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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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サッリは熱望、ランパードは…「ピャニッチとジョルジーニョのスワップ」は成立するのか!?

バルセロナと契約間近といわれていたボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFのプレミアリーグ参入が実現したら、びっくりです。オリンピック・リヨンで4シーズン、ローマで5シーズンを過ごしたミラレム・ピャニッチは、2016年の夏にユーヴェに加わると、初年度からレギュラーに定着。インサイドMFからCBの前にポジションを下げてからは、パスの精度の高さとともに展開力に磨きがかかりました。複数の球質を使い分けるFKは健在。ドライブをかけて枠内に落とすボールや、GKの前で弾ませるいやらしい弾道は、プレミアリーグでもサポーターから高い評価を得られるはずです。

バルサからインターセプトする可能性ありといわれているのはチェルシーです。「メトロ」「デイリー・メール」などの一斉報道によると、ユーヴェを率いるマウリツィオ・サッリ監督がジョルジーニョ獲得を熱望しており、プレーメイカー同士のスワップを画策しているとのこと。バルサと4年契約と伝えられていた30歳のベテランは、行き先をロンドンに変える可能性があるといわれています。フランク・ランパード監督は、自らの戦術に適応してくれた有能なパサーを手離してもいいのでしょうか。サッリの下で中盤のハブを務め、すべての攻撃の起点となっていた2018-19シーズンに対して、ランパードのスタイルに合わせて攻撃のスピードUPを図った今季は、配球の質が明確に変化しています。

2018-19シーズンは、プレミアリーグ37試合2ゴール。2019-20シーズンは29試合中26試合に出場し、PK3本を含む4ゴール&2アシストという記録を残しています。チェルシー入団1年めはプレミアリーグNo.1となる3118本のパスを通したセントラルMFは、1試合あたり84.3本だったパス本数を71.6本に減らしました。配球のタイプをチェックしてみると、スルーパスは34本から16本に激減したのですが、前線を動かすロングフィードは92本から97本に増えています。1試合あたりのタックル数は2.05から2.23に増え、50%だった成功率は60%に向上。1試合あたり1.7回だったインターセプトも2.2回となっており、最初のシーズンは課題とされていた守備を意識的に改善したのが見て取れます。

「昨シーズンは考えられなかったけど、自分に対するサポーターの評価が変わったのをうれしく思う。何もいわず、やるべきことに集中してきた。ずっとハードワークしてきたんだ。彼らが自分にいい印象を持っていなかったのはわかっていた。少し悲しかったね。その評価は間違っていると証明したかった」
「今季はロングボールを多用するようになった。スプリントを増やし、ショートパスを減らした。メンタリティはそのままで、プレイに変化を加えたんだ。相手チームにプレッシャーをかけ、試合をコントロールするようにしている。ランパードは短いパスを繰り返すスタイルを望んでいないからね」

プレミアリーグと新監督のコンセプトへのフィット感を高めるべく、ずっと続けてきたプレースタイルを捨てたクレバーなMFは、もうしばらく見ていたい選手でした。ピャニッチもまた素晴らしい選手で、中盤の底に定着すれば攻撃のバリエーションは広がりそうですが、チームに馴染んだ28歳を放出してプレミアリーグ未体験の30歳を迎え入れるのはギャンブルに思えます。サッリは満足、ランパードにとっては微妙なスワップは成立するのでしょうか。現地メディアの続報に注目しましょう。


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