CBマンガラ獲得決定で弱点なしのマンチェスター・シティ、FFPペナルティは大丈夫!?
コミュニティシールドで、ナスタシッチとボヤタのコンビがアーセナルの前線に軽くひねられた夜、最終ラインに加わったと発表されたのは、かねてから噂のCBエリアキン・マンガラ。先に入団が決まっていたMFフェルナンド同様、1月に移籍市場の締め切り時間オーバーで獲得しそこねたといわれるFCポルト所属の選手です。7月には、マンガラ移籍決定の未公開情報がハッキングによってさらされたという事件もあり、獲得は既定路線でしたが、正式な発表までずいぶん時間がかかりました。複数の権利保有先があるといわれていたマンガラの契約を一括化するのは想像以上に大変な作業だったのでしょう。移籍金は3180万ポンド(約54億7000万円)と高額ですが、希少価値の左利きCBの加入で、マンチェスター・シティはすべてのポジションに高レベルの本職が2人以上いるという盤石の体制を完成させました。
さて、今季はFFP(ファイナンシャルフェアプレー)のルール違反に問われ、「移籍金と選手へのサラリーが昨季総額を超えてはいけない」というぺナルティを受けているマンチェスター・シティですが、そちらのほうは大丈夫なのでしょうか。フェルナンド獲得は1200万ポンド(約20億6000万円)、カバジェロが600万ポンド(10億3000万円)。サニャはフリーで、非公表の21歳スクリーニにさほどかかっていないとすれば、購入額トータルはざっと5000万ポンド強といったところでしょう。過去のマンチェスター・シティと比べれば、やはり驚くべき少額です。
一方で、売却益のほうを見てみると、サンダーランド移籍のMFロドウェルが1000万ポンド(約17億2000万円)。GKパンティリモンと、エヴァートンに完全移籍させたガレス・バリー、WBAのレスコットはゼロ円なので、締めて1000万ポンド。現状は、収支の差分が4000万ポンドほどあることになります。
となると、ペジェグリーニさんは2~3人、売らなければなりません。噂に上っているのは、800万ポンド程度で売れそうといわれているSBマイカ・リチャーズ、獲得時は1600万ポンドだったといわれるMFハビ・ガルシア。これでもあと1600万ポンドほど足りません。契約更新したばかりのボヤタやシンクレアは、ホームグロウンルールという別な縛りの関係で売りづらいでしょう。ヨヴェティッチに活躍の兆しがみえてきた今、2000万ポンド以上取れそうなネグレドが売れればよかったのですが、ケガでしばらく使えないとわかっているFWには、ストライカーを熱望しているリヴァプールでも二の足を踏むでしょう。前線と中盤は売りたくない選手ばかり。SBも、売れば一発で手薄。となると…。
ナスタシッチ!?
ぐるっとまわって、昨季プレミアリーグ開幕時には、期待の若手といわれていた21歳のセルビア人CBを手離すしかなさそうです。ハビ・ガルシアとナスタシッチを出して、マンガラやコンパニがケガでもしたら、サニャを真ん中で使うのでしょう。何だか、昨季より不安な布陣です。
というわけで、プレミアリーグ上位クラブの関係者のみなさん、ご安心ください。マンチェスター・シティはもう1年、CBの層に不安を抱えたまま、プレミアリーグを戦うことになる見通しです。マンチェスター・ユナイテッドとアーセナルにおかれましては、出物が少ないCBですので、購入を検討されるのもいいのではないでしょうか。経済合理性重視のシティ・フットボール・グループは、モウリーニョさんやヴェンゲルさんのように「プレミアリーグ内には売りたくない」などという難しいことはいわないと思われます。
上記計算、だいたい合ってますよね!?これ以外にウルトラCなやりくり術があれば、教えてもらいたいぐらいです。赤字が大きいといっても、問題なく投資できるはずのマンチェスター・シティにとって、FFPペナルティは、やはりやっかいな魔物ですね。(エリアキム・マンガラ 写真著作者/Clément Bucco-Lechat)
※筆者註:本稿について、FFPは「移籍額=上限設定を守ればよい」というペナルティではないか、というご指摘をいただきました。あらためて確認したところ、「2015年夏までは、移籍金と人件費総額で昨季と同等の4900万ポンドで凍結」なので、サラリーを減らすというやりくりも可能で、移籍金はプラスマイナスゼロで合わせにいかなくてもOK、となります。誤った記述についての訂正とお詫びをこちらに掲載させていただきました。大変、申し訳ありませんでした。
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お前何も知らねえのにこんなの書くなよ(笑)今年は使っていい金額が決められててその金額内での獲得だから問題ねえんだよww
いやいや、アーセナルは同一リーグに充分選手を供給してきました。今回はフェルマーレンの人間性とキャプテンシーだと思います。彼がユナイテッドへ行きたいと訴えたら、ベンゲルは容認したでしょう。
散々シティには選手を供給したので、たまにはお返ししてほしいです。
あ さん>
いま一度、事実関係確認して、誤りがあれば訂正します。
とはいえもし、誤りがあったとしても、いきなりその口調はないんじゃないでしょうか。
フラットに指摘していただければ、こちらも確認してお返ししますので。
londres nordさん>
A.コールやナスリ、クリシーなどなど、出してるのは理解してます。今回、ヴェルマーレンの際に、ヴェンゲルさんがプレミアリーグ行きを懸念されていたので…というお話です。彼個別の話なのか、ヴェンゲルさんが、そのへんのことを以前より気にするようになっているのかはわかりませんが。
今夏の移籍市場での赤字を4900 万ポンド以下までが許されています
4900万ポンド以上使うなら売却で得たお金を使う必要があります
つまり「使えるお金=4900万ポンド+売却金」になると思いますよ
サラリーについては前シーズンの支出を上回ってはいけないという罰則だったと思います。
移籍金についてはぷれみあふぁんさんの指摘通りですね。
ですから現状シティに必要なのはサラリー調整だけ。
ハビ・ガルシアやリチャーズあたりを放出すれば事足りるのではないでしょうか?
まあ出場機会を求めてナスタシッチ本人が移籍を希望する可能性はありますね。
シティがいろんな選手を獲っていて金満クラブが憎いのは理解出来ますが、
よく知らないことを長々と分かったようにお書きになるのは
もうそろそろお控えになった方が・・・
貴殿が恥をかかずに済むかと思いますよ
ぷれみあふぁん さん>
FFPのペナルティ内容についてはあらためて確認し、私もその認識で、だからこそ、パリサンジェルマンはディ・マリア獲得検討時にラベッシやカバーニの売却を検討していると報道されていたと受け取っていたのですが、「4900=2015年夏の移籍金+サラリー+スタッフ人件費の支出総額である」という報道もあります。過去のニュースをひもといても、このあたりは情報が錯綜していますね。自分の認識が大きくズレていたらまずいので、引き続きチェックしたいと思います。ご指摘、ありがとうございます。
いずれにせよ、マンチェスター・シティは、今現在の年棒総額としては昨季をオーバーしているようにみえます。これから1~2人は売りに出さないと、そちらが引っかかりそうです。
パックンさん>
ご指摘ありがとうございます。私も、おっしゃるとおりだと思いますが、ぷれみあふぁんへのお返事にも書いたとおり、「4900にどこまで含まれるのか」について複数の情報があるので、そこだけ念のため確認したいと思っています。
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こんにちは さん>
当初の記事に事実誤認があったことは、お詫びしたいと思います。申し訳ありませんでした。
しかしながら、ひとつ、大きな誤解があります。
私は、「金満クラブ憎し」とはまったく思っておりません。私が応援しているマンチェスター・ユナイテッドも、金満クラブといわれても仕方がないと思っているぐらいです。過去に、自前の選手を育成して強くなったプロセスが認知されているので、金満というイメージで語られることは少ないのですが、最近は以前に比べて若手が出て来なくなり、市場で買わないと巻き返しが難しくなっておりますので、なおさら。
過去に書いてきた記事を読んでいただくとおわかりいただけるかと思いますが、シティ・フットボール・グループがやっていることは、今までのサッカークラブのあり方を変える、画期的な取り組みになりえるかもしれないと思っているくらいです。その存在が独特なので、「ランパードの移籍は社内人事異動ですか!?」といじり気味に書いたりあいたことがあるので、金満クラブ嫌いに受け取られたかもしれませんが、やっていることは非常におもしろいと思っておりますし、選手獲得の際の人選は、アブラモヴッチさんがチェルシーのオーナーになった当初よりも格段に的確という評価です。
FFPについても、処分が決まる前に「違反を目こぼしたりせず、フェアに運用してほしい」といっただけで、ペナルティが下された今、パリやマンチェスター・シティを批判する気持ちはこれっぽっちもありません。マンチェスター・シティの違反は、「UEFAとの見解の相違」であり、なしくずしに破りにいったわけではないと認識しています。
今回、マンチェスター・シティを取り上げたのは、50億円の移籍金を必要とする選手を獲ったということは、逆に出す選手がいるんじゃないか、という「動きが起こる可能性」に注目したからです。マンチェスター・シティはキャッシュを持っているので、本当は誰も出さず、FFPペナルティさえなければこのままシーズンインしたいだろうな、と思っています。
①移籍金は4900万ポンド+売却金まで
②総人件費は昨季上回ってはならない
上の①と②は別々の認識でした
そのため記事を読むと、「夏の移籍収支を0にしなければならない」というところに疑問がありました
「2015年夏までは、移籍金と人件費総額で昨 季と同等の4900万ポンドで凍結」の意味がわかりにくく、4900万ポンドが何を指すのか明確にしてほしいところですね
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ぷれみあふぁんさん>
そうですね。私も、FFPの記事を何度か書かせていただきながら、今回混同してしまったのが「2015年夏までは、移籍金と人件費総額で昨季と同等の4900万ポンドで凍結」という着地のわかりにくさだったのだと振り返りつつ、あらためて反省しています。言い訳めいた言い方になって恐縮ですが、これは、「4900までは使える」ともとれますし、「固定人件費が一定の範囲を占めていた場合は、限りなく移籍金は使えない」ともとれます。冷静になってみれば、ある程度使える枠がなければ、パリがあれほど早期にダヴィド・ルイスに大枚はたけないのですが…。
いずれにしても、ありがとうございました。整理していただき、感謝しています。
CBにしては超高額ですけど、そんなに良い選手なんですかね?
あああさん>
あくまで個人的な見解ですが、いい選手ではあるものの、割高ですね。ユーティリティーの高さや、保有権が分散所持されていたことなど、いくつかの要素が重なって高くなっているように思います。
ちょっとミスしたくらいで気にしないで下さいね。
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私はチェルシーファンなのでチェルシーネタをもっと増やしてもらえると嬉しいです。笑
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チェルシーファンなのでチェルシー多め期待してます(^^)
クリアしている可能性とか、誤解を招く表現が含まれているとか素直に誤りを認められないものですかね。
よほどプライドが高いと見受けられますね。
グナさん 本城さん>
ありがとうございます。最近は、読んでいただいている方が増えており、影響も少なくないと思いますので、お詫びと訂正の記事をUPさせていただきました。
journeysさん>
すみません。確認の上、きちんとお詫びをする文章を書ける時間がこの時間になりそうだったので、昨日は緊急対応をさせていただき、今朝、お詫びをさせていただきました。
プレミアリーグを愛する方のブログと思い、いつも楽しく拝見させて頂いております。
個人のブログなので、間違いはありますよ。それにマンUの大ファンとなれば、そちらに偏るのも普通の事ですよ。間違いはしっかり認めて正し、また、思った事を書きこめは良いのでは。
ちなみに当方はアーセナルファンなので、よろしくね。