現地メディアが報じたアザールのマドリード移籍。本人は早期決着希望、クラブは移籍金次第!
クロップ監督が2シーズン連続で準優勝に終われば、欧州を制することなくガナーズを離れたアーセン・ヴェンゲルの足跡をトレースしてしまうのではないかと懸念しています。「実を取らぬから美しき花」。コンセプチュアルなフットボールで一世を風靡し、選手たちからの信頼も厚い彼らを見ていると、時に勝利よりもポリシーや一貫性が大事とでもいうような清廉さと甘さが感じられてしまうのです。今、勝たなければ、同じ場所にいつ戻って来られるかはわかりません。プレミアリーグで1敗しかしなかったクロップレッズにとっては、ホームでもアウェイでも負けなかった相手との決戦は千載一遇のチャンスです。
一方のヨーロッパリーグのファイナルは、エモーショナルな気分に支配される一戦です。今季限りでスパイクを脱ぐと宣言したペトル・チェフに別れを告げ、レアル・マドリード移籍が濃厚といわれるエデン・アザールを目に焼き付けるべきステージだからです。チェルシーとアーセナルをよく知る守護神は、プレミアリーグ443試合で202回のクリーンシート。ブルーズで7シーズンを過ごした10番のほうは、プレミアリーグ245試合85ゴール54アシストという素晴らしい数字を残しており、2018-19シーズンも37試合16ゴール15アシストと入団以来最高のスタッツでシーズンを終えています。アザールは、今回のゲームが青いシャツで戦う最後の勇姿となるのでしょうか。「デイリー・ミラー」は、ベルギー代表のアタッカーが6月4日までに移籍を確定させたがっていると報じています。
「Eden Hazard sets deadline on Real Madrid transfer – but clubs still apart on fee(エデン・アザールはレアル・マドリードへの移籍にデッドラインを設定しているが、クラブは未だ移籍金で折り合えていない)」。ロンドンに拠点を置くマーク・ジェームズ記者は、10番が最後の試合から1週間以内に契約を締結し、6月8日に行われるユーロ2020予選のカザフスタン戦に臨もうとしているとレポートしています。現在、ディール成立の障壁となっているのは移籍金で、チェルシーが1億1200万ポンド(約156億円)を主張しているのに対して、レアル・マドリードのオファーは8600万ポンド(約120億円)。2600万ポンドのギャップが埋まるとしても、アザールが11日のスコットランド戦を終えた後になりそうな雲行きです。
ライバルクラブのサポーターとしては、今までに何度も煮え湯を飲まされたチェルシーのエースが他国に去るのは大歓迎ではあるものの、あの鋭いドリブルが見られなくなると思うと寂しさを拭い去れません。2018年の夏、ワールドカップを終えた直後にスペインの名門クラブへの憧れを公言したアザールは、親友のクルトワしか行けないとわかるとすぐに気持ちを切り替え、極上のパフォーマンスでチェルシーのCL出場権獲得に貢献しました。多くのサポーターが、彼のプロフェッショナリティをリスペクトし、7年の思い出に感謝しながら覚悟を決めているのではないでしょうか。夢を諦めないのなら、今こそが旅立ちの時。バクーで戦うビッグロンドンダービーは、ラストゲームの舞台装置としては文句なしでしょう。
4つのクラブの公式戦をすべて観てきたプレミアリーグマニアとして、今回の2つの試合は、キックオフの瞬間にピッチに立つ44人全員に思いを込めることができる最初で最後の素晴らしい舞台になるのではないかと思います。そんななかで、チェルシーのエースには特別な感情が湧くのではないかと想像しています。大人なプロフェッショナル。素晴らしい1年でした。チェフとともに、最高のパフォーマンスを見せてほしい。真偽のほどはわからない記事を読みながら、胸騒ぎが止まらない週末なのであります。あと100時間を切りましたね…。
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