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マルセイユの3度めのオファーも拒否、新たにニース参戦…どうなる、パイェ移籍騒動!?

プレミアリーグ2015-16シーズンは30試合9ゴール12アシスト。今季は22節までで18試合2ゴール5アシスト。主要数字だけ見れば、ウェストハムにおけるディミトリ・パイェの貢献度は1年前より落ちているように見えますが、チャンスメイク数74回は20節までのプレミアリーグNo.1で、クロス156本はデブライネ、シグルズソンに次ぐ3位。不振だったチームにおいて、フランス代表のプレーメイカーがひとり気を吐いていたのは間違いありません。クラブにとって重要な存在だったパイェが、移籍を求めて練習と試合出場をボイコットしていると報じられたのは、クリスタル・パレス戦を目前にした1月12日でした。ラジオ番組での発言から、一部では本命はアーセナルとも伝えられましたが、ほどなくして意中のクラブがマルセイユであることがわかりました。

「キャプテンのマーク・ノーブルをはじめ、チームメイトがパイェの振る舞いを非難」「何者かによって、パイェの車がクラッシュされる」。練習拒否という強硬手段に出たパイェに対する関係者やサポーターの反感は相当高まっているようで、物騒な事件も起こっています。マルセイユは最初の移籍金1900万ポンドをハマーズに一蹴され、2000万ポンド(約28億4000万円)の2度めも撃沈。一昨日の「スカイスポーツ」は、ウェストハムが2250万ポンド(約32億円)に増額した3度めのオファーも拒否したと報じています。元々、デビッド・サリヴァン共同オーナーとビリッチ監督は「売る気はない」と公言しており、パイェが契約を尊重することを求める姿勢を変えていません。フランスのクラブは、最低でも3000万ポンド(約42億6000万円)を用意しなければ、検討の俎上にすら載らないといわれています。

そんななかで、「デイリー・ミラー」が、パイェ獲得に参戦するクラブが現われたと報じています。リーグ・アンでモナコやパリ・サンジェルマンと優勝争いを繰り広げているニースは、マルセイユに対して勝ち点16差と大きくリードしており、来季はチャンピオンズリーグに出場するかもしれません。さらに移籍金を足して4度めのアプローチを試みる予定といわれるマルセイユは、ライバルの登場で早期に決着をつけなければならなくなりそうです。記事は、「週給12万5000ポンド(約1780万円)のパイェのサラリーを削減したいウェストハムには、いい契約」「移籍金とサラリーを要求するだけでなく、チャンピオンズリーグ出場決定時のボーナスをつけることもできる」と、ニースが参戦すればハマーズにとってメリットが増えると語っています。

ニースといわれて思い出すのは、プレミアリーグを追われたマリオ・バロテッリです。リヴァプールで16試合1ゴール、ACミランでも20試合1ゴールと結果を出せなかった元イタリア代表FWは、移籍後の最初の試合でマルセイユ相手に2ゴールを決めると、前半戦で9試合8ゴールと完全復活。左サイドから右足アウトでいとも簡単にクロスを上げてしまうパイェが加われば、シュート力には定評があるバロテッリは、さらにゴールを量産できそうです。物騒なコンビが実現するのは、ニースが3000万ポンドからの移籍金を用意したときです。ウーゴ・ロリスを輩出したクラブはどこまで本気なのか…マルセイユとの争奪戦は予断を許しません。

29歳のMFは、このままU-23チームで黙々とトレーニングをし続けるのか、チームに謝罪してプレミアリーグでプレイするのか、あるいは重い扉が開くのか。プレミアリーグファンとしては、ジエゴ・コスタがそうだったように、一時の迷いを早々に払拭してピッチに戻ってきてほしかったのですが、サポーターや同僚の不興をここまで買ってしまえば、しれっと復帰するのは難しいでしょう。昨季の彼のプレイに熱狂した者として、ここまでこじれてしまったのがとにかく残念です。契約を守り、サポーターとの約束を果たすのは、最低限のプロフェッショナリズムだと考える次第であります。

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“マルセイユの3度めのオファーも拒否、新たにニース参戦…どうなる、パイェ移籍騒動!?” への2件のフィードバック

  1. だしまる より:

    パィエ問題難しくなりましたね。家族の問題と報道されています。

    ビッグクラブへの移籍ではなくマルセイユということですから、家族が英国に馴染めないなど、深刻な問題の可能性があります。

    仰る通り、プロとして契約を全うしていただきたいながら、プロサッカー選手といえども一人の人間。家族を犠牲にして契約を守るというのもまた。。。

    クラブには、問題解決に向けて、とことん話し合っていただき、移籍・残留どちらに落ち着いても感情のわだかまりを残さないようにしていただきたいです。パイエのこれからのサッカー人生及び人生そのものに幸ありますように。

  2. makoto より:

    だしまるさん>
    観ていて楽しい選手なので、離脱するとしたら寂しいです。家族の問題があったとはいえ、チームとのコミュニケーションがあまりにも悪く、同僚やサポーターを怒らせてしまったのが残念ですね。おっしゃるとおり、しっかり会話をして、わだかまりを残さないようにしてもらえればと思います。

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