「アーセナルに行きたい!」ヤニック・フェレイラ・カラスコの願いは叶うのか?
38分にコンドクビアが強烈なミドルを突き刺して0-1、53分のカウンターをベルバトフが制して0-2。劣勢だったアーセナルは、91分にチェンバレンが美しいコントロールショットを決めて1点差に詰め寄りました。同点をめざすホームチーム。せめてこのまま終わっていれば、セカンドレグで逆転する可能性は充分でした。しかし、前がかりになった不器用なクラブは再びカウンターを許し、致命的な3点めを奪われてしまいました。単独ドリブルでコシールニーをかわし、左のポストの内側に当てたのがヤニック・フェレイラ・カラスコです。惨敗の後、モナコでのアウェイゲームは0-2で勝っただけに、悔やまれる失点でした。
あれから4年。アトレティコ・マドリードで3シーズンを過ごしたベルギー代表MFは、中国サッカー・スーパーリーグ(中国超級)の大連一方でプレイしています。「いいスタートを切れた」という今季は12節までで10試合7ゴール2アシストと好調で、クラブで最も重要な存在となっています。異文化に触れることができ、選手として成長したことをポジティブに捉えている25歳のアタッカーは、それでも欧州に戻りたいと考えているようです。最大の理由は、家族が中国になじんでいないこと。先週、「あるクラブが興味を持ってくれている。名前はいえないけどね。そこに行きたいんだ」と語った意中の移籍先が、1月に破談に終わったアーセナルというわけです。
「交渉は順調だ。大連一方にとって僕は重要な選手だと理解しているが、退団を許してほしい」「プレミアリーグはフィジカルが重要だけど、走り込めるスペースがある。自分に合っているね」
かつてCLで息の根を止めたクラブからのオファーは、中国のクラブが拒否すれば終わりですが、カラスコの願いは叶うでしょうか。家族の問題という切実な話を大連一方が理解してくれたとしても、補強予算がないクラブが万歳する可能性もなきにしもあらずです。エジルやミキに売却の目処が立てば、高額のサラリーを要求しないであろうアタッカーの視界は開けるのですが、最終ラインに問題を抱えているクラブはSBやCBを優先してシャッターを降ろすかもしれません。
「得点力があるドリブラー」は、今のアーセナルに足りないパーツ。シメオネに鍛えられた豊富な運藤量は、エメリ監督にとっても必須条件でしょう。プレミアリーグでぜひ見たい選手ではありますが、前のめりになるのはより具体的なニュースが聞こえてきてからにしましょう。トランスファーマーケットは、いよいよ本格始動間近です。(ヤニック・フェレイラ・カラスコ 写真著作者/Светлана Бекетова)
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