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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

最大の問題は指揮官自身?解任危機と報じられるフレン・ロペテギはウェストハムを変えられるのか。

プレミアリーグ11節を終えて、3勝3分5敗。フレン・ロペテギを招聘したウェストハムが苦しんでいます。勝った相手は不振にあえぐクリスタル・パレス、マンンチェスター・ユナイテッドと、昇格したばかりのイプスウィッチ。5つの敗戦のうち4つは、3失点以上の完敗です。10人の新戦力を加えて欧州をめざすはずだったチームに、何が起こっているのでしょうか。

敗れた相手を見ると、アストン・ヴィラ、マンチェスター・シティ、チェルシー、トッテナム、ノッティンガム・フォレスト。新監督が戦術をインストールしている段階で、ビッグ6と好調のクラブに負けたことを酷評するべきではないという見方もあるでしょう。しかしモイーズの最後のシーズンは、前半戦でブルーズ、スパーズ、マン・ユナイテッドを撃破しています。

問題は、試合内容です。開幕からロンドンスタジアムでは3連敗。最初のブーイングは、0-3で完敗したチェルシーとのロンドンダービーでした。最終ラインに組み込まれたエドソン・アルバレスはあまりにも脆く、左サイドに流れるニコラス・ジャクソンに翻弄されました。キルマン、ワン=ビサカ、ギド・ロドリゲスの補強は、守備力を向上させるためだったはずです。

それでもこの頃は、出遅れていたトディボがフィットすればよくなるはずという期待感がありました。ニースからローンで獲得したCBが初先発のブレントフォード戦は1-1、2戦めとなるイプスウィッチ戦は4-1で快勝。キーラン・マッケンナのチームとの一戦は、マイケル・アントニオ、クドゥス、ボーウェン、ルーカス・パケタと前線の主軸が全員ゴールを決めています。

2勝2分3敗で迎えた8節のトッテナム戦は、サポーターの期待が最も高まった一戦でした。前半は1-1。シュート数12対5と劣勢でしたが、スコアがイーブンならチャンスはあるはずです。しかしアンジェ・ポステコグルーは、45分の攻防で新生ハマーズの弱点を見抜いていました。ギド・ロドリゲスとソーチェクやルーカス・パケタとの連携です。

パペ・マタル・サールの投入でパスコースを分断されたハマーズは、最終ラインの前にスペースが空くシーンが増え、52分からの8分間で3発を喰らって撃沈しました。ギド・ロドリゲスを全試合で先発させている指揮官は、メキシコでコンビを組んでいたエドソン・アルバレスやソーチェク、ルーカス・パケタとの2センターを試していますが、未だ最適解は見つかっていません

惨敗のダービーは、チームの規律が問題になった一戦でもありました。ファン・デ・フェンとパプ・マタル・サールの顔を殴打したとされたクドゥスは、5試合出場停止という重いペナルティを受けています。スパーズ戦の直後、ノッティンガム・フォレストとの一戦でイエロー2枚で退場となったエドソン・アルバレスは、カラバオカップのリヴァプール戦に続く2回めです。

スパーズ戦で膨らんだ指揮官に対する疑念は、3-0完敗のノッティンガム・フォレスト戦と、スコアレスドローのエヴァートン戦で非難の声として噴出しました。シティ・グラウンドのアウェイゲームは、シュート数19対4。ゴール前で1本も打てなかった90分に収穫はありませんでした。とはいえ相手は絶好調で、後半は10人。エヴァートンに勝っていればよかったのですが…。

ショーン・ダイクが率いる守備重視のチームは、10節まで10ゴールでリーグ14位。18本もシュートを許してはいけないチームです。中盤を何とかしようとする指揮官の度重なるフォーメーション変更によって、選手たちは自信を失っているように見えます。持てる力を発揮しているといえるのは、アグレッシブになったワン=ビサカぐらいではないでしょうか。

筆頭株主のデヴィッド・サリバンが、スラヴェン・ビリッチを解任したのは2017年11月。マヌエル・ペジェグリーニは2019年12月。経営ボードの支持を得ていると伝えられているロペテギは、晩秋に発動する解任フローに乗せられているのでしょうか。いくつかのメディアが「5月までもたない」と報じ、ご本人は「多くの大会は5月に終わる。数ヵ月で状況を変える」といっていますが…。


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