無欲の快進撃!ハダースフィールドがプレーオフを制してプレミアリーグ初昇格決定!
ハダースフィールド・タウンFCは、2011-12シーズンまではリーグ1(3部相当)に所属していたクラブで、チャンピオンシップに上がってきてからの4シーズンは、19位、17位、16位、19位と残留争い。レスターの優勝を誰も想像できなかったように、ハダースフィールドがプレミアリーグに昇格すると予想していた方はまずいないでしょう。無欲のクラブは、2月にはニューカッスルをかわして2位に浮上するのではないかと思わせるほどの勢いを見せ、昇格を優先したワグナー監督は、FAカップ5回戦のマンチェスター・シティ戦でカチュンガ、ウェルズ、イジー・ブラウンとレギュラーのアタッカーを3人も先発から外す大胆な策に出ました。ペップのチーム相手にメンバーを落としながらスコアレスドローに持ち込んだこの試合を見て、チャンピオンシップに活きのいいクラブがあることを知った方もいるでしょう。エティハドでの再試合で5-1と粉砕されてFAカップを終えたものの、チャンピオンシップでは5位に入り、4チームで昇格を争うプレーオフに進出しました。
リーグ4位のシェフィールド・ウェンズデーとのプレーオフ1回戦は、0-0、1-1でPK勝ち。ウェンブリーで3位レディングと戦った決勝は、120分をスコアレスで終えてまたもPK戦にもつれ込みました。レーヴェ、ウェルズ、ムーイ、シンドラーと主軸が次々と決めたハダースフィールドに対して、レディングは最後の2人が失敗してジ・エンド。1回戦セカンドレグのシェフィールド・ウェンズデー戦の同点劇はオウンゴールで、ハダースフィールドは誰もゴールを決めず、1度もリードすることなくプレミアリーグ昇格という果実を手に入れることになりました。「私は宇宙でいちばん幸せな男だ」とは、さすがデヴィッド・ワグナー監督。ドイツ生まれのアメリカ人らしいストレートな表現で、幸運な勝利を喜んでいました。
さて、ハダースフィールドは、プレミアリーグ残留を果たせるでしょうか。チームの心臓アーロン・ムーイはマンチェスター・シティから借りてきた選手で、ケーシー・パーマーとイジー・ブラウンはチェルシーからのレンタル。インゴルシュタットからの期限付き移籍のトップスコアラー、カチュンガは150万ユーロを払えば買い取れるものの、ストライカーのナーキ・ウェルズはおそらく上のリーグでは力不足。頼れる選手が1860ミュンヘンからクラブレコードの移籍金で獲得したCBクリストファー・シンドラーとカチュンガぐらいでは、戦えるスカッドとはいえません。プレミアリーグのクラブに対してアドバンテージがあるとすれば、本拠地ジョン・スミスズが24500人収容で、ボーンマスのディーン・コートの倍以上のポテンシャルがあることぐらいです。ハダースフィールドには心からおめでとうといいたいのですが、過去数年の昇格クラブでいちばんしんどそうなのも、また事実。ハラハラしながら夏の補強を見守ることになりそうです。(アーロン・ムーイ 写真著作者/Eric Berry aka Efcso)
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更新ご苦労様です。
熱いゲームでした。レッズからのローンプレイヤーであるダニー・ウォードがやってくれましたね。
ワグナー監督はクロップの親友でもあるので、プレミアでの対戦が楽しみでもありますが、ローンプレイヤーで昇格してきたチームは補強に失敗すると降格圏内を彷徨ってしまうので、ご指摘の通り補強がどこまで出来るかですね。
Mackiさん>
そうなんです。厳しそうですよね…。