2025.11.13 チームの話題(全体・他クラブ)
チャンピオンズリーグは6位、プレミアリーグは14位…ニューカッスルが不振に陥った理由。
CLではサン・ジロワーズ、ベンフィカ、アスレティック・ビルバオに3連勝で6位と好調ですが、プレミアリーグは降格ゾーンのウェストハムと2ポイント差となっています。とりわけ目を引くのは、アウェイでの不振です。開幕からアストン・ヴィラ、リーズ、ボーンマスと3試合連続でスコアレスドロー。その後のガナーズ、ハマーズ、ビーズはすべて逆転負けです。
敵地で勝てない最大の理由は、戦力不足による電池切れで、大元を辿るとSDとCEOの離脱に行き着きます。6月にポール・ミッチェルSDが辞任し、ダレン・イールズCEOは血液のがんでチームを離れることになりました。昨シーズンのプレミアリーグを5位で終えたチームは、国内のゲームとCLを両立できるスカッドを必要としていたのですが、夏の補強は失敗の連続でした。
ディーン・ハイセン、ブライアン・エンベウモ、ジョアン・ペドロ、ウーゴ・エキティケ、ジェームズ・トラフォード、ベンヤミン・シェシュコ。ビッグクラブとの争奪戦は全敗で、ニック・ヴォルテマーデ、ヨアン・ウィサ、ジェイコブ・ラムジー、アンソニー・エランガを押さえたのですが、前線でOKといえるのはシュツットガルトから獲得したストライカーだけです。
いや、公式戦13試合6ゴールと上々の数字を残しているヴォルテマーデは、エディ・ハウ監督の悩みの種でもあります。イサクの後釜については、クラブOBのアラン・シアラーの指摘が的確です。「足元のボールさばきは優れているが、スピードがなくプレスもできず、ラインの裏に走り込まない」。イサクやカラム・ウィルソンがやっていたことができていないという評価です。
獲得したときから負傷を抱えていたウィサが合流すれば、その後ろで機能するかもしれませんが、エディ・ハウが求めるプレイを得意としないアタッカーは、ウインガーが力を発揮できない理由にもなっているように見えます。突破力に長けたアンソニー・ゴードンと、夏に加わったエランガは未だノーゴール。ハーヴィー・バーンズも納得できるパフォーマンスではありません。
中盤に目を移すと、ジョエリントン、ブルーノ・ギマランイス、トナーリの負担があまりにも大きく、コンスタントにハイレベルなパスワークを続けられる状態ではないようです。彼らのモチベーションは、欧州チャレンジ、セント・ジェームズ・パーク、国内のアウェイの順になっているのではないでしょうか。
ウィロック、ルイス・マイリー、ジェイコブ・ラムジーが機能しなければ、「プレミアリーグで負けた後、CLで勝つ」サイクルが定着してしまうでしょう。最終ラインはルイス・ホールとリヴラメントの離脱が激痛で、35歳のトリッピアーと33歳のダン・バーン頼みとなっています。喫緊の課題は、「誰を交代させてもよかった」と指揮官が嘆くほどの低調な試合を減らすことです。
サウサンプトンからローン移籍で連れてきたアーロン・ラムズデールは、ミスが目立つニック・ポープのバックアッパーという位置づけです。前線から最後方まで、すべてのエリアで問題を抱えている原因は、ミランから獲得したマリック・ティアウとヴォルテマーデだけが及第点の補強にあるといい切っていいでしょう。
昨シーズンは堅守速攻を軸とした戦い方がうまくはまっていたのですが、今季は運動量とパスワークのレベルが下がっており、セットピースやカウンターからの失点が目立つようになりました。苦戦の理由を問われ、「多面的な要因がある」と答えたエディ・ハウ監督は、チームを立て直すことができるでしょうか。経営ボードが失敗しても、責任を取るのは常に監督です。
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