2021.01.30 トッテナムの話題
ハリー・ケインが激痛の負傷リタイア、前線のタレントは軒並み低調…どうします?モウリーニョ監督!
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直近のプレミアリーグ4試合は2勝2分とまずまずの戦績でしたが、引き分けた相手は絶不調ウルヴスと降格ゾーンに沈むフラム。ソン・フンミンのペースが落ち、好調とはいえなかったスパーズにとって、レッズ戦はただの敗戦ではありませんでした。チアゴとヘンダーソンとの接触で、両足首を痛めたハリー・ケインが前半でリタイア。左足のケガは深刻で、数週間プレイできないのは確実と報じられています。今季プレミアリーグ19試合12ゴール11アシストの絶対的エースを失ったモウリーニョ監督は、戦術の見直しを強いられています。
これまでのスパーズは、守備を固めて自陣で奪い、ハリー・ケインとソン・フンミンが速攻を仕掛けるというシンプルな戦い方がベースでした。ポゼッション49.3%はリーグ11位。ビッグ6で唯一50%を切っており、34ゴールのうち7番と10番が24ゴールと7割以上を占めています。この状況を言い換えると、「モウリーニョ監督は守備に長けた選手をスタメンで起用し、攻撃のタレントを活かせていない」となります。デル・アリの出場時間はたったの75分。ラメラ、ベルフワイン、ヴィニシウスは未だノーゴールで、ルーカス・モウラ、ガレス・ベイル、ロ・チェルソは1ゴールしか決めていません。
夏に獲得した選手で、持てる力を発揮しているといえるのは、中盤の軸となったホイビュルクとチーム3位の3アシストを決めているレギロンのみ。ハリー・ケインの代役として期待されたヴィニシウスはプレミアリーグにフィットしておらず、サイドアタックの強化を目論んで連れてきたガレス・ベイルは全盛期とはほど遠い出来です。エースがいない状況に対応する術を用意していなかったモウリーニョ監督は、この危機をどういう戦術で乗り越えるのでしょうか。
ポチェッティーノ時代にも10番不在の時期がありましたが、ソン・フンミンに最前線をまかせて切り抜けられたのは、デル・アリとエリクセンというWプレーメイカーのサポートがあったからです。当初の計画通り、ヴィニシウスを代役としてソン・フンミンを得意の左サイドに置くのか。あるいは韓国代表をセンターにまわして、修羅場の経験豊富なガレス・ベイルやルーカス・モウラの覚醒を促すのか。いずれにしても、しばらくは得点力がダウンするのを避けられないのではないでしょうか。
ハリー・ケインの負傷をきっかけに、あらためてスパーズの選手たちのパフォーマンスをチェックしてみると、いかに前線のタレントがフィットしていないかがよくわかります。2人のストライカーとエンドンベレ、ホイビュルク、シソコを重用して6位に着けていたチームがEL出場権県外に順位を落とすことになれば、ダニエル・レヴィ会長は指揮官の手腕に疑念を抱くようになるのではないかと思います。週末のプレミアリーグはブライトンとのアウェイゲーム、ミッドウィークはチェルシーとのロンドンダービー。モウリーニョ監督の先発リストと交代カードに注目しましょう。
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