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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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あれから4年、既に31歳。サウジ移籍と報じられたトーマス・パーティー、せつない旅の終わり。

トーマス・パーティーとの別れの時間が迫っているようです。複数のメディアが報じている行き先は、サウジプロリーグ。「フットボールインサイダー」を立ち上げたウェイン・ベイシーさんは、「彼の代理人が中東との巨額の契約について協議中」とレポートしています。記事に出てくるソースは、トランスファーマーケットに精通するルディ・ガレッティさんでしょう。

イタリア人ジャーナリストは、「サウジアラビアの政府系ファンドであるパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)が直接コンタクトを取っている」といっています。昨年の夏、獲得をめざしたのはアル・ヒラルとアル・アハリ。サウジもユーヴェも、ハムストリングの負傷で冬の獲得を断念と伝えられましたが、サウジはその後の活躍を見て関心を復活させたようです。

「TEAMtalk」のスティーヴ・ピアソン記者は、「ガレッティに独占で話を聞いた」として、「移籍交渉は完了に近づいている」「アーセナルが期待する額は2000万~2500万ポンド」と具体的な情報を並べています。アトレティコ・マドリードに支払った移籍金4500万ポンドの半額は、31歳のMFの売却としては好条件で、残り1年となった減価償却費を引いてもおつりが出ます。

「クラブに知られずに進めると決意した」。アトレティコ・マドリードの待遇に激怒して移籍の意向を伝えず、メディカルチェックを自ら手配してアーセナルに加わったトーマスは、8位だったチームが優勝争いに食い込むまでの重要なプロセスを支え続けた功労者です。長年、課題となっていた中盤センターを落ち着かせたアンカーを、今でも愛するグーナーは少なくないでしょう。

公式戦115試合5ゴール4アシスト、プレミアリーグ95試合5ゴール3アシスト。ノースロンドンで過ごした4年は、負傷との戦いに明け暮れた時間でもありました。ジョルジーニョに続いてデクラン・ライスが来た昨年の夏、移籍が取り沙汰されましたが、欧州にこだわりサウジの誘いを拒否。しかし指揮官が残留を明言した5週間後の9月に、鼠径部を痛めてしまいました。

復帰戦となったエミレーツのマン・シティ戦で、決勝ゴールを生み出す素晴らしいロングフィードを披露したものの、次の出場機会を得る前にハムストリングを痛め、3月までリタイア。プレイを再開した後も、「ここにいられるのは幸せ」と語っていたのですが、既に新たなチャレンジの可能性を模索していたのかもしれません。

トーマスの記事が増えると同時に、「ネルソンが移籍を検討したいとクラブに伝えた」「スミス・ロウは3000万ポンドならばOK」といった情報が流れています。ジェズス、ジンチェンコ、トロサール、ジョルジーニョ、デクラン・ライス、カイ・ハヴェルツといったワールドクラスが集まってきた2年を経て、成長できなかった若手とベテランは居場所を失おうとしています。

それでもトーマスは28歳なら、あるいは度重なる負傷がなければ、アルテタ監督に残留を請われていたでしょう。1年前はNGだったサウジが選択肢になっているなら、せつなさが滲むお話です。彼はアーセナルに必要だった。負けられなかった昨季の最終盤も、よくやってくれた。今もなお、頭のなかを整理できないまま、「間近」と書かれたいくつかの記事を眺めています。


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