FAカップ大予想!優勝はどこか?ジャイアント・キリングはあるか?
今日と明日で、FAカップ4回戦が行われます。イタリアやドイツなどでは、カップ戦が軽視されることが多く、チャンピオンズリーグに勝ち残っているクラブは、どうでもいいと思っているのが丸わかりのサブメンバー主体チームを送り出し、あっさり負けたりしています。
しかし、イングランドは別です。1871年に始まった、世界最古のサッカー大会であるFAカップを制することは大変な名誉であり、この由緒あるカップで手抜きなどすれば、ファンは黙っていません。かつて、アレックスファーガソンがマンチェスター・ユナイテッド就任後3年間、無冠に終わり、勝負の4年め、リーグは中位に沈んでしまい、「クビにせよ」というファンの声さえあったたなかでFAカップを制覇!翌年も引き続き指揮をとることになった、というエピソードもありました。つまり、FAカップ優勝に、それだけの価値がなければ、マンチェスター・ユナイテッドのこの20年の歴史は違うものになっていた、ということです。ちなみに、この9年、タイトルから見放されているアーセナルの最後の戴冠は2004年のこの大会です。
FAカップの最大の特徴は、「ホーム&アウェーではなく一発勝負」というところにあります。次のラウンドの対戦相手と、どちらがホームかはすべて抽選で決定されます。試合が引き分けとなれば、ホームとアウェーをひっくり返して再試合が行われ、それでも決着が着かないとそのまま延長戦、PK戦が行われるというルールです。それだけにジャイアント・キリング(=下位チームがビッグクラブを破ること)が起こりやすく、これもまたこのカップの注目ポイントです。決勝戦は、中立地でありサッカーの聖地である、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われるのです。
さて、16強が出揃う4回戦。昨夜、いきなり、アストンヴィラが2部(日本でいえば、J2の下の下です)のミルウォールに逆転負けを喫する、というショッキングなニュースが入ってきました。一発勝負であり、上位クラブと対戦できるという貴重な機会なので、下位、とりわけプレミアリーグ以下のカテゴリで戦っているクラブのモチベーションが高いんですね。この土・日で行われる15試合は、下記の組み合わせです。プレミアリーグの強豪チームでは、MAN.CITY、MAN.UTD、アーセナル、チェルシー、リヴァプール、トッテナム、エヴァートンが残っています。
Stoke City VS Manchester City Norwich City VS Luton Town
Macclesfield Town VS Wigan Athletic Derby County VS Blackburn Rovers
Hull City VS Barnsley Middlesbrough VS Aldershot Town
Brighton VS Arsenal Reading VS Sheffield United
Huddersfield Town VS Leicester City QPR VS Milton Keynes Dons
Bolton Wanderers VS Everton Manchester United VS Fulham
Brentford VS Chelsea Leeds United VS Tottenham
Oldham Athletic VS Liverpool
ここからは、私の予想です。まずはこの4回戦、ジャイアント・キリングはあるのか?ですが、「なし」と断言します。プレミアリーグの日程と対戦相手が厳しくて集中力を欠いたクラブが、足元をすくわれる候補ですが、29日と30日に行われるプレミアリーグ次節、難敵との戦いを控えているのは直接対決するアーセナルとリヴァプールのみ。とりわけアーセナルは、ミッド・ウイークにウエストハムとの延期試合をこなしたばかりで、そうとうきついスケジュールなのですが、この2チームはFAカップの相手がラクです。キャピタル・ワン・カップで、ガチのメンバーで4部のブラッドフォードに負けるという大失態を犯したガナーズも、さすがに同じシーズンで2度も大盤振る舞いはしないでしょう。そのほかのチームは、今後のことを気にせず、5回戦進出をめざすことができます。「引き分け/再試合」程度のことはあっても、いきなり消えることはないという予想です。
次に今季のFAカップの優勝予想ですが、競馬風にいえば、
本命=リヴァプール
対抗=マンチェスター・ユナイテッド
おさえ=チェルシー
でしょうか。「この大会にかけるモチベーションが高く、バイオリズムが上向きで、一発勝負に強い」という観点で選びました。モチベーションでいえば、批判をかわしたいヴェンゲルが本気で獲りにきているアーセナルや、レドナップ監督やFWレミーなど、大胆なテコ入れをしたQPRもよさそうですが、いかんせん、一発勝負に必要な「劣勢をはね返せる攻撃力」「ピンチに踏ん張れるリーダーシップを持った中心選手」がないのがしんどそうです。その点、リヴァプールは、スタリッジの補強でチーム力が上がり、ジェラードやレイナというハートの強い選手がおり、明らかに調子がよさそうです。そして「今年はFAカップを獲りたい」とサー・アレックスが明言しており、選手たちが”3冠奪取”を口にしているマンチェスター・ユナイテッドが対抗馬。もう1チーム、気になるのが過去6年で4回優勝しており、世界クラブ選手権とキャピタル・ワン・カップを落としたベニテスが自らの価値を証明したがっているチェルシーです。昨季のチャンピオンズリーグで世界に見せつけた、一発勝負での集中力は超一流。ランパードの花道、という盛り上がり要素もありますね。シティは2年連続のチャンピオンズリーグ1次敗退など、短期勝負にどうも弱く、マンチーニの頭の中は完全に”リーグ連覇”の5文字(イタリア語だと何文字でしょう)に支配されていそうなので、評価を下げました。トッテナムは好不調の波があり、エヴァートンは0-0や1-1など、点を奪えずに引き分けることが多すぎるので、それぞれ無印です。
こうやって材料を並べてみると、「チェルシー本命」に見えますね。なのになぜ、そうしないのか?答えは簡単、私があまのじゃくで、穴党だからです。ああ、この性格のせいで、どんだけJRAに預金してきたか。ええ、あくまでも「預金」です。今年のダービーあたりで、いままでの積立て分をきっちりおろさせていただきます。
話がそれかかったところで、そろそろ、お開き。
—–
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す