2024.10.26 チームの話題(全体・他クラブ)
レスターに勝って暫定5位に浮上したノッテンンガム・フォレストは、アーセナルを凌ぐ堅守?
キングパワー・スタジアムのベンチで自軍の敗戦を見届けたスティーヴ・クーパーは、アウェイ勝利に歓喜するサポーターをどんな思いで見つめていたのでしょうか。チャンピオンシップで最下位だったノッティンガム・フォレストの監督に就任したのは、2021年9月。チームを立て直して4位に引き上げると、余勢を駆ってプレーオフを制し、24年ぶりのトップリーグ復帰という快挙を成し遂げました。
翌シーズンのプレミアリーグ残留も、フォレストのサポーターに今でも称えられる理由のひとつです。彼がノッティンガムのパブに足を運べば、そこにいる誰かのお金でビールを飲めるといわれています。フライデーナイトのレスターVSフォレストで、クリス・ウッドが勝負を決する3点めをゲットしたとき、アウェイサポーターは心温まるチャントで恩人を元気づけていました。
成績不振で解任の憂き目に遭ってから10ヵ月。エンツォ・マレスカの後を継いでレスターの監督に就任したクーパーは、水曜日のプレスカンファレンスで、フォレストに関する質問に言葉を濁していました。1-3で完敗した後のプレスルームでも、2発を喰らったクリス・ウッドに触れただけに留めています。
彼がベースを築いたチームは、後任のヌーノ・エスピーリト・サントによって着実に進化を遂げています。クーパー解任の翌日から指揮を執った新監督は、プレミアリーグ21試合を6勝4分11敗という微妙な戦績で初年度を終えました。PSR違反で4ポイントを剥奪され、32ポイントしか積めなかったチームが残留できたのは、昇格チームが負け続けてくれたからです。
ところが今季は、1勝2分というまずまずのスタートから、4節のアンフィールドでリヴァプールに勝利。「降格候補にやられるなんて」とアルネ・スロットを非難したサポーターたちは、単に相手が強かっただけと思い直しているのではないでしょうか。レスターに勝って4勝4分1敗、アストン・ヴィラに1ポイント差の暫定5位。9試合で7失点は、リヴァプールに次ぐ2位です。
2失点以上を喫したのは、アメックスに乗り込んだブライトン戦の2-2ドローのみ。彼らの堅守は本物であると証明してくれそうな数字を紹介しましょう。失点につながりそうなピンチの数を算出した「xG conceded」は8.81で、リバプールの6.16とアストン・ヴィラの8.71に続く3位。プレミアリーグ復帰後の最終ラインの強化が、実を結んでいるようです。
バック4の顔ぶれを見ると、チェルシーユース出身のオラ・アイナ、フィオレンティーナで2022-23シーズンのヨーロッパカンファレンスリーグ決勝に出場したミレンコヴィッチ、コリンチャンスから獲得したムリーリョ、夏にヴィラから移籍したアレックス・モレノと実力者揃いです。22歳のムリーリョは、次の夏にビッグクラブからのオファーが殺到するといわれています。
夏の補強といえば、ニューカッスルで将来を嘱望されていた21歳のMFエリオット・アンダーソンは大ヒットの予感が漂っており、ハマーズで居場所を失ったウォード=プラウズもセットピースの質を高めてくれそうです。24歳になったモルガン・ギブス=ホワイトは、8月にイングランド代表に初招集。ハドソン=オドイとエランガは、ビッグ6でレギュラーを争っていた逸材です。
最前線のクリス・ウッドは、アーリング・ハーランドに次ぐ7ゴール。フォレストがオフサイド28回でTOPに立っているのは、32歳のニュージーランド人がカルヴァート=ルーウィンに2差の11回を記録しているからです。エースがゴールを重ね、守備が安定するとともに、中盤のニコラ・ドミンゲス、イェーツ、エリオット・アンダーソンの連携もスムーズになっています。
2017年にフォレストを買収したギリシャの海運王、エヴァンゲロス・マリナキスは、母国での八百長疑惑、麻薬密売容疑、ハーフタイムのレフェリーガン詰めなどで話題になった危険人物。昨日のキングパワーでも、スタジアムの通路でレフェリーの足元に唾を吐き、出禁となっています。ノッティンガムに来てからの7年で9人の監督を解任しており、2年以上続いたのはサポーターの圧倒的な支持があったクーパーだけです。
2019-20シーズンのプレミアリーグで7位に食い込み、ウルヴスをヨーロッパリーグに連れていったヌーノ・エスピーリト・サントは、ノッティンガム・フォレストで同じことを実現すれば、クーパーを超える存在になれるでしょう。発展途上のU-23を主軸に配するチームは、どこまでいけるのか。ハマーズ、マグパイズとのホームゲームは、彼らの現在地と可能性を確認できる機会になりそうです。
翌シーズンのプレミアリーグ残留も、フォレストのサポーターに今でも称えられる理由のひとつです。彼がノッティンガムのパブに足を運べば、そこにいる誰かのお金でビールを飲めるといわれています。フライデーナイトのレスターVSフォレストで、クリス・ウッドが勝負を決する3点めをゲットしたとき、アウェイサポーターは心温まるチャントで恩人を元気づけていました。
成績不振で解任の憂き目に遭ってから10ヵ月。エンツォ・マレスカの後を継いでレスターの監督に就任したクーパーは、水曜日のプレスカンファレンスで、フォレストに関する質問に言葉を濁していました。1-3で完敗した後のプレスルームでも、2発を喰らったクリス・ウッドに触れただけに留めています。
彼がベースを築いたチームは、後任のヌーノ・エスピーリト・サントによって着実に進化を遂げています。クーパー解任の翌日から指揮を執った新監督は、プレミアリーグ21試合を6勝4分11敗という微妙な戦績で初年度を終えました。PSR違反で4ポイントを剥奪され、32ポイントしか積めなかったチームが残留できたのは、昇格チームが負け続けてくれたからです。
ところが今季は、1勝2分というまずまずのスタートから、4節のアンフィールドでリヴァプールに勝利。「降格候補にやられるなんて」とアルネ・スロットを非難したサポーターたちは、単に相手が強かっただけと思い直しているのではないでしょうか。レスターに勝って4勝4分1敗、アストン・ヴィラに1ポイント差の暫定5位。9試合で7失点は、リヴァプールに次ぐ2位です。
2失点以上を喫したのは、アメックスに乗り込んだブライトン戦の2-2ドローのみ。彼らの堅守は本物であると証明してくれそうな数字を紹介しましょう。失点につながりそうなピンチの数を算出した「xG conceded」は8.81で、リバプールの6.16とアストン・ヴィラの8.71に続く3位。プレミアリーグ復帰後の最終ラインの強化が、実を結んでいるようです。
バック4の顔ぶれを見ると、チェルシーユース出身のオラ・アイナ、フィオレンティーナで2022-23シーズンのヨーロッパカンファレンスリーグ決勝に出場したミレンコヴィッチ、コリンチャンスから獲得したムリーリョ、夏にヴィラから移籍したアレックス・モレノと実力者揃いです。22歳のムリーリョは、次の夏にビッグクラブからのオファーが殺到するといわれています。
夏の補強といえば、ニューカッスルで将来を嘱望されていた21歳のMFエリオット・アンダーソンは大ヒットの予感が漂っており、ハマーズで居場所を失ったウォード=プラウズもセットピースの質を高めてくれそうです。24歳になったモルガン・ギブス=ホワイトは、8月にイングランド代表に初招集。ハドソン=オドイとエランガは、ビッグ6でレギュラーを争っていた逸材です。
最前線のクリス・ウッドは、アーリング・ハーランドに次ぐ7ゴール。フォレストがオフサイド28回でTOPに立っているのは、32歳のニュージーランド人がカルヴァート=ルーウィンに2差の11回を記録しているからです。エースがゴールを重ね、守備が安定するとともに、中盤のニコラ・ドミンゲス、イェーツ、エリオット・アンダーソンの連携もスムーズになっています。
2017年にフォレストを買収したギリシャの海運王、エヴァンゲロス・マリナキスは、母国での八百長疑惑、麻薬密売容疑、ハーフタイムのレフェリーガン詰めなどで話題になった危険人物。昨日のキングパワーでも、スタジアムの通路でレフェリーの足元に唾を吐き、出禁となっています。ノッティンガムに来てからの7年で9人の監督を解任しており、2年以上続いたのはサポーターの圧倒的な支持があったクーパーだけです。
2019-20シーズンのプレミアリーグで7位に食い込み、ウルヴスをヨーロッパリーグに連れていったヌーノ・エスピーリト・サントは、ノッティンガム・フォレストで同じことを実現すれば、クーパーを超える存在になれるでしょう。発展途上のU-23を主軸に配するチームは、どこまでいけるのか。ハマーズ、マグパイズとのホームゲームは、彼らの現在地と可能性を確認できる機会になりそうです。
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