2024.08.19 チームの話題(全体・他クラブ)
開幕は三笘薫が先制、3発快勝!新生ブライトンは、プレミアリーグ最年少監督と若手有望株に注目!
敵地グディソン・パークでエヴァートンに0-3快勝。ブライトンが順調なスタートを切りました。ロベルト・デ・ゼルビの後を継いだファビアン・ヒュルツェラーは、正式な監督としてプレミアリーグ史上最年少の31歳。無名だったマック・アリスターやカイセド、三笘薫らを発掘して成功を遂げたクラブは、監督まで青田買いを始めたようです。
あらためて、7年連続でプレミアリーグに残留した小さなクラブの足跡を振り返ってみましょう。2016-17シーズンに35年ぶりとなるトップリーグ昇格を果たし、2021-22シーズンは9位にジャンプアップ。功労者のグレアム・ポッターをチェルシーに抜かれると、シャフタール・ドネツクとの契約を解除したロベルト・デ・ゼルビを招聘し、2022-23シーズンは6位に食い込んでいます。
クラブ史上初のヨーロッパリーグ出場となった2023-24シーズンは、ソリー・マーチ、三笘薫、エンシーソ、ウェブスター、ミルナー、ランプティなど負傷者が続出し、年明けから4勝5分9敗と失速。プレミアリーグは11位に落ちてしまいました。ELではグループステージを突破したものの、ラウンド16でローマに完敗。シーズンが終わると、指揮官の去就が取り沙汰されました。
デ・ゼルビが退団を決めたのは、ブライトンには野心がないと判断したからでしょう。昨季の不振はケガ人の多発ばかりが理由ではなく、補強の失敗も大きかったといわざるをえません。ロベルト・サンチェス、カイセド、マック・アリスターらキーマンを総額1億7500万ポンドで売却したにも関わらず、クラブが新戦力7人に投じたのは9200万ポンドでした。
カイセドとマック・アリスターの後釜と目されていたミルナーとダフードはフリーエージェントで、2人を足してもプレミアリーグ先発は17試合のみ。明確に成功といえるのは、クラブレコードとなる3000万ポンドで引き入れたFWジョアン・ペドロと、27試合に出場して期待をつないだ20歳のバレバぐらいでしょう。バルサからローンで獲得したアンス・ファティは期待外れでした。
上をめざしたい指揮官の不満は理解するものの、ブライトンのスタンスを咎めるわけにはいきません。「安く買って高く売る」は、絶対に譲れない生命線。デ・ゼルビの背中を見送ったブライトンは、この夏も快調に青田買いを続けています。アーセナルを退団した19歳のコジア=デュベリーは、サカと比較される有望株で、フリーでの獲得には大ヒットの予感が漂っています。
ノアシェランから連れてきたイブラヒム・オスマンも19歳で、プロデビューから1年8ヵ月。昨季のデンマーク・スーペルリーガで29試合6ゴール7アシストという実績しかありません。IFKイェテボリにいたMFマリック・ヤルコウエは、アヤックスやPSVに競り勝って獲った18歳の原石で、次世代のカイセドといわれています。
昨季のマインツで29試合4ゴール3アシストと頭角を現した20歳のMFブラヤン・グルダも、将来投資でしょう。即戦力といえるのは、ローン移籍先のフェイエノールトでエールディヴィジ27試合10ゴール6アシストと結果を出したヤンクバ・ミンテと、パスカル・グロスの代役としてフェイエノールトから引き入れたマッツ・ヴィーファーだけです。
ニューカッスルから獲ったヤンクバ・ミンテとグルダ、ヴィーファーは、全員移籍金2500万ポンドとそれなりの投資をしています。開幕のエヴァートン戦では、ヤンクバ・ミンテとヴィーファーがアシストを記録する上々のスタートで、ヒュルツェラー監督も…いや、そういえば、あまりにもレアなプロフィールを有する指揮官について触れないわけにはいきません。
19歳までバイエルンのアカデミーにいたエリート。ところがデビューからは、バイエルンII、1899ホッフェンハイムII、1860ミュンヘンIIと、それぞれのクラブのセカンドチームを4年渡り歩いただけで、23歳でプロフットボーラーを辞めてしまいました。アカデミーの頃から監督をやりたいと考えており、早くそっちに行きたかったからだそうです。
2016年に、FCピピンスリートというドイツのアマチュアクラブでプレーイングマネージャー。バイエルンリーガ・ズード(5部)からレギオナルリーガ・バイエルン(4部)に昇格させると、翌年からはドイツのU-20代表とU-18代表のアシスタントマネージャーに就任し、2019年にピピンスリードに戻ってきました。
2022年の夏に、ブンデスリーガ2部だったザンクト・パウリのアシスタントマネージャーとなると、12月のティモ・シュルツ監督の解任で、暫定監督から正監督へ。2023-24シーズンにクラブをブンデスリーガ昇格に導いたのが、ブライトンに注目されるきっかけとなりました。7つ年上のジェームズ・ミルナーとは、どんな感じでコミュニケーションを取っているのでしょうか。
エヴァートン戦を見る限りでは、前任のデ・ゼルビと同様のアグレッシブなスタイルではありながら、繊細なゲームコントロールとパスワークより、スピードとダイナミズムを重視しているように感じられました。6ヵ月ぶりの復帰となった三笘薫は、凄かったですね!25分にヤンクバ・ミンテのクロスを右足で合わせ、先制ゴール。ドリブルチャレンジ10回、成功4回が目を引きます。
獰猛な突破ばかりでなく、周囲を走らせるパスも印象的でした。そろそろビッグクラブにステップアップしたい日本代表のウインガーには、ゴール&アシストの量産を期待しましょう。前線の層が厚くなったサウスコーストのクラブは、選手のレベルにバラつきがある最終ラインから負傷者を出さなければ、再び欧州へのチケット奪取をめざせるのではないかと思われます。
というわけで、ブライトンが相変わらず尖っていることをお伝えしたく、現状をレポートさせていただきました。プレミアリーグ首位に立ったクラブの連勝を期待…といいたいところですが、次節のマンチェスター・ユナイテッド戦はお手柔らかにお願いします。三笘薫VSマズラウィは、旗色が悪い気がしてならないのですが、果たして…?
あらためて、7年連続でプレミアリーグに残留した小さなクラブの足跡を振り返ってみましょう。2016-17シーズンに35年ぶりとなるトップリーグ昇格を果たし、2021-22シーズンは9位にジャンプアップ。功労者のグレアム・ポッターをチェルシーに抜かれると、シャフタール・ドネツクとの契約を解除したロベルト・デ・ゼルビを招聘し、2022-23シーズンは6位に食い込んでいます。
クラブ史上初のヨーロッパリーグ出場となった2023-24シーズンは、ソリー・マーチ、三笘薫、エンシーソ、ウェブスター、ミルナー、ランプティなど負傷者が続出し、年明けから4勝5分9敗と失速。プレミアリーグは11位に落ちてしまいました。ELではグループステージを突破したものの、ラウンド16でローマに完敗。シーズンが終わると、指揮官の去就が取り沙汰されました。
デ・ゼルビが退団を決めたのは、ブライトンには野心がないと判断したからでしょう。昨季の不振はケガ人の多発ばかりが理由ではなく、補強の失敗も大きかったといわざるをえません。ロベルト・サンチェス、カイセド、マック・アリスターらキーマンを総額1億7500万ポンドで売却したにも関わらず、クラブが新戦力7人に投じたのは9200万ポンドでした。
カイセドとマック・アリスターの後釜と目されていたミルナーとダフードはフリーエージェントで、2人を足してもプレミアリーグ先発は17試合のみ。明確に成功といえるのは、クラブレコードとなる3000万ポンドで引き入れたFWジョアン・ペドロと、27試合に出場して期待をつないだ20歳のバレバぐらいでしょう。バルサからローンで獲得したアンス・ファティは期待外れでした。
上をめざしたい指揮官の不満は理解するものの、ブライトンのスタンスを咎めるわけにはいきません。「安く買って高く売る」は、絶対に譲れない生命線。デ・ゼルビの背中を見送ったブライトンは、この夏も快調に青田買いを続けています。アーセナルを退団した19歳のコジア=デュベリーは、サカと比較される有望株で、フリーでの獲得には大ヒットの予感が漂っています。
ノアシェランから連れてきたイブラヒム・オスマンも19歳で、プロデビューから1年8ヵ月。昨季のデンマーク・スーペルリーガで29試合6ゴール7アシストという実績しかありません。IFKイェテボリにいたMFマリック・ヤルコウエは、アヤックスやPSVに競り勝って獲った18歳の原石で、次世代のカイセドといわれています。
昨季のマインツで29試合4ゴール3アシストと頭角を現した20歳のMFブラヤン・グルダも、将来投資でしょう。即戦力といえるのは、ローン移籍先のフェイエノールトでエールディヴィジ27試合10ゴール6アシストと結果を出したヤンクバ・ミンテと、パスカル・グロスの代役としてフェイエノールトから引き入れたマッツ・ヴィーファーだけです。
ニューカッスルから獲ったヤンクバ・ミンテとグルダ、ヴィーファーは、全員移籍金2500万ポンドとそれなりの投資をしています。開幕のエヴァートン戦では、ヤンクバ・ミンテとヴィーファーがアシストを記録する上々のスタートで、ヒュルツェラー監督も…いや、そういえば、あまりにもレアなプロフィールを有する指揮官について触れないわけにはいきません。
19歳までバイエルンのアカデミーにいたエリート。ところがデビューからは、バイエルンII、1899ホッフェンハイムII、1860ミュンヘンIIと、それぞれのクラブのセカンドチームを4年渡り歩いただけで、23歳でプロフットボーラーを辞めてしまいました。アカデミーの頃から監督をやりたいと考えており、早くそっちに行きたかったからだそうです。
2016年に、FCピピンスリートというドイツのアマチュアクラブでプレーイングマネージャー。バイエルンリーガ・ズード(5部)からレギオナルリーガ・バイエルン(4部)に昇格させると、翌年からはドイツのU-20代表とU-18代表のアシスタントマネージャーに就任し、2019年にピピンスリードに戻ってきました。
2022年の夏に、ブンデスリーガ2部だったザンクト・パウリのアシスタントマネージャーとなると、12月のティモ・シュルツ監督の解任で、暫定監督から正監督へ。2023-24シーズンにクラブをブンデスリーガ昇格に導いたのが、ブライトンに注目されるきっかけとなりました。7つ年上のジェームズ・ミルナーとは、どんな感じでコミュニケーションを取っているのでしょうか。
エヴァートン戦を見る限りでは、前任のデ・ゼルビと同様のアグレッシブなスタイルではありながら、繊細なゲームコントロールとパスワークより、スピードとダイナミズムを重視しているように感じられました。6ヵ月ぶりの復帰となった三笘薫は、凄かったですね!25分にヤンクバ・ミンテのクロスを右足で合わせ、先制ゴール。ドリブルチャレンジ10回、成功4回が目を引きます。
獰猛な突破ばかりでなく、周囲を走らせるパスも印象的でした。そろそろビッグクラブにステップアップしたい日本代表のウインガーには、ゴール&アシストの量産を期待しましょう。前線の層が厚くなったサウスコーストのクラブは、選手のレベルにバラつきがある最終ラインから負傷者を出さなければ、再び欧州へのチケット奪取をめざせるのではないかと思われます。
というわけで、ブライトンが相変わらず尖っていることをお伝えしたく、現状をレポートさせていただきました。プレミアリーグ首位に立ったクラブの連勝を期待…といいたいところですが、次節のマンチェスター・ユナイテッド戦はお手柔らかにお願いします。三笘薫VSマズラウィは、旗色が悪い気がしてならないのですが、果たして…?
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