われわれはラストシーンを見たのか…? セスク・ファブレガスにモナコ移籍合意報道!
セスクが新しい契約に合意したと伝えられているのは、元同僚のティエリ・アンリが率いるASモナコです。2017年にムバッペやベルナルド・シウヴァを手離したクラブは、昨年の夏にもファビーニョ、トマ・レマル、ジョアン・モウティーニョを放出。リーグアン2位のクラブは、14人の大量補強で主力が抜けた穴を埋めようとしたものの、これが全く機能しませんでした。リーグ戦9試合で1勝3分5敗の18位と低迷し、10月11日にジャルディム監督を解任。後任のアンリ監督も2勝1分6敗と苦しみ、順位をひとつ下げてしまいました。プレミアリーグに居場所を変えたファビーニョは2017-18シーズンに7ゴール、ジョアン・モウティーニョは1ゴール、アトレティコ・マドリードに移籍したトマ・ラマエルは2ゴールで、足すと10ゴール。14人のニューフェースを全部合わせても1ゴールで、昨季は15ゴールだったロニー・ロペスが1ゴールしか決められなければ、このポジションもやむをえません。
チャンピオンズリーグを戦ったシーズンに降格という屈辱を回避すべく、冬にベテランを加えようとしているモナコが、指揮官の覚えめでたいセスクに白羽の矢を立てたというのが今回のディールの背景です。契約が残り半年となり、チェルシーでの未来に希望を見出せないセスクにしてみれば、ロンドンのベンチよりフランスのピッチのほうが魅力的に映るのは当然でしょう。サッリ監督は、「このポジションにはジョルジーニョとセスクしかいない。留まってほしい。いなくなれば別な選手を買う必要があるが、彼のような強みを持つプレーヤーをマーケットで探すのは困難だ」とコメントしておりますが、昨季プレミアリーグで32試合に出場した主力に1回しかまともなチャンスを与えなければ、こんな話が出てしまうのもやむなしでしょう。
「セスクのベストシーズンは?」と問われれば、即答で2014-15シーズンと返します。プレミアリーグ34試合3ゴール18アシスト、パス本数2236本。ジエゴ・コスタとのコンビが冴え、モウリーニョ監督の3度めのプレミアリーグ制覇に貢献した1年でした。4月12日の32節、QPRとのロンドンダービーで決めた88分のゴールは、優勝を決めた1発と表現しても大げさではないでしょう。攻撃的なフットボールにモデルチェンジしたジョゼのチームは、出突っ張りだった主力に疲れが見えた後半戦で得点力を落としてしまい、QPRとの神経戦はセスクが決めるまでシュートがない苦しい試合でした。ドロー決着で2位アーセナルとの差が5ポイントに詰まっていれば、セスクは古巣の栄冠に唇をかみしめていたかもしれません。ウェストロンドンに活躍の場を求めたのは正解だったと胸を張れる最高のシーズンを象徴する一撃でした。
まだ移籍が発表されたわけではありませんが、セスクとラムジーが同時にロンドンからいなくなったら寂しいですね。エジル、アザール、エリクセンは、プレミアリーグで素晴らしいプレイを披露し続けてくれるのでしょうか。選手とのおつき合いは期間限定、出てきては去るのを眺めるしかないのがプレミアリーグを長く愉しむうえでの宿命ですが、10代から活躍を見届けてきた選手の移籍話に心が揺れるのを止めることはできません。「ノッティンガム・フォレスト戦の勝利おめでとう、カラバオカップも楽しみにしています」というひとことだけ、残すに留めましょう。将来レジェンドと呼ばれるはずのセントラルMFは、その試合を待たずに旅立っていくのかもしれませんが。
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セスクはアーセナルに戻って欲しかった(泣)
1年だけでも、トレイラと組んでスルーパスを狙うセスクを見たかったなぁ。
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プレミアで見ることが出来なくなるのは少し寂しいけれど、これでようやく大好きだったセスクを素直に応援できます。
慣れ親しんだロンドンから離れて盟友のアンリを救いに行くっていうのはなかなかに泣けるストーリーですね。これでグーナーもセスクを心から応援出来るのではないでしょうか
個人的にはセスクはもっともっとやれたはずと思ってしまう選手です。ルーニーもそうですけど、バロンドールなんて確実に獲るんだろうな、なんて思ってました