イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

プレミアリーグ再開間近!移籍市場2016-17・最終版(2)最強の中堅クラブはどこだ!?

「プレミアリーグ再開間近!移籍市場2016-17・最終版(1)TOP7の補強をチェック」より続きます。8月31日に終了したトランスファーマーケットで、ぎりぎりで移籍が決まった新戦力は、早ければ今週末のプレミアリーグ4節で起用されることになります。インターナショナルマッチウィーク明けのリーグ再開直前に、あらためて各クラブの補強状況をチェックしておきましょうという企画ですが、昨日の上位クラブ編に続き、本日は下剋上を狙う中堅クラブの獲得&放出リストです。昨季プレミアリーグのレスター&ウェストハムのように、上位クラブを苦しめて欧州大会出場権の一角を崩すチームはあるでしょうか。

強そうな順番に並べろといわれれば、ルカク残留&アシュリー・ウイリアムズ獲得のエヴァートン、量・質ともに充実のウェストハム、3人の即戦力を獲ったストーク、破壊力抜群の2トップを揃えたスウォンジーでしょうか。昨季はプレミアリーグ11位に沈んだエヴァートンは、サウサンプトンからクーマン監督を引き抜き、GK、CB、サイドアタッカー、ストライカーを補強。マンチェスター・シティに移籍したジョン・ストーンズの後釜には経験豊富なウェールズ代表キャプテン、アシュリー・ウイリアムズを持ってきました。いちばん楽しみなのは、ドリブルが脅威のヤニック・ボラシェ。彼にDFが引きつけられれば、中のストライカーとロス・バークリーはプレイしやすくなります。何よりもルカク残留が大きく、エネル・バレンシアとデウロフェウが控える最前線は納得のメンバー。セインツで堅牢な最終ラインを構築したクーマン監督が、TOP10を外すことはないでしょう。

前線だけで5人も獲得したのはウェストハム。ホナタン・カジェリ、シモーネ・ザザが、バッカ獲得が叶わなかったことを忘れさせてくれればと思います。中盤のフェグリ、ノルトヴェイト、ギョクハン・トレ、最終ラインのマスアクとアルベロアも文句なし。ポジション争いが熾烈になったビリッチ監督のチームは、今季も上位いじめでプレミアリーグファンを盛り上げてくれるに違いありません。ジョレンテとボルハ・バストンという強力なストライカーを得たスウォンジーが、課題となっていた得点力不足を解消できればヨーロッパリーグ出場権に迫れるでしょう。ストークは、マルティンス・インディとボニーという駆け込み補強が大ヒットでした。今季プレミアリーグでも既に不安定さを露呈している最終ラインの問題をマルティンス・インディが解決してくれれば、シャキリ、ボージャン・クルキッチ、アルナウトヴィッチ、ボニーが揃うストークは、2年連続プレミアリーグ9位という踊り場から抜け出し、上位を窺えるはずです。

またもや1チーム作れるほどのメンバーを世界中からかき集めてきた多国籍軍ワトフォードは、ロベルト・ペレイラ、ヤンマート、サクセスが既に高いクオリティを披露しており、チェルシーからレンタルしたケネディがフィットすれば、昨季プレミアリーグで16位の40ゴールに留まることはないでしょう。6位までに入る可能性があるのはエヴァートンとウェストハムだけとみますが、TOP10に枠を広げれば、ワトフォードにも充分チャンスがあります。

逆に厳しそうなのが、サウサンプトンとWBAです。ペッレ、マネ、ワニャマを出してレドモンド、ブファル、ホイビュルグを獲ったセインツは、差し引きマイナスではないでしょうか。WBAは最終ラインとサイドアタッカーが足りず、ピューリス監督の苛立ちはよくわかります。いや、それにしても、おもしろい顔ぶれが揃いました。昨シーズンのパイェ並みのインパクトを残せる選手はいるでしょうか。私が期待しているのは、レドモンド、カジェリ、ボルハ・バストンです。

【プレミアリーグ2016-17 補強選手一覧/中堅クラブ編】※移籍金は「スカイスポーツ」による
サウサンプトン
■加入
GK/アレックス・マッカーシー(←クリスタルパレス)400万ポンド
DF/ジェレミー・ピエ(←ニース)非公表
MF/ネイサン・レドモンド(←ノリッジ)1100万ポンド
MF/ソフィアン・ブファル(←リール)1600万ポンド
MF/ピエール・エミール・ホイビュルグ(←バイエルン・ミュンヘン)非公表
■退団
MF/サディオ・マネ(→リヴァプール)3600万ポンド
MF/ビクター・ワニャマ(→トッテナム)1100万ポンド
MF/ガストン・ラミレス(→ミドルズブラ)フリー
FW/フアンミ(→レアル・ソシエダ)500万ポンド
FW/グラツィアーノ・ペッレ(→山東魯能)1200万ポンド

ウェストハム
■加入
DF/アルトゥール・マスアク(←オリンピアコス)600万ポンド
DF/アルバロ・アルベロア(レアル・マドリード)フリー
MF/ドミンゴス・クイナ(←チェルシー/ローン)
MF/ギョクハン・トレ(←ベシクタシュ/ローン)
MF/ソフィアン・フェグリ(←バレンシア)フリー
MF/マヌエル・ランジーニ(←アル・ジャジーラ)940万ポンド
MF/ホーヴァル・ノルトヴェイト(←ボルシアMG)フリー
MF/エジミウソン・フェルナンド(←シオン)550万ポンド
FW/アンドレ・アイェウ(←スウォンジー)2000万ポンド
FW/アシュリー・フレッチャー(マンチェスター・ユナイテッド)フリー
FW/トニ・マルティネス(←バレンシア)225万ポンド
FW/ホナタン・カジェリ(←ディプルティーボ・マルドナド/ローン)
FW/シモーネ・ザザ(←ユヴェントス/ローン)
■退団
DF/ジェームズ・トムキンス(→クリスタル・パレス)1000万ポンド
FW/エリオット・リー(→バーンズリー)フリー
FW/ジョーダン・ブラウン(ハノーファー96)フリー
FW/エネル・バレンシア(→エヴァートン/ローン)

ストーク
■加入
DF/ブルーノ・マルティンス・インディ(←ポルト/ローン)
MF/ラマダン・ソブヒ(←アル・アハリ)500万ポンド
MF/ジョー・アレン(←リヴァプール)1300万ポンド
FW/ウィルフリード・ボニー(←マンチェスター・シティ/ローン)
■退団
MF/スティーヴ・シドウェル(→ブリントン)フリー
MF/マーク・ワディントン(→キルマーノック)フリー
MF/マーク・ウィルソン(→ボーンマス)200万ポンド
FW/モハメド・エル・オウリアチ(→シュルーズベリー/ローン)

エヴァートン
■加入
GK/マールテン・ステケレンブルク(←フラム)非公開
GK/クリス・レンショー(←オールダム)非公開
DF/アシュリー・ウイリアムズ(←スウォンジー)1200万ポンド
MF/イドリッサ・グイェ(←アストン・ヴィラ)非公開
MF/ヤニック・ボラシェ(←クリスタルパレス)2800万ポンド
FW/エネル・バレンシア(←ウェストハム/ローン)
■退団
GK/ティム・ハワード(→コロラド・ラピッズ)フリー
DF/ブレンダン・ギャロウェイ(→WBA/ローン)
DF/ジョン・ストーンズ(→マンチェスター・シティ)4750万ポンド
DF/ルーク・ガーバット(→フラム/ローン)
MF/レオン・オズマン(未定)
MF/スティ-ブン・ピーナール(サンダーランド)フリー
FW/クリス・ロング(→バーンリー)

スウォンジー
■加入
GK/マーク・ブリギッティ(←ニューカッスル・ジェッツ)フリー
DF/ファン・デル・ホーン(←アヤックス)非公表
DF/テイラー・リード(←マンチェスター・ユナイテッド)非公表
DF/アルフィー・マウソン(←バーンズリー)500万ポンド
MF/リロイ・フェル(←QPR)475万ポンド
MF/ジョージ・バエズ(←ワトフォード)フリー
FW/フェルナンド・ジョレンテ(←セビージャ)500万ポンド
FW/ボルハ・バストン(←アトレティコ・マドリード)1550万ポンド
■退団
GK/オリヴァー・デイヴィーズ(→キルマーノック/ローン)
DF/アシュリー・ウイリアムズ(→エヴァートン)1200万ポンド
DF/カイル・バートリー(→リーズ/ローン)
DF/ラヒム・ヘンリー(→ノーサンプトン)フリー
DF/リアム・シェファード(→ヨーヴィル/ローン)
MF/マット・グリームス(→リーズ/ローン)
FW/エデル(→リール)340万ポンド
FW/アンドレ・アイェウ(→ウェストハム)2000万ポンド
FW/アルベルト・パロスキ(→アタランタ)600万ポンド
FW/バフェティンビ・ゴミス(→マルセイユ/ローン)

ワトフォード
■加入
DF/クリスティアン・カバセレ(←ゲンク)580万ポンド
DF/フアン・スニガ(←ナポリ/ローン)
DF/ブライス・ジャ・ジェジェ(←マルセイユ)300万ポンド
DF/ユネス・カブール(←サンダーランド)350万ポンド
DF/ダリル・ヤンマート(←ニューカッスル)700万ポンド
MF/ロベルト・ペレイラ(←ユヴェントス)1300万ポンド
MF/クリスティアン・カバセレ(←ヘンク)580万ポンド
MF/ブリス・ジャ・ジェジェ(←マルセイユ)300万ポンド
FW/アイザック・サクセス(←グラナダ)1250万ポンド
FW/ジェローム・シンクレア(←リヴァプール)フリー
FW/ケネディ(←チェルシー/ローン)
■退団
DF/ガブリエル・アンヘラ(→ウディネーゼ)非公開
DF/ミゲル・ラユン(→ポルト)非公開
DF/アラン・ニョム(→WBA)400万ポンド
MF/ジョージ・バエズ(→スウォンジー)フリー
MF/ホセ・マヌエル・フラド(→エスパニョール)210万ポンド
MF/アルマン・アブディ(→シェフィールド・ウエンズデー)400万ポンド
FW/バーナード・メンサー(→オルダーショット)フリー
FW/マテヤ・ヴィドラ(ダービー)800万ポンド

WBA
■加入
DF/ブレンダン・ギャロウェイ(←エヴァートン/ローン)
DF/アラン・ニョム(←ワトフォード)400万ポンド
MF/マット・フィリップス(←QPR)550万ポンド
MF/ナセル・シャドリ(←トッテナム)1300万ポンド
FW/ハル・ロブソン=カヌ フリー

■退団
GK/アンデルス・リンデハール(→プレストン)フリー
DF/ジェームズ・チェスター(アストン・ヴィラ)700万ポンド
DF/クリスティアン・ガンボア(→セルティック)非公開
DF/セバスティアン・ポゴニョーリ(→ブライトン/ローン)
DF/ヨシュア・エゼウェレ(ヨーヴィル)フリー
FW/ビクター・アニチェベ(サンダーランド)フリー

この稿は、「プレミアリーグ再開間近!移籍市場2016-17・最終版(3)激戦の残留争い」に続きます。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“プレミアリーグ再開間近!移籍市場2016-17・最終版(2)最強の中堅クラブはどこだ!?” への2件のフィードバック

  1. K より:

    バトランド離脱前は平均1.19失点から離脱後に2.57まで跳ね上がったストークは2部からのレンタルでしかGK補強してないですけど大丈夫なんですかねー。パフォーマンス戻る保証もないのに。下手すりゃ降格しそう

  2. makoto より:

    Kさん>
    問題はCBである、という補強でしたね。シェイ・ギブンがどこまで踏ん張ってくれるかですね。

コメントを残す