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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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今季プレミアリーグのMVPと最優秀若手選手は?「スカイスポーツ」のプレビューがおもしろい!

少し気の早い話ですが、イギリスメディア「スカイスポーツ」が、今季プレミアリーグにおけるMVP争奪戦のプレビューとでもいうべき記事を掲載しています。「Premier League awards season: Who is in contention for prizes?(各賞を争っているのは誰だ?)」と題された記事が対象としているのは、PFA(Professional Footballers’ Association)最優秀選手、すなわち「プレイヤー同士で選ぶMVP」とPFA最優秀若手選手、ファン投票のMVP(PFA Fans’ Player of the Year)、LMA最優秀マネージャー、そしてプレミアリーグの年間MVPと得点王、ゴールデングローブ。並べてみると、さすがは表彰大好きプレミアリーグで、MVPだけで3つもあるのですね。「スカイスポーツ」といえども、ファン投票のMVPまでは予想できずに軽く流していますが、そのほかの表彰に関しては「ポテンシャル・コンテンダーズ(潜在的候補者)」を紹介しています。

まずは昨季のおさらいをさせてください。PFA最優秀選手とプレミアリーグ年間MVPはエデン・アザール、若手はハリー・ケイン。ファン投票はアレクシス・サンチェスで、LMAのマネージャーはボーンマスのエディ・ハウ監督(プレミアリーグの最優秀監督はジョゼ・モウリーニョ)。得点王は26ゴールのアグエロで、最多クリーンシートのゴールデングローブはジョー・ハート。振り返ってみると、やはり昨季は「チェルシーのシーズン」だったわけです。

ところが、それからたった1年で、地図が大きく変わりました。「スカイスポーツ」がMVPの候補として挙げているのは、リヤド・マフレズ、ジェイミー・ヴァーディのレスター勢と、得点王争いのトップを走るハリー・ケイン、「今季最大の発見」といっても過言ではないウェストハムのディミトリ・パイェ、ティエリ・アンリが持つプレミアリーグ年間アシスト記録20の更新が期待されるメスト・エジルです。

記事では、「レスターがルアーブルに40万ポンド(約6500万円)払っただけの選手が16ゴールと11アシスト」と、マフレズに対する驚きを表現。ジェイミー・ヴァーディといえば、プレミアリーグ新記録の11試合連続ゴール。スロースタートだったハリー・ケインは、彼こそが攻撃陣を牽引してプレミアリーグのタイトルに向かっていると評価されています。「クリスマスを越える2ヵ月の間、パイェがケガで離脱していなかったらハマーズはどこにいたかを誰がわかるだろうか」と、ウェストハムの司令塔に対しては最大級のリスペクト。「アーセナルの際立ったパフォーマー」メスト・エジルは、アンリの記録まであと2つです。足りないのはトッテナムの守備を仕切るアルデルヴァイレルト、レスターの中盤を支えるカンテぐらいで、名前が挙がった5人についてはまったく異論はありません。PFA最優秀選手も、プレミアリーグMVPもこのなかから選ばれそうですが、プレミアリーグのほうは「どこが優勝するか」で選ばれるプレイヤーが変わるのではないでしょうか。

ハリー・ケインは、23歳以下が対象となる最優秀若手選手の候補にも入っています。2012-13シーズンにダブルで受賞した先輩ガレス・ベイル以来の快挙となるでしょうか。手強いライバルは、同僚の19歳MFデル・アリ、得点王を争うロメウ・ルカク、昨季の伸び悩みから復活したロス・バークリー、マンチェスター・ユナイテッドのアントニー・マルシアル。デル・アリとマルシアルはプレミアリーグ7ゴール、ロス・バークリーはひとつ多い8ゴールですが、デル・アリの「10代で7ゴール」は、ランパード、スコールズ、ジェラードと同数となる最多記録とのこと。ハリー・ケインの最大のライバルは、18ゴールのルカクよりもチームメイトなのではないでしょうか。「がっかりシーズンとなったマンチェスター・ユナイテッドのなかでは数少ない輝き」という残念な評され方をしたマルシアルは、ここに出ている面々のなかでは一段劣る感があります。

監督賞の候補として名を連ねているのは、ラニエリ、ポチェッティーノ、ヴェンゲル、ビリッチ、エディ・ハウの5人。ウェストハムのビリッチさんがクラブを4位争いに押し上げているのは素晴らしいのですが、やはり今季はレスターの躍進を超えるようなトピックスはありません。ポチェッティーノ監督のチーム作りをリスペクトしたい気持ちもあるものの、ここは「優勝してもしなくてもラニエリ監督」でいいのではないかと思います。ボーンマスのエディ・ハウ監督がこのなかにいることにピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、「プレミアリーグの歴史のなかで最少のチームのひとつであるボーンマスを残留に導こうとしている」というのが候補とされている理由です。

意外だったのは、昨季のプレミアリーグで14のクリーンシートを記録し、プレミアリーグゴールデングローブに選ばれたジョー・ハートが、今シーズンも既に13回とこの部門でトップに立っていることです。ただし、ここは激戦で、2位の12試合にペトル・チェフとカスパー・シュマイケル、11試合でデ・ヘアとロリスが追い上げています。マンチェスターダービーで負傷したジョー・ハートは、デ・ヘアやチェフ、ロリスにトップの座を譲ることになるかもしれません。

表彰関連のお話は、何しろ明るくていいですね。みなさんの心のMVPは誰でしょうか。私が選ばせていただけるなら、コンスタントに活躍したヴァーディかアルデルヴァイレルト、若手はデル・アリです。ブックメーカー「Betfair」は、レスターの2人の一騎打ちと煽っていますが…。

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“今季プレミアリーグのMVPと最優秀若手選手は?「スカイスポーツ」のプレビューがおもしろい!” への3件のフィードバック

  1. だしまる より:

    優勝チーム次第ですが、今季は選びたい選手がたくさん。先日まとめて頂いていたビューティフルゴールでデル・アリにはやられてしまいました。心のMVPはゴール&アシストが印象的なマフレズ、若手はデル・アリ。MVPどころかベストイレブンすら選ぶのに四苦八苦しそうですが。

  2. ヤンガナ大好き より:

    優勝チームから選ぶなら、自分はレスターならヴァーディー、トットナムならケインですね!もし候補にカンテを加えてくれたらレスターはカンテを選びたいですが、ヴァーディーのシュート成功率は驚異的です!遅れ咲きながらマフレズ以上に守備への貢献意識も高いですし!

    スパーズなら間違いなくケインですね!本当に短期間でベイルに匹敵する怪物になってしまいました!デルアリを含めプレミアの至宝を他のリーグにだけは放出阻止して欲しいです。

    ファーガソンさんもインタビューで絶賛していましたが、上位2チームの今期のサッカー、本当に素晴らしいです!

  3. nori より:

    更新お疲れ様です。
    ヴァーディorアイデルヴァイレルトに若手はデルアリ。
    私も全く同意見です。
    アリは文句無しではないでしょうか。
    アイデルヴァイレルトはここまでプレミア全試合フル出場しており、安定した守備でリーグ最少失点に大きく貢献しているだけでなく、前線への素晴らしいフィードやセットプレーの得点源として攻撃にも貢献しています。(あとフェルトンゲンが復活したのも彼の存在が大きいのではないかと思います)
    ケインを推したい気持ちもありますが、総合的な貢献度を考えると、スパーズ優勝の場合はアイデルヴァイレルトかなと。
    まぁでもやっぱり今年はヴァーディですかね(笑)

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