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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ワールドカップで初戦快勝!チェルシー&エヴァートンが主軸のイングランドU-20代表をチェック!

昨日、韓国にてU-20ワールドカップが始まりました。大会参加504人中、2番めに若い15歳の久保建英選手が代表入りしたと騒がれた大会です。24ヵ国が参加し、約3週間かけて優勝を争う大会にはイングランドU-20代表も出場しており、21人の精鋭のなかにはプレミアリーグデビューを果たした選手が11人含まれています。開幕戦でベネズエラがドイツを2-0で下した後、アルゼンチンと戦ったイングランドは、終始押されながらも少ないチャンスを確実に活かして3-0で快勝。38分に先制ゴールを決めたカルヴァート=ルーウィンの名前は、今季のプレミアリーグをマメに観ていた方ならご存じなのではないでしょうか。右サイドからのクロスをヘッドで左隅に流し込んだエヴァートンのアタッカーのプレイは、走り込むタイミングもボールの捉え方も文句なし。昨年末にクーマン監督に抜擢され、プレミアリーグで11試合に出場した20歳のスピードとパワーは、この年代のなかでは輝いています。

1-0で折り返したイングランドは、後半開始間もない52分に2点めをゲット。俊足を活かしてボックスに右から侵入し、ニアに速いシュートを突き刺したのは、チャンピオンシップのバーンズリーで34試合6ゴールのアームストロング。リーグ1(3部相当)のコヴェントリーでは20ゴールを挙げた逸材も、ひとつ上のリーグでは思うように決められなかったものの、U-20代表では頼れるストライカーです。2-0で終わるかと思われた92分、イングランドにダメ押しの3点めが入ったのですが、これが何とも微妙なゴールでした。

左サイドから縦に突破を図ったカルヴァート=ルーウィンが、飛び出したGKに引っかかってPKとなったのですが、笛が鳴った瞬間、私は思わず「ラシュフォード!」と叫んでしまいました。映像で見ても、やはりGKが触る前に倒れにいったように見えます。いつどこで覚えた、カルヴァート=ルーウィン!?来季からのプレミアリーグでは、試合後に録画をチェックされてダイブが認められたら出場停止2試合が待っているので、次のギニア戦以降はぜひ控えまていただければと思います。PKを決めたソランケは、欧州最強のチェルシーユースで活躍した選手で、今後の大暴れが楽しみです。

さて、ラシュフォードといえば、大会参加資格があるのに所属クラブ事情で出場しなかった選手のひとりですが、彼と同様に韓国に渡らなかったタレントが結構いるのです。マンチェスター・シティからスコットランドのセルティックにレンタルされた「イングランドのメッシ」パトリック・ロバーツ。マンチェスター・ユナイテッドのCBトゥアンゼベ。チェルシーからハダースフィールドに武者修行に出されていたイジー・ブラウン…。エヴァートンでレギュラーに定着した18歳MFトム・デイヴィスや、チャンピオンシップ17位のブリストルで24ゴールという出色の数字を残した驚異の19歳ストライカー、タミー・アブラハムも同じ理由でしょうか。そういえば、アブラハムも欧州で勝ったチェルシーユースの主力ですね。あらためて、代表選手の顔ぶれを見てみましょう。エヴァートンが5人、チェルシーが3人。呼ばれなかった逸材も含めれば、過半数を青い2チームでジャックしていた可能性があったわけです。

■U-20イングランド代表メンバー
GK/
フレディ・ウッドマン(キルマーノック←ニューカッスル)
ルーク・サウスウッド(レディング)
ディーン・ヘンダーソン(マンチェスター・ユナイテッド)
DF/
ジョンジョ・ケニー(エヴァートン)、カルム・コノリー(ウィガン←エヴァートン)
フィカヨ・トモリ(ブライトン←チェルシー)
ジェイク・クラーク=ソルター(チェルシー)
リコ・ヘンリー(ブレントフォード)、ダエル・フライ(ロザラム←ミドルズブラ)
カイル・ウォーカー=ピータース(トッテナム)
MF/
ルイス・クック(ボーンマス)、ジョシュア・オノマー(トッテナム)
エインズリー・メイトランド=ナイルズ(アーセナル)
キーラン・ドーウェル(エヴァートン)、シェイ・オジョ(リヴァプール)
オヴィ・エジャリア(リヴァプール)

FW
アダム・アームストロング(バーンズリー←ニューカッスル)、
ハリソン・チャップマン(シェフィールド・ユナイテッド←ミドルズブラ)
アデモラ・ルックマン(エヴァートン)、ドミニク・ソランケ(チェルシー)
ドミニク・カルバート=ルーウィン(エヴァートン)
※青字はプレミアリーグ出場経験がある選手。矢印表示はレンタル先←レンタル元

以前からユースを強化すべく、人材発掘とトレーニングメニューや教育プログラムの開発に力を入れていたチェルシーは納得なのですが、不気味なのはエヴァートンです。スタジアム建設を機にビッグクラブの仲間入りをしようとしている古豪は、2016-17シーズンよりロナルド・クーマン監督を招聘しました。セインツ時代から、マット・ターゲット、ウォード=プラウズ、ハリソン・リードらを積極的に起用していたオランダ人指揮官は、エヴァートンではU-20世代に加えてホルゲート、ペニントンを抜擢。若手育成に力を入れています。クーマン監督は、クラブが育てた選手をビッグクラブに持っていかれるセインツ時代の悲哀を繰り返すのか、若手からプレミアリーグ屈指の選手が育ってチャンピオンズリーグ出場に手が届いたスパーズの成功を追いかけるのか。現在のエースであるロメウ・ルカクとロス・バークリーは移籍濃厚ですが…。(ドミニク・ソランケ 写真著作者/CFC Unofficial (Debs))

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