チケット代、ユニフォームからパイや紅茶の値段まで…「BBC」の「Price of Football」がおもしろい!
チケットの値段を見ると、プレミアリーグの各クラブにおける最安チケットの平均価格は29.05ポンド(約3980円)となり、前年比で6%減少。上限ルールにより、敵地観戦チケットの平均コストは37%も安くなっており、64ポンドと最も高かったアーセナルは半額以下です。プレミアリーグ全体では、高くなったチケットが14%、安くなったのは34%、53%は据え置き。他国と比べて高すぎると不評だったリーグは、80億ポンドのテレビ放映権料を得たという背景もあり、より観戦しやすい価格へとシフトしています。
「BBC」が「Price of Football」を始めた6年前から、アーセナルは「最もチケットが高いクラブ」の座を譲っていません。最安チケットは27ポンド(約3700円)とお手頃価格ですが、いちばん高い席は97ポンド(約13300円)でプレミアリーグNo.1。一方、バーンリー、ミドルズブラ、レスターは最安価格のマッチデーチケットを増やしており、20クラブで最も安いマッチデーチケットは、ハル・シティとリヴァプールの9ポンド。サポーターに優しいアンフィールドは、映画を観に行くような値段でクロップ監督のエキサイティングなサッカーを提供しているのです。
シーズンチケットは、「場所代」なのかロンドン勢が高く、高額チケット1位が2013ポンド(約27万5800円)のアーセナル、2位は1895ポンドでトッテナム、3位チェルシーが1250ポンド。アーセナルは、安いチケットでも1014ポンド(約13万7000円)となっており、ハル・シティの最安シーズンチケット252ポンド(約3万4500円)とは大きな開きがあります。10万円も違うのか、4倍か!?と腹立たしく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はアーセナルのシーズンチケットには、エミレーツで開催されるプレミアリーグ19試合に加えて、バイエルン・ミュンヘンやパリ・サンジェルマンと戦うチャンピオンズリーグとFAカップの最初のホーム7試合が含まれています。「月額1万3700円+メンバーシップ費用で、マンチェスター勢やチェルシー、トッテナム、欧州の強豪との試合を悠々と観戦できる」といわれれば、ノースロンドン在住のスパーズファン以外の方は手が伸びるのではないでしょうか。事実、アーセナルのシーズンチケットはプラチナ化しており、今からメンバーシップに加入したとすると、生きているうちにシーズンチケットホルダーになれるかどうかすらわからない盛況ぶりです。
メガストアで販売されているユニフォームは、マンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティが60ポンド(約8200円)となっており、安いのはボーンマスとバーンリーの40ポンド(約5500円)。上位クラブがジュニア向けのシャツを値上げしているなか、マンチェスター・ユナイテッドが50ポンド(約6850円)と最も高い値段で売っています。値上がりといえば、パイと紅茶のお値段は、イギリスの消費者物価指数の増加率0.9%を超えて上がっているそうで、ウェストハムがオリンピック・スタジアムで供するパイは4.10ポンド(約560円)もします。紅茶が高いのは、リヴァプールとマンチェスター・ユナイテッドで2.5ポンド(約340円)。私は、オールド・トラフォードではクラブのスポンサーであるシンハービールをひたすら呑み続けるので、カップ・オブ・ティーが300円以上もするとは知りませんでした。パイも紅茶も、高いですね。アーセナルのチケット代に反応せず、こちらに目を剥くのはおかしいのかもしれませんが…。モノの価値というのは人それぞれであり、高い安いは皮膚感覚のようなものなのだなと、あらためて思います。この6年で消費者物価指数は15.7%の上昇、パイの値段は17%、紅茶は13%UPです。
本ブログではプレミアリーグを中心に紹介しましたが、「Price of Football 2016」は、欧州主要リーグやチャンピオンシップのチケット相場にも言及しており、非常に迫力あるレポートです。興味のある方は、ぜひ目を通してみてください。読んでいると、現地にいきたくなってしまいますが…。
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