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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ベテランばかりで若手不在…プレミアリーグ7連敗の最下位WBAは、降格したら崩壊必至!?

「BBC」と「スカイスポーツ」が、プレミアリーグ31節の劇的な一戦の後、悲しみに包まれたドレッシングルームの様子を報じています。バイタリティ・スタジアムのボーンマスVSウェストブロム。49分にジェイ・ロドリゲスが先制したWBAは、残り15分までリードをキープ。プレミアリーグ6連敗のチームは、久しぶりの勝利をつかみかけていました。しかし…。

ここから強いのがエディ・ハウ率いるチェリーズです。プレミアリーグ11節のニューカッスル戦では、92分にクックが決勝ゴールを叩き込んで0-1のアウェイ勝利。ボクシングデーのウェストハム戦は、2-3の劣勢から93分のカラム・ウィルソンのゴールでドローに持ち込み、年末のエヴァートン戦は88分のライアン・フレイザーの一撃でエヴァートンに2-1と競り勝っています。アーセナルとストークに0-1から逆転勝利を収め、ニューカッスルとのリターンマッチも敗戦寸前だった89分にゴズリングが決めて2-2ドロー。プレミアリーグ最下位相手に黙っていられるかとばかりに、粘りのボーンマスが反撃を開始します。

77分にジョーダン・アイブのミドルシュートが右のサイドネットに突き刺さると、89分にはスタニスラスが左のポストすれすれに曲がってくる完璧なFK!WBAの今季プレミアリーグ4勝めは夢と消え、17位ウェストハムとの差は絶望的な10ポイント。主将のジョニー・エヴァンスは、イギリスメディアの取材に応じてその後のドレッシングルームについて語りました。「何人かの選手は泣き叫んでいた」と。

開幕から2連勝の後、4分6敗と勝てなくなったトニー・ピューリス監督が11月20日に解任されると、後任のアラン・パーデュー監督は1勝5分11敗と完全に失敗しました。ピューリスの6敗はアウェイが4敗で、ホームの2つはマンチェスター・シティとチェルシー。走行距離でプレミアリーグ2位(1位はボーンマス)につけていたピューリス仕込みの走るサッカーを捨てるべきではなかったのか、あるいはスタメン固定で走らせ続けたツケを払うタイミングだったのか。ギブス、ジョニー・エヴァンス、リヴァモア、ガレス・バリー、クリホヴィアク、マット・フィリップス、シャドリ、ロブソン=カヌ、スタリッジ、ジェイ・ロドリゲス、サロモン・ロンドン。実力派を揃えたクラブは、昨季プレミアリーグでは終盤戦で2分7敗と大崩れしたものの、37節まで8位に踏ん張っており、最下位に転落するようなチーム力ではありません。ベテラン揃いのWBAに必要だったのは、ハードマネジメントで追い込む監督よりも、モチベーターだったのかもしれません。

降格が確実となったチームのスカッドを眺めていると、暗澹たる気分に襲われます。37歳のギャレス・バリー、34歳のベン・フォスター、33歳のクリス・ブラントと峠を越えた選手が数人いるのですが、ボリュームゾーンは9人もいる28歳。今がピークの選手を数多く抱えている一方で、21歳~26歳がひとりもおらず、ユースから抜擢されてプレミアリーグ先発7試合の19歳MFサム・フィールドと、20歳の新戦力オリヴァー・バークしか成長株がいません。このままシーズンが終われば、パリから来たクリホヴィアクやスタリッジはクラブに戻り、代表クラスの主力選手はプレミアリーグに残留したクラブの格好のターゲットとなるでしょう。

2010年の夏にプレミアリーグに復帰してから、8シーズンのうちTOP10フィニッシュが3回あった中堅クラブは、一気にリーグ1(3部相当)まで転落してしまうのではないでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドやリヴァプールを苦しめ、アーセナルに完勝した昨季の彼らを思い出しながら、厳しい勝負の世界では天国と地獄は隣り合わせなのだなとあらためて感じます。

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“ベテランばかりで若手不在…プレミアリーグ7連敗の最下位WBAは、降格したら崩壊必至!?” への1件のコメント

  1. ホタ より:

    今季のWBAはオーナーが変わり、クリホヴィアクやロドリゲスが来て、ピューリス監督の戦術も完全に染みきっており、ビッグ6の次くらいに来るのではないかと思っていたのですが何故こんなことになってしまったのか…

    昨季似たようなクラブ状況だったサンダーランドは現在チャンピオンシップ最下位で3部降格は必至ですね
    クラブが身売りされようとしてるサンダーランドに比べ財政的にはマシですが、WBAも同じ轍を踏む気がしてなりません
    プレミアの常連クラブがたった2季で3部落ちしかねないとは…イングランドフットボールは厳しい世界ですね

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