首位、トッテナムが5位まではいいとして、その次は7位のブレントフォード。8位フラムは、ポッター監督のチームより2ポイント多く稼いでいます。
特に素晴らしいのはブレントフォードで、ビッグ6との対戦を3勝2分1敗と勝ち越し。マンチェスター・ユナイテッドを4-0で屠ったチームは、チェルシー戦をスコアレスドローに持ち込み、敵地でのマン・シティ戦は1-1の98分にイヴァン・トニーが決める劇的な勝利。直後のスパーズを2-2でやり過ごすと、リヴァプールには3-1で完勝しています。
10月末からのプレミアリーグ9試合は5勝4分。前半戦は0-3快勝のガナーズも、今週末のエミレーツでは別なチームと戦うと考えたほうがいいでしょう。彼らはなぜ、これほど強くなったのか。スタッツを見ると、これがまたなかなかの尖り具合です。
1試合あたりのシュート数10.3はリーグ18位、ポゼッション43.1%も18位です。今季プレミアリーグで最下位のパス成功率73.8%で、8勝9分4敗という堅実な戦績を残せている理由のひとつは、リーグTOPのロングフィード1310本。もうひとつは、マンチェスター・ユナイテッドに次ぐカウンターから5ゴールという数字です。
さらに尖ったスタッツを挙げると、セットピースからの8ゴールは3位。ミドルレンジからのシュート数は18位ながら、ゴールエリア内からの1試合あたり1.5本はアーセナル、ニューカッスルに次ぐ3位です。これらの数字から、彼らの戦い方を言葉にすると、こうなります。
「彼らの得点源は、カウンターとセットピース。後方でしっかり守って、奪ったら前線に素早くつなぎ、イヴァン・トニー、エンベウモ、ウィサが仕留める」
前線の即戦力補強は、ユーロ2020でエリクセンの穴を埋めたダムズゴーのみで、未だノーゴール。新戦力で唯一大当たりだったのが、バーンリーから引き入れたベン・ミーです。3バックにも4バックにも対応できるCBは、昨季までチームメイトだったタルコフスキーに次ぐシュートブロック26本という数字を残しており、チームとしても102本はリーグ2位です。
「継続性と徹底度」で上位に食い込んだブレントフォードに対して、9勝5分8敗で8位に着けているフラムは、補強を成功させたチームです。最大のヒットは、スポルティングCPから獲得したパリーニャ。CL出場経験がある27歳のMFは、デュエルの強さが最大の武器で、タックル成功98回はぶっちぎりのリーグNo.1です。
マンチェスター・ユナイテッドでは不遇だったアンドレアス・ペレイラ、ラムズデールにポジションを奪われたベルント・レノ、ブラジルから戻ってきたウィリアンも、うまくはまりました。自ら動いて強化を図ったマルコ・シウヴァ監督は、大満足でしょう。昨季のチャンピオンシップで44戦43発のミトロヴィッチは、プレミアリーグ18戦11発で無双継続です。
本日のプレミアリーグは、ウェストハムVSチェルシーの「下位ダービー」、首位アーセナルVSブレントフォードが注目カードですが、ノッティンガム・フォレストをクレイヴン・コテージに迎えるフラムも気にしていただければと思います。
最後に…ロンドンロンドンと連呼しながら、紹介できなかったクリスタル・パレスのファンのみなさん、すみません。今季プレミアリーグの被ファール数ランキングで、ザハとジョルダン・アイェウがワンツーというネタがありながら、うまく絡められずに終わってしまいました。マン・ユナイテッドをいじめたから冷遇したわけではないと、ご理解いただければ幸いです。
2022-23シーズンも、積極的な補強を敢行した4チームがCL出場権争いに参加するものと思われていました。とりわけ注目度が高かったのは、夏のマーケットでプレミアリーグ史上最高額となる2億6000万ポンドを投じたチェルシーと、スカマッカ、ルーカス・パケタら即戦力を引き入れたウェストハムです。
2020-21シーズンは31節まで4位、昨季は24節までCL出場権圏内にいたモイーズのチームは、新シーズンも欧州行きのチケットを争うと目されていました。ところが、いざ蓋を開けてみると、深刻な得点力不足に陥ってしまい、残留争いに突入。トゥヘル監督を解任したチェルシーも、9位という冴えないポジションで停滞しています。
不振とはいえ、ブルーズがロンドンで5番めと聞くと、耳を疑う方が多いのではないでしょうか。2022-23シーズンは、ロンドンの勢力図が激変しています。アーセナルが首位、トッテナムが5位まではいいとして、その次は7位のブレントフォード。8位フラムは、ポッター監督のチームより2ポイント多く稼いでいます。
特に素晴らしいのはブレントフォードで、ビッグ6との対戦を3勝2分1敗と勝ち越し。マンチェスター・ユナイテッドを4-0で屠ったチームは、チェルシー戦をスコアレスドローに持ち込み、敵地でのマン・シティ戦は1-1の98分にイヴァン・トニーが決める劇的な勝利。直後のスパーズを2-2でやり過ごすと、リヴァプールには3-1で完勝しています。
10月末からのプレミアリーグ9試合は5勝4分。前半戦は0-3快勝のガナーズも、今週末のエミレーツでは別なチームと戦うと考えたほうがいいでしょう。彼らはなぜ、これほど強くなったのか。スタッツを見ると、これがまたなかなかの尖り具合です。
1試合あたりのシュート数10.3はリーグ18位、ポゼッション43.1%も18位です。今季プレミアリーグで最下位のパス成功率73.8%で、8勝9分4敗という堅実な戦績を残せている理由のひとつは、リーグTOPのロングフィード1310本。もうひとつは、マンチェスター・ユナイテッドに次ぐカウンターから5ゴールという数字です。
さらに尖ったスタッツを挙げると、セットピースからの8ゴールは3位。ミドルレンジからのシュート数は18位ながら、ゴールエリア内からの1試合あたり1.5本はアーセナル、ニューカッスルに次ぐ3位です。これらの数字から、彼らの戦い方を言葉にすると、こうなります。
「彼らの得点源は、カウンターとセットピース。後方でしっかり守って、奪ったら前線に素早くつなぎ、イヴァン・トニー、エンベウモ、ウィサが仕留める」
前線の即戦力補強は、ユーロ2020でエリクセンの穴を埋めたダムズゴーのみで、未だノーゴール。新戦力で唯一大当たりだったのが、バーンリーから引き入れたベン・ミーです。3バックにも4バックにも対応できるCBは、昨季までチームメイトだったタルコフスキーに次ぐシュートブロック26本という数字を残しており、チームとしても102本はリーグ2位です。
「継続性と徹底度」で上位に食い込んだブレントフォードに対して、9勝5分8敗で8位に着けているフラムは、補強を成功させたチームです。最大のヒットは、スポルティングCPから獲得したパリーニャ。CL出場経験がある27歳のMFは、デュエルの強さが最大の武器で、タックル成功98回はぶっちぎりのリーグNo.1です。
マンチェスター・ユナイテッドでは不遇だったアンドレアス・ペレイラ、ラムズデールにポジションを奪われたベルント・レノ、ブラジルから戻ってきたウィリアンも、うまくはまりました。自ら動いて強化を図ったマルコ・シウヴァ監督は、大満足でしょう。昨季のチャンピオンシップで44戦43発のミトロヴィッチは、プレミアリーグ18戦11発で無双継続です。
本日のプレミアリーグは、ウェストハムVSチェルシーの「下位ダービー」、首位アーセナルVSブレントフォードが注目カードですが、ノッティンガム・フォレストをクレイヴン・コテージに迎えるフラムも気にしていただければと思います。
最後に…ロンドンロンドンと連呼しながら、紹介できなかったクリスタル・パレスのファンのみなさん、すみません。今季プレミアリーグの被ファール数ランキングで、ザハとジョルダン・アイェウがワンツーというネタがありながら、うまく絡められずに終わってしまいました。マン・ユナイテッドをいじめたから冷遇したわけではないと、ご理解いただければ幸いです。
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