プレミアリーグ2013-14前半戦総決算 ~興奮!事件!偏愛的ベストゲームランキング
今回は、コーナーを2つに分けておりまして、記憶に残る激戦・名勝負を紹介する「ベストマッチ編」と、リーグを盛り上げるさまざまなトピックスがあった「事件な試合編」でそれぞれ、順位をつけております。各記事には、ゲームがあった当時の「プレミアリーグ観戦記」へのリンクがついておりますので、「どんな試合だったっけ?」「その試合は観てないけど、詳細が知りたい」と思ったら、そちらを読んでいただいて、思い出すなり新しい発見をするなりしていただければ幸いです。では、さっそくまいりましょう!
1位 エヴァートン 3-3 リヴァプール
今季のプレミアリーグを終始湧かせた「マージーサイドの逆襲」。彼らの素晴らしいダービーが、プレミアリーグの魅力を世界に伝えるための最高のプレゼンテーションでしょう。エヴァートンはミララスとルカクで3発。リヴァプールはスアレスとスタリッジのアベックゴールに、コウチーニョの巧みな先制点が花を添えます。ロジャース監督の攻めの采配と、レイトン・ベインズ負傷でデュルフォーという隠しカードを切ったマルティネス監督の意地の采配。プレミアリーグ前半戦を代表するにふさわしい試合ということで、このゲームを1位に選びました。
2位 アーセナル 1-1 エヴァートン
不調だったカソルラが躍動し、GKハワードはビッグセーブを連発。ルカクを完封したコシールニーのスペースカバー。ラスト10分にロシツキのチャンスメイクからエジルが先制すると、すぐさまデュルフォーがギブスをかわしきらないまま強烈なシュートを叩き込んで同点。プレミアリーグらしいきびきびした試合運びといい、クライマックスとなったラスト10分からの2ゴールといい、今シーズンのベストバウトといってもいいゲームでしたが、ドロー決着で、玄人好みなシブいゲーム展開だったので、ここは2位としましょう。
3位 アーセナル 2-0 リヴァプール
「プレミアリーグ首位攻防戦」の醍醐味を満喫した好試合。負傷していたコウチーニョの復帰戦でしたが、最大のトピックスは「今季のアーセナルの強さは本物だ」と誰もが認識したことでしょう。ロシツキ、エジル、カソルラが揃った脅威の攻撃陣、決してラッキーボーイではなかったゴールゲッター・ラムジーのシュートセンス。スアレスとスタリッジは不発に終わりましたがリヴァプールの奮闘も素晴らしく、1位に推してもいいくらいのレベルの高さでした。
4位 マンチェスター・シティ 2-1 リヴァプール
これもまた、プレミアリーグの首位争いにふさわしいシブい好ゲーム!ミニョレのセーブミス、スターリングのゴールがオフサイドで取り消されるなどの「事件」もあり、ファインゴールはなかったものの、サッカーのおもしろさとビッグマッチの緊張感が詰まった一戦でした。
5位 チェルシー 3-1 サウサンプトン
プレミアリーグ最少失点を続けた堅い守備と華麗なカウンターで、一時は4位を走ったサウサンプトン。彼らの守備のうまさと強さを存分にみせつけ、1-0と前半はリードします。これに対してハーフタイムにエッシェンをデンバ・バに代えるという博打をうち、後半に攻め方を変えてケーヒル、テリーのゴールで試合をひっくり返したチェルシー。モウリーニョ采配の真髄を見せてくれたこの試合は、サッカーのおもしろさをプレイ以外の面から語ってくれるいい教材でした。
■事件な試合編
1位 トッテナム 0-5 リヴァプール
監督更迭の直接的なトリガーとなった試合。ダイナミックなサイドチェンジ、ヘンダーソンを中心とした中盤のコンビネーション、スルーパスからのスアレスの職人芸ゴールと、今季プレミアリーグでのリヴァプールのよさがすべて出た一戦でした。一方、トッテナムは、DFラインを高くし過ぎてリヴァプールの高速コンビネーションやスルーパスの餌食となり、これを修正できないままパウリーニョがレッドカード!相手をみて戦うことができないヴィラス・ボアススタイルの限界が浮き彫りになったゲームでもありました。この翌日の2013年12月16日、ヴィラス・ボアス監督、解任。
2位 リヴァプール 5-1 ノーウィッチ
ロングシュート、ボレーシュート、ドリブルシュート、直接フリーキック!プレミアリーグナンバーワンFWスアレスの「神ゴール」がさく裂した試合です。それにしても、凄いプレイの餌食はいつもノーウィッチですね。彼らには「プレミアリーグのリアル・ウイニングイレブン大賞」を差し上げたくなります。
3位 マンチェスター・ユナイテッド 1-4 マンチェスター・シティ
ダービーでボコボコにされるのは初めてではありませんが、この試合の「事件」は0-4とされた後のモイーズ監督の落胆ぶりでしょう。頭を深く垂れて、石のように動かず。完全な負け試合でサイドMFを下げ、守備的MFを入れたきり2枚もカードを残すなど、采配放棄寸前の豪快なキレっぷり。ベンチであんなに落ち込んでいるプロの監督を初めて観ました。
4位 マンチェスター・ユナイテッド 0-1 ニューカッスル
エヴァートン戦に続いて、まさかのホーム2連敗!香川真司、ルーニー、キャリックが不在で、変化をもたらす選手がおらず、好調キャバイェに一発喰らってジ・エンド。マンチェスター・ユナイテッドのダッチロールぶりとベンチの無策が象徴的な一戦でした。
5位 トッテナム 0-1 ニューカッスル
こちらは「神セーブ!」。シュート31本、ボールポゼッション65%、決定機8回。ホワイト・ハート・レーンに陣取った熱狂的サポーターの後押しを受け、圧倒的なサッカーを展開していたトッテナムが、まさかのクリーンシート敗戦!右に飛んだ直後に左にダイビングし直すという驚異の反応を見せたニューカッスルGKティム・クルルが、決定機をすべて止めるという最高のプレイを披露したゲームです。こういう試合をことごとく落としたのも、ヴィラス・ボアス監督の不運でした。
6位 マンチェスター・シティ 7-0 ノーウィッチ
マンチェスター・シティの攻撃力が凄すぎ、興奮を通り越して驚愕も突き抜け、大爆笑に至ったゲームです。解説をし出すと長くなるので、このとき紹介した「マンチェスター・シティのトリセツ」をご覧ください。これを読めば、マンチェスター・シティに一目ぼれするか、大嫌いになるか、いずれにしても心が揺さぶられることでしょう。さて、あなたはどっち!?
【番外編その1】 アーセナル 4-1 ノーウィッチ
「ウィルシャーがカソルラにはたいたボールをダイレクトで再度もらうと、ジルー、ウィルシャー、ジルーとすべてワンタッチ。まったく対応できないノーウィッチのDFの間を縫って、最後はウィルシャーがゴール」…観戦記でこう表現しましたが、わずか数秒の「今季のベストコンビネーション」を、その魅力が伝わるように書くのは難しいです。ゲームというより、この一瞬の「エクセレントな事件」をリスペクトしたかったので番外編としました。…しかし、またもあなたがたですか、ノーウィッチのみなさん。あまり相手の好プレイを演出し過ぎると、「ノーウィッチレート」なんていわれて価値が下がりますので、後半戦は気をつけてください。
【番外編その2】 バイエルン・ミュンヘン 2-3 マンチェスター・シティ
敵地アリアンツ・アレナで、2-0から世界王者をひっくり返したチャンピオンズリーグのこのゲームは、プレミアリーグはブンデスリーガに負けていないという勇気を与えてくれた試合であり、「マンチェスター・シティはやる気になればアウェイでも勝つ」ことを教えてくれた試合でもありました。誰もがそろそろ止めてくれと思っていたチームを叩いて、連勝記録などさまざまな数字をゼロクリアしてくれた功績は、世界的に評価されるべきでしょう(大げさでしょうか?)
…いかがでしょうか。これをまとめていてあらためて思ったのが、プレミアリーグが他国リーグより魅力的なのは「上位に多くの強豪クラブがひしめいているので、レベルの高いゲームが多い」「ダービーの盛り上がりが素晴らしい」からだということ。今夜、さっそくマンチェスター・ユナイテッドとトッテナムの「サバイバルゲーム」が行われます。後半戦も、数々の好試合と事件が繰り広げられるはずですので、見逃さないようにしたいですね!
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
あけましておめでとうございます。
こうやってみると、面白かった試合が多いですね。
やはり、マージーサイドの2クラブは熱い試合をしてくれますね。
ロンドンやマンチェスター勢とは違った魅力の一つですね。
年始早々お疲れさまです笑
ほんとエバートン戦は疲れましたね笑
やっとの思いでもぎとった一点がすぐに返されてしまうとゆー……
ちなみに自分のベストゲームはアウェイのドルトムント戦ですよ!
リバサポさん ウィルシェアさん>
サポーターじゃなくとも、アーセナル、リヴァプール、エヴァートンのゲームがおもしろかったですね。アーセナルとドルトムントはホーム、アウェイとも凄かったです。
新年あけましておめでとうございます
熱い試合が多かっですね
リーガやブンデスと違って
どのチームにもチャンスがあり
あっという間に順位が入れ替わります
そこがプレミアの見所で
毎試合一喜一憂してます
リバプール頑張ってくれ~