引退、移籍、戦力外…プレミアリーグが全20クラブのフリートランスファーリストを公開!
彼ら以外の選手は、どんなキャリアを描いているのでしょうか。「BBC」「スカイスポーツ」の「Done Deal」のリストを見ても、サンダーランドのジョン・オシェイがレディングに移籍したというチャンピオンシップのニュース以外に、フリーエージェントとなっためぼしい選手の働き先が決まったという話は載っていません。昨季プレミアリーグの記録を見ると、32歳のキャバイェは31試合に出場しており、キ・ソンヨンは25試合2ゴール。16試合3ゴールのバカリ・サコも含め、出場機会を得ていた選手たちは、早晩決まるでしょう。クリスタル・パレスと契約延長交渉をしていたキャバイェは、結局出ていくことになったのでしょうか。昨季のクオリティをキープできれば、プレミアリーグの中堅クラブで主軸として活躍できるはずです。
名前を見ると心を動かされるのは、ヤヤ・トゥレ、グレン・ジョンソン、ロベルト・フート、ジョン・フラナガン、ティム・クルルです。「プレミアリーグのビッグ6なら週給1ポンドでプレイする」と代理人がアピールしたヤヤは、希望は叶わないと思われますが、セインツ、レスター、ウェストハムのように守備のいいアンカーがいるチームで、少し前にポジションを取れれば、いい仕事をしてくれそうです。ストークで延長オプションの3年めを終えたグレン・ジョンソンは、プレミアリーグ9試合出場に留まり、不本意な1年となってしまいました。レスターの奇跡の優勝に最終ラインで貢献したフートは、負傷が癒えずに昨季の出場はゼロ。プレミアリーグで17年もの長きに渡ってプレイしてきた33歳のCBにとって、トップリーグでの最後のゲームは13ヵ月前のワトフォード戦になるのではないでしょうか。
リヴァプール出身の生え抜き選手、ジョン・フラナガンには、多くのサポーターが期待していたのですが…。2011年4月11日のマンチェスター・シティ戦でプレミアリーグデビューを果たしたSBが、唯一輝いたのが2013-14シーズンでした。レッズが、プレミアリーグ制覇に最も近づいたあのシーズン。SAS、ジェラード、ヘンダーソン、コウチーニョ、スターリングといった錚々たるメンバーが揃ったチームで、フラナガンはプレミアリーグ23試合に出場し、ホセ・エンリケの穴を埋めました。本職ではない左SBをそつなくこなし、キャリア唯一のゴールをスパーズ戦で決めています。さらなるステップアップが期待された翌年、フラナガンは左膝の負傷で苦しいリハビリに専念することになりました。2015‐16シーズンは出場5試合のみ。2016-17シーズンは、レンタル先のバーンリーで6試合に顔を出しただけでした。
復活をめざした2017-18シーズン、フラナガンは自らの過ちでレッズでのキャリアを終わらせてしまいました。昨年末、ガールフレンドに対する暴行容疑で逮捕され、12ヵ月の社会奉仕と40時間の労働、罰金85ポンド(約1万3000円)を科された25歳のSBは、厳しく対応するとアナウンスしたクラブと次の契約を結べませんでした。シーズン終わりまで過ごしたボルトンで、巻き返しを図ることになるのでしょうか。ロバートソンとアレクサンダー・アーノルドの奮闘に湧くアンフィールドのゲームを観ながら、時折あのシーズンを思い出します。彼の名前がこのリストに載ったことが、ただただ残念です。
オランダ人ながら、ニューカッスルでプロデビューしたティム・クルルは、12年めにして初めて移籍したブライトンで、プレミアリーグに出場することができませんでした。2014年のワールドカップ南アフリカ大会のコスタリカ戦で、PK戦直前にシレッセンと代わり、2本ストップしたシーンこそがクライマックスでした。GKの30歳は、まだまだ働き盛りです。クルルは、オランダに帰るのでしょうか。次のクラブで復活していただければと願っています。
リストを眺めていると、拳を握りしめて次の展開を待ったさまざまな試合が蘇ってきます。プレミアリーグと、長いことつき合ってきたのだなとあらためて感じます。高額の移籍金を提示されたスターたちとは違う形で、節目を迎えた選手たちの次のステップに注目したいと思います。フート、クルル、コリンズなど、キャリアの大半の時間をプレミアリーグで過ごしてきた選手は、特に。
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更新有り難うございます。今回読ませていただいて改めてオーナー様のプレミアリーグと選手たちへの溢れんばかりの愛情が伝わりました。去りゆく選手たちの輝きを放った瞬間と、その時の自分の人生がリンクして忘れがたい記憶として残り続けるんでしょうね。私も、イングランドリーグの放送などなかった頃にNHKが放送してくれたFAカップが懐かしく思い出されます。