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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地記者が提言!「右サイドのレフティ、マイケル・オリースを獲るべきクラブ」の共通項とは?

昨シーズンのプレミアリーグを見ながら、いつも思っていたことがあります。右のウイングは「多能」「知的」で周囲を使えるタイプが多く、左は「獰猛」「武闘派」が多いという不均衡説です。右サイドの代表を挙げると、サラー、サカ、フォーデン、オリース、コール・パルマー、ペドロ・ネト、クルゼフスキ。最近は当たり前になりましたが、全員レフティです。

対して左サイドは、マルティネッリ、ジェレミー・ドク、ダルウィン・ヌニェス、ルイス・ディアス、ソン・フンミン、ラシュフォード、ムドリク、アンソニー・ゴードン、エゼ、三笘薫。スピードとドリブルで勝負する右利きのオラオラ系が揃っています。右サイドの面々が中央に入ると、「偽9番」といわれそうですが、左はストライカーもできるタイプが過半を占めています。

ちなみにアシストランキングのTOP20で、左サイドがメインなのはソン・フンミンとアンソニー・ゴードンのみ。90分あたりのドリブル成功ランキングの20人で右サイドは、ノニ・マドゥエケとオリースぐらいです。いや、もちろん「多い」「目立つ」だけなので、右にはブレナン・ジョンソンやレオン・ベイリー、左はグリーリッシュがいるのですが…。

なぜ、こんな話を始めたかというと、「アスレティック」の記事を読んだからです。タイトルは「Why Michael Olise is a target for Chelsea, Man Utd and Newcastle(マイケル・オリースがチェルシー、マン・ユナイテッド、ニューカッスルのターゲットになる理由)」。彼らが不振に陥った理由のひとつは、右サイドの生産性が低かったからという主張です。

ジリアン・カシリェ記者は、度重なる負傷でプレミアリーグ19試合出場に留まったオリースについて、「彼がいなければ勝率26%、出場すれば42%」という事実を提示しています。10ゴール6アシストは、33試合3ゴール1アシストのアルミロン、36試合7ゴール4アシスト(右ウイングでは12試合4ゴール)のガルナチョ、29試合1ゴール1アシストのアントニーを上回っています。

チェルシーにはコール・パルマ―がいたのですが、右ウイングとして先発した試合は6勝3分4敗という微妙な戦績で、11ゴールのうち7つがPK。最終盤の快進撃は、右のアウトサイドにノニ・マドゥエケ、トップ下にコール・パルマ―という布陣がはまって実現したものです。このポジションが決まらず苦戦した3チームに対して、TOP3には絶対的な存在が君臨していました。

フォーデンは35戦19発8アシスト。xG(ゴール期待値)が10.3で19発を決めたのは、強烈なミドルを6本も叩き込んだからです。サカは35戦16発9アシスト。ウーデゴーア、ベン・ホワイトとの連携はリーグNo.1のクオリティでした。32戦18発10アシストのサラーは、アフリカネーションズカップ直後の負傷がなければ、リヴァプールは最後まで優勝を争っていたかもしれません。

「右サイドのワールドクラスは、トロフィーの必須条件」はいいすぎでしょうか。スターリング、ノニ・マドゥエケ、コール・パルマーがいるチェルシーはともかく、アルミロンが振るわないニューカッスルと、アントニーが空回りしているマンチェスター・ユナイテッドは、オリースが加われば得点力が格段に高まりそうです。

アントニーが売れるなら、ぜひともトライしてほしいのですが…。カゼミーロがサウジアラビア?もしそうなるとしても、CBが先でしょう。PSRが気になるクラブは、前線をさほど変えられないまま、新たなシーズンを迎えることになるのかもしれません。クリスタル・パレスにマテタ、オリース、エゼ、鎌田大地が揃ったら、楽しみですね。(マイケル・オリース 写真著作者/Oscarfan123)


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