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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

シュナイデルラン、ファン・ダイク…プレミアリーグ・冬の移籍市場オープン直前トピックス

「彼は素晴らしいプロフェッショナルで、ファンタスティックな男だ。とても正直で、かつオープンでもある。彼は何度か率直に話してくれたが、私の返事はシンプルだ。レギュラーなら、ダメ。定期的に出場機会を得られない選手に幸せになりたいといわれれば、『どこにも行くな』とはいえない」。いかにもモウリーニョさんらしいコメントです。23日、WBAのトニー・ピューリス監督が「モルガン・シュナイデルランに獲得オファーを出した」と明言。この直後に行われたマンチェスター・ユナイテッドのプレスカンファレンスでは、指揮官に当然質問が飛んできます。モウリーニョ監督は、プレミアリーグで3試合11分しかプレイしていないセントラルMFについて、「オファーが適切で、経営陣がモルガンのような非常に優秀な選手にふさわしいと判断したら、退団を止めない」と語っており、本人が出場機会を求めれば、1月にチームを離れることになりそうです。

ここまで関係者の意向がはっきりしているなら、プレミアリーグ勢で最初の移籍決定となりそうですが、果たして行き先はどこなのか?という最も重要な問題が残っています。「スカイスポーツ」が報じたWBAのオファーは1800万ポンド(約26億円)。2014年の夏にシュナイデルランを獲得したマンチェスター・ユナイテッドがサウサンプトンに支払った額は2400万ポンド(約34億6000万円)で、10日ほど前に「テレグラフ」からエヴァートン移籍の噂が流れた際には、クラブ経営陣は獲得額と同等の金額を要求しているとされていました。マン・ユナイテッドは、オファーが複数あるなら評価が高いほうを優先するでしょう。本人としては、出場機会を取るならWBAでダレン・フレッチャーの脇、欧州でプレイできる可能性を重視するならエヴァートンでギャレス・バリーとグイェのコンビとポジション争いです。

「チャンピオンズリーグに出たい」とビッグクラブへの移籍を志願したシュナイデルランにとっては、昨季のグループステージ3試合だけでは不完全燃焼でしょう。ファン・ハール監督の下ではプレミアリーグ29試合出場とレギュラー扱いでしたが、セインツ時代に繰り出していた左右へのロングフィードはオールド・トラフォードでは見られず、キャリックの後継者としては明らかに足りませんでした。「モウリーニョ監督は、なぜシュナイデルランを使わないのか」と疑問に思っていた私としても、最近のキャリックの素晴らしさとエレーラの充実ぶりを見せられれば、残留を強く推すことはできません。WBAか、エヴァートンか、あるいは今のチームに留まって来季のチャンピオンズリーグ出場をめざすのか。中堅クラブでは輝きそうなセントラルMF争奪戦は、決着がつくまでしばらくかかるかもしれません。

この冬の最大の目玉となりそうなセインツのヴィルジル・ファン・ダイク獲得に最も近いのは、マンチェスター・シティです。主将のコンパニに復活の目処が立たず、ジョン・ストーンズが不安定なペップのチームは、移籍金5000万ポンド(約72億円)のディールが成立すれば、チェルシー追撃の一番手になると思われます。今季プレミアリーグでフル出場のCBは、チームの順位をひとりで2つ3つ変えてしまうぐらいの鉄壁です。12月頭には、リヴァプールとの争奪戦と伝えられておりましたが、「深刻なケガ人が出なければ、補強は夏にやる。いい選手をお金で都合よく連れてくるのではなく、自分たちのスタイルを貫くのだと納得してもらいたい」と冬のマーケットに消極的な姿勢を示しているクロップ監督は、獲るとしてもウイングだけでしょう。

こちらの問題は、セインツがワールドクラスのCBを手離すかどうかです。ピュエル監督は、「彼の値段は2~3年は変わらないだろう。われわれにとって重要な選手だ。性格がよく、強いキャラクターがあり、クオリティが高い。もちろん、残ってくれるはずだ」と移籍話を一蹴しています。ライバルクラブのサポーターとしては、ファン・ダイクにとってキャリアアップのチャンスなのは重々承知しながらも、ようやくペップの背中が見えたタイミングでそこだけはやめてくれ!と叫びたくなるお話です。今季プレミアリーグで16失点というセインツの守りの堅さを、マーケットでも発揮していただければと祈っております。

最後に。ドラクスラーのパリ・サンジェルマン移籍が決まってしまいました。不振のヴォルフスブルクで12試合ノーゴールとスランプに陥っているアタッカーについた4000万ユーロ(約48億円)というタグは、冬のバーゲンセール価格です。アーセナルは、底値がついたドイツ代表MFを獲りにいってもよかったのではないでしょうか。1年も経たないうちに、「安い買い物だった」とパリ経営陣の高笑いが聞こえてきそうです。このうえは、アレクシス・サンチェスの契約延長は必達ミッションです。こちらの動向にも、注目したいと思います。

ロホのスペイン移籍、ランパードのプレミアリーグ復帰、インテルがルーカス・レイヴァ獲得希望…ようやく冬のマーケットオープン直前らしい雰囲気になってきました。プレミアリーグ関連ニュースがあれば、随時お伝えしてまいります。(モルガン・シュナイデルラン 写真著作者/Дмитрий Голубович)

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“シュナイデルラン、ファン・ダイク…プレミアリーグ・冬の移籍市場オープン直前トピックス” への2件のフィードバック

  1. ガナユ より:

    ファン・ダイクはシティのユニ着てましたけど、ブラックジョークなのか本気なのか気になりますね(笑)

  2. makoto より:

    ウェルベックらの復帰も見込んでのことでしょうが、サポーターとしてはドラクスラーは行ってほしかったですね。
    ヴォルフスブルクとのこじれ方がヴェンゲルさんの気分を害したこともあるんでしょうか。
    スカッドとしての不足感も例年に比べて低く、冬はテコ入れはなさそうですよね…最近雲行き怪しいので、主力の契約延長などの打開策は欲しいところです。

    —–
    ガナユさん>
    あれはびっくりしました。確かに、行く気満々かジョークか、早く知りたいですね。

    stotinaさん>
    アーセナルは無風っぽいですね。ドラクスラーはもったいないです。「ヴェンゲルさんが気分を害した説」は、ない話ではないですね。

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