ノースロンドン、マージ―サイド…恍惚のダービー3連戦を無邪気に予想してみました!
互角に戦えるようになったのは、ガレス・ベイルがエースとして君臨するようになった2010年以降です。直近7年でアウェイで勝ったのは、開始2分にトマシュ・ロシツキが美しいミドルを突き刺した2013-14シーズンのガナーズのみ。スパーズはホームで5勝し、ガナーズはエミレーツで無敗と、地元サポーターを悲しませない試合が大半を占めています。今回のエミレーツについては、「スカイスポーツ」の解説者たちの見解が分かれています。「スパーズは何も勝っていない」「勝利には届かない」とアウェイチームに懸念を示すポール・マーソンさんとマット・ル・ティシェさんに対して、「ヴェンゲルの衰退以降、タイトル争いに顔を出すようになったトッテナムが優位に立っている」というのはチャーリー・ニコラスとフィル・トンプソンの両氏です。スパーズを推す後者も、エメリ監督就任以降は差が埋まっていると見ており、「アーセナルにとっては、復活を証明するための大事な一戦」と位置付けています。
過去の戦績を重視するポール・マーソンさんの予想は、2014-15シーズンからエミレーツで3年続いた1-1ではないかと「予想の予想」をしていたのですが、毎週恒例の予想コーナーを覗いてみると…やっぱり1-1でした。穴党の私としては、グーナーの冷たい視線にひるまず「1-2でトッテナム」と宣言したいと思います。理由は2点で、ポチェッティーノ監督の戦術選択のほうがより明快であることと、守備の強度の差です。ハリー・ケイン、ソン・フンミン、エリクセン、デル・アリを揃えて、真っ向勝負でぶっちぎったチェルシー戦の再現をめざすスパーズの指揮官に対して、エメリ監督はリスクヘッジ優先で守備的なメンバーでスタートするのではないでしょうか。
こうなると、スパーズの4銃士VSガナーズ守備陣という構図に目がいきますが、カバーリングがスムーズではないガナーズは、CBが脇に引っ張り出された際にルーカス・トレイラ1枚で蓋をするのは難しいのではないかと思います。過去4シーズンのノースロンドンダービーで、7ゴールを決めているハリー・ケインは止まらないでしょう。慎重な立ち上がりを心がけるガナーズに対して、いきなり張り手をかましてくるスパーズが2点を先に奪い、ハーフタイム以降に目覚めるガナーズの反撃を1点に抑える…こんな試合をイメージしておりますが、あくまでもこれは「前線に4人を置いた場合」のシミュレーションです。ガナーズの中盤の脇に生じる隙を突けるデル・アリとエリクセンのどちらかがいなければ、スコアは逆になると保険をかけておきましょう。
アンフィールドのマージ―サイドダービーを、過去の戦績から予想するならば、リヴァプール勝利としなければなりません。プレミアリーグ創設からの52試合は、レッズの22勝21分9敗。エヴァートンが最後に勝ったのは、2010-11シーズンのグディソンパークで、以来レッズが8勝9分(FAカップ2勝を含む)と無敗を継続しています。トフィーズの希望は、新監督のマルコ・シウヴァ。ハル・シティ時代に2-0、ワトフォードで3-3とプレミアリーグではリヴァプールに絶賛連勝中です。激しいプレッシングと速攻でレッズを苦しめてきた指揮官は、今回も自由にビルドアップさせない戦い方を選ぶのではないかと思われます。
ポール・マーソンさんは2-0でリヴァプールとしておりますが、私もこちらは同じスコアで乗っかりましょう。今季のレッズが苦戦しているのは、チェルシーやマン・シティのように短いパスを駆使してプレスのターゲットを絞らせないチームで、速攻勝負に対しては強いCBと速いSBがしっかり対応できています。シグルズソンとアンドレ・ゴメスを徹底的にチェックし、リシャルリソンを孤立させれば、マルコ・シルヴァ監督に次の矢はないでしょう。クロップ監督のチームが、パリとの激戦の疲れとショックを残していなければ、順当に勝つのではないかと思います。
チェルシーとフラムは、3-1でチェルシー勝利予想。守備戦術に長けたラニエリ監督でも、ジョルジーニョを封じる守り方をインストールするには時間が必要です。ジルーとモラタが調子を上げてきたプレミアリーグ4位が、最下位を問題にせずTOP4をキープするとみます。普段は応援するクラブの試合しか観ないという方も、イングランドじゅうが注目する今回のスーパーサンデーは、日本時間21時から6時間半のショータイムを通しで堪能してはいかがでしょうか。スタンドの歓声を聞いているだけでも心が躍る3試合が、今から楽しみです。
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