イングランド代表発表!若手選手から見えてくる、プレミアリーグの現状
さて、3月第1週はインターナショナルマッチウィーク。日本代表は、ワールドカップに向けた2014年第1戦をニュージーランドと戦いますが、イングランド代表の対戦相手はデンマークです。今週末にプレミアリーグとキャピタル・ワンカップ決勝があり、ミッドウィークに代表戦をこなして、来週末はプレミアリーグとFAカップ準々決勝。さらにその3~4日後にはチャンピオンズリーグと、イングランドは相変わらずアクロバティックなスケジュール設定です。カップ戦で上位進出をしているクラブは、プレミアリーグの日程を飛ばしているわけですから、未消化のゲームはどこかのミッドウィークに差し込まれます。マンチェスター・シティは、キャピタルワンカップ、FAカップ、強風で中止になったサンダーランド戦と3発ありますから、3月中旬以降の試合日程は爆発寸前でしょう。いやいや、何とも。
話がそれたので元に戻しましょう。そう、そのイングランド代表のゲームですが、27日に30人のイングランド代表選手が発表になりました。今回は、妥当すぎるくらいのメンバリングです。サプライズは、コーカーが入ったこと、不調のクレヴァリーが入っちゃったこと、逆にアーロン・レノン(トッテナム)、ギャレス・バリー(エヴァートン)らのベテランが選外となったことぐらい。今回選ばれなかった選手では、アダム・ジョンソン(サンダーランド)、ジョン・フラナガン(リヴァプール)、ジェイク・リヴァモア(ハル・シティ)、ジョンジョ・シェルヴィ、ネイサン・ダイアー(スウォンジー)あたりが気になるところですが、いずれも好選手が集中しているポジションだったり、代表としてプレイするには迫力不足だったりするという判断でしょう。彼らを選ばなかった理由も何となくわかる気がします。では、30人の顔ぶれをどうぞ!
GK
フレイザー・フォースター(セルティック)、ベン・フォスター(ウェスト・ブロムウィッチ)
ジョー・ハート(マンチェスター・シティ)、ジョン・ラディ(ノリッジ・シティ)
DF
レイトン・ベインズ(エヴァートン)、ガリー・ケイヒル(チェルシー)
アシュリー・コール(チェルシー)、グレン・ジョンソン(リヴァプール)
ルーク・ショー(サウサンプトン)、クリス・スモーリング(マンチェスター・ユナイテッド)
カイル・ウォーカー(トッテナム)、スティーヴン・コーカー(カーディフ)
MF
アダム・ララナ(サウサンプトン)、マイケル・キャリック(マンチェスター・ユナイテッド)、
トム・クレヴァリー(マンチェスター・ユナイテッド)、ロス・バークリー(エヴァートン)
スティ-ブン・ジェラード(リヴァプール)、ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)
ラヒム・スターリング(リヴァプール)、フランク・ランパード(チェルシー)
ジェームス・ミルナー(マンチェスター・シティ)、ジャック・ウィルシャー(アーセナル)
アレックス・オックスレイド=チェンバレン(アーセナル)、アンドロス・タウンゼント(トッテナム)
FW
ダニエル・スタリッジ(リヴァプール)、ウエイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)
ダニー・ウェルベック(マンチェスター・ユナイテッド)、ジャーメイン・デフォー(トロントFC)
リッキー・リー・ランバート(サウサンプトン)、ジェイ・ロドリゲス(サウサンプトン)
あらためて、こうしてイングランド代表メンバーを見ると、「以前から強かったポジション、柱となるベテランが最近まで残っていたポジションほど、後継者が育っていない」ことが気になります。デヴィッド・シーマン以来、これといった後継者が出ていないGKは、201cmの長身GKフレイザー・フォースターの成長に期待。彼が定着すれば、これまで数多くのチャンスを活かしきれなかったジョー・ハートはノーチャンスでしょう。テリーが抜けたCBは、ガリー・ケーヒル以外にこれといった選手がおらず、現在負傷中のフィル・ジョーンズにまかせるのも不安です。ジェラードとランパードの後釜には誰が入るのでしょうか。プレミアリーグ上位クラブのセンターMFは、軒並みベテランか外国人。主要ポジションで世代交代に失敗する危機が、すぐ目の前に迫っています。
逆に期待できるのは、ルーニーとスタリッジが並ぶワールドクラスの2トップと、ウォルコットのケガがあってもタウンゼント、チェンバレン、ララナ、スターリングが揃っているサイドMF。そして、カイル・ウォーカーやグレン・ジョンソン、クロスの精度が高くて攻撃力があるレイトン・ベインズと若手のルーク・ショーがいるSBです。サイドに比べてセンターが弱いのは厳しいですね。ジャック・ウィルシャーはいい選手ですが、守備力と視野の広い構成力が課題です。弱気なプレイが目立ち、マンチェスター・ユナイテッドでモイーズ監督がスタメン起用する理由がわからないクレヴァリーは完全に伸び悩み状態。ジェラードもランパードもさすがに次回のワールドカップは考えにくいので、中盤と後ろのセンターを誰が仕切るのかを早急に決め、場数を踏ませないと、ワールドカップの出場権獲得が怪しくなってきます。
いっそ、「ヘンダーソン+チェンバレン」、あるいは「ルーニーコンバート」などとして、超攻撃型の中盤構成にでもしますか。もともとセンター志向が強く、守備も悪くはないチェンバレンと、運動量があって器用なへンダーソンはまだ底を見せていないので、経験を積めば化けるかもしれませんね。イングランド代表の層の薄いポジションは、そのままプレミアリーグ上位クラブのウィークポイントになりかねません。世界王者のスペインはセンターMFの層が厚いのが特徴ですが、超一流はバルセロナ、レアル・マドリード、アトレティコ・マドリードに集中し、その下の層がプレミアリーグでプレイするとなると、クラブレベルでもスペイン優位は明らかです。若手をうまく使って成長を促す仕事は、決して一流とはいえないホジソン監督には荷が重い仕事でしょう。次の代表監督には、若手育成に長け、長期的なチームづくりができる方を据えないといけませんね。イングランド代表のためにも、プレミアリーグの輝かしい未来のためにも。
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イングランド代表は4-3-3で、リバプールをベースにした戦い方がいいのでは?と思います。
ルーニーをスアレスで、スタリッジ&ルーニーを仮想SASとして2人の内どちらかがサイドにまわり、ポジションチェンジを繰り返す形。
もう一方のサイドはスターリングやララーナ、チェンバレン等のウィンガーが本職の選手を配置しましょう。(しっかり守備でも頑張れる選手がいいですね)
中盤のアンカーにジェラード、前にランパードとウィルシャーといきたい所ですが守備にかなり不安がありますので、ルーニーかスタリッジがまわるサイド側にヘンダーソン、もう一方にランパードかウィルシャーがベストでしょうね!
ドイツ、スペイン等自国のクラブが基盤になっているチームは安定して結果が出せると思うのでホジソンに良い決断をして欲しいものです!
リバプールファンなので代表にこういう反映のされ方が行われると大変嬉しいのですが^^;
シティやチェルシーの様なプレミアのトップに代表への貢献が少ないのはプレミアの痛いところですね…
長文失礼しました!
いっぱさん>
イングランド代表をリヴァプールベースで、は賛成です。速さとサイドで勝つ、とコンセプト明確にしたほうがいいと思います。